【AQUA278号】「新潟BM自然塾」設立から1年、第1回定期総会と第2回学習会を開催

「新潟BM自然塾」設立から1年、第1回定期総会と第2回学習会を開催!

 四月一日、新潟県新潟市のコープシティ花園・ガレッソホールにて、新潟BM自然塾の第一回総会と第二回目となる学習会が開催されました。参加者は謙信の郷、JAささかみ、新潟県総合生協を中心に三六名が参加しました。

 新潟BM自然塾の設立の発端は、二〇一三年に新潟県新発田市で開催された第二三回BMW技術全国交流会の実行委員会でした。新潟県の南に位置する謙信の郷と北に位置するJAささかみの生産者を中心に新潟県総合生協が入る形で実行委員会は形成され、交流会テーマだった「食と農の絆」を基に、食と農の根本的な在り方など、様々な議論を重ねると同時に交流を深め、お互いの生産技術や問題点などについて意見や情報を交換するまでに至りました。そして全国交流会終了後も熱は冷めやらず、農の理念を共有し、有機栽培技術の向上、やがては商品開発や販売促進などに関する情報交換や研究活動をおこない、ネットワーク作りや、目的に沿った情報を発信していく組織として、BMW技術協会の地方協会として設立に至りました。昨年一〇月には「俺の米作り」をテーマに第一回学習会を開催、稲作技術の向上への道、BMW技術の活用事例、それらを消費者にしっかりと、どう伝えていくかなどの話し合いが行われました。

第二回学習会のテーマは、
 「苗八分作の稲作り」
 お米のできの善し悪しは苗のできに大きく左右されるため「苗半作」と言って、良い苗を育てれば稲作の半分は成功したと表現していました。有機栽培となれば八分作だろうということで今回は時期的にも苗づくりがテーマとなりました。

一、「開会挨拶」…新潟BM自然塾共同代表  峯村正文(謙信の郷)
 「もうあれから一年が経ったのですね、この会は北と南の新潟の農家、ちょうどフォッサマグナをはさんで端と端の農家に新潟県総合生協さんが加わって広がるような会です。今日は若者の話も含めて、有意義な時間を過ごしたいと思います。最後までよろしくお願いします。」

二、「BMW技術の基礎・生活の中での活用法と新潟県内に広がるBMW技術」
…BMW技術協会事務局長      秋山 澄兄
 BMW技術の基礎と活用法、特に生活の中での活用としてペットの消臭や植物の栽培、生け花の水などへ利用されていることや、BM菌体などの使い方の紹介がありました。
 その他にも食品工場の排水処理など、農業以外のBMW技術についての紹介、新潟県内に広がるBMW技術として、昨年の一一月に設置された株式会社ナカショク中条農場の生物活性水プラントをはじめ、新潟県内のBMW技術プラントが紹介されました。

三、「苗八分作の稲作り」
①JAささかみ     高山 和彦
 ささかみ地域では三年前に比べると、有機栽培の米生産者は三二名から一五名になってしまい、同時に面積も減ってきている。原因は高齢化もあるが、手間=草取りが大きな課題。この危機を乗り越えるために「ささかみ有機農業研究会」を設立し、有機栽培について考え直そうということになりました。草に負けない、草取りに手間をかけない、そんなことを考えるうちにひとつは強い苗を作ろうということでした。除草機にもまけない苗づくり、マット苗ではなくポット苗を導入しましたが、色々な失敗や課題があり、今年はそれを克服するために準備をはじめているところです。
 また、田んぼに入らない除草機を開発、「パーマン二号」といって、チェーン除草を釣り竿と電動リールを使ってやる画期的なものです。

②謙信の郷     峯村 正文
 健苗を作るには、育苗期間は葉が直立してること、乾物重の高い苗、一葉の葉梢の濃い苗を田植えすること、併せて追肥の技術と資材を選ぶこと。これが重要かなと考えています。そしていい水に出会うこと、これはBMW技術の生物活性水であり、温度の変わらない井戸水です。種蒔きも色々試しました、種籾を四〇g撒くのか一〇〇gなのか。真ん中の六〇gで蒔いたときは根が張り過ぎて田植えが大変。出穂四五日前にどんな稲姿かを思い浮かべ、最後(田植え)までバテない苗を計画的な作業スケジュールを立てて作らなくてはいけないと思います。無理な計画をするとすぐに失敗する、特に有機はスタートで決まってしまう。
 わかっているようで私は苗作りで一〇〇%成功したことはないです。気をゆるめると必ず失敗するし、手間を惜しむとこれも成功なし。こんな爺さんでもアナログとハイテクを組み合わせていく。機械も使いますが、大事なところはしっかりと手作り、当たり前なんだけどじっくり観察して育ててやることでしょうか。そして家族の力が大事です。

③米沢郷牧場グループ
 伊藤 幸蔵(BMW技術協会理事長)
 苗の基本的な考え方は峯村さんと同じです。今年で二七回目の苗作りです。若い時は有機で多収を目指していたので、やはり苗をいかに強く、良く作るかをひたすら考えてきました。そのためにまず、冬は何もないのでしっかりとスケジュールを立てます。特に有機については栽培面積をグループで目標を立て達成していく。苗作りは人それぞれの目的によっても違います。有機の場合は土が大切、しっかりとした育苗の床土を作ること、そして塩水選、温湯消毒、その後生物活性水を希釈した〇〜一度の水に浸漬させます。浸漬する水は三日に一回替えます。生物活性水の希釈倍率についても色々試しました。今は鶏糞堆肥を原料にした生物活性水を五〇〇倍です。以前は牛の尿が原料だったので一〇〇〇倍でした。種籾は七〇g蒔きです、プール育苗はしません、上から生物活性水を五〇〇倍希釈に添加した水を潅水します。この間も葉がきちんと立っているかなど、いくつかのポイントもあります。育苗中はグループで巡回をします、みんなであーでもない、こーでもないと話し合いながらやることも大事だと思います。
 この学習会もそうですが、仲間で共同で学んだりして技術を高めあうことが大事だと思います。特にいまは米農家だけではないですけど、きつい時期にきていると思います。生産者だけでなく消費者の皆さんに伝えながら、一緒に乗り越えていけるようにBMW技術協会含め、みんなでがんばっていきたいと思います
 ちなみに除草は基本的に手押し除草ですが、昨年、ささかみさんからチェーン除草機「パーマン二号」を購入して活用しています。なかなかうまく使えています。

四、第一回総会
第一号議案 二〇一四年度活動報告と会計報告
第二号議案 二〇一五年度活動方針と予算
 無事、承認され、次回の第三回学習会は七月二三日に開催と発表されました。

五、「閉会挨拶」…新潟BM自然塾共同代表 石塚美津夫(食農ネットささかみ理事長)
 今回は第一回目の総会ということで、新潟県総合生協さんから大勢の参加ありがとうございます。今日は雨ですが、この時期は農家にとってムズムズする気忙しいころかなと。次回の総会は二月頃に行いたいと思っています。
 事務局体制もまだまだ不備な点がありお詫び申し上げます。
 新潟BM自然塾はゆるやかな団体にしたいと昨年の設立総会で申し上げましたが、現代の金・効率化ばかりの時代ではなく、きちんとBMの考え方、生き方、自然を愛し、生き物を愛し、環境を考えて生きていくこと。そしてそれを次世代につなげていくことが大切だと思います。これはBMの技術もさることながら理念にあると思います。数や経済の理念ではなく、そういった理念に賛同していただける方のご参加もお待ちしていますので今後ともよろしくお願いいたします。
  (報告:新潟BM自然塾事務局)

Author 事務局 : 2015年06月01日13:05

【AQUA278号】やまなし自然塾の総会が開催

やまなし自然塾の総会が開催されました
   〜新会長に萩原貴司さん、事務局長に向山洋平さんが選任されました

 四月一四日(火)、山梨県山梨市の萩原フルーツ農園で「やまなし自然塾」の年次総会が開催され、会員約三〇名が出席しました。

◎やまなし自然塾について
 やまなし自然塾の正式名称は「土と水と食を考える会 やまなし自然塾」で、「自然の生態系に沿った農業生産に変えることにより、生産と生活のあり方を変えよう」を基本に、①土壌を肥沃にする②循環できない資源は最小限にとどめる③環境に対する汚染やダメージを極力避ける④自然が持っているシステムに逆らうのではなく、自然のシステムと共に労働する⑤動植物の幸福を尊重する。これら五つの目標を立て、一九九一年九月に黒富士農場・山梨自然学研究所の向山茂徳代表(BMW技協会常任理事)の呼びかけで設立されました。
 やまなし自然塾はBMW技術協会の地方協会でもあり、BMW技術が導入されている黒富士農場(採卵鶏七六、〇〇〇羽)から出る鶏糞堆肥を、果樹・野菜の生産者が利用し、地域での有畜複合を山梨県内で実現しています。現在会員は五〇名を越え、写真家やオーガニックレストランのオーナーシェフなど生産者以外の様々な業種の仲間も集い、定期的に勉強会や公開講座、オーガニックフェスタやまなし等の季節イベントなどを行っています。

◎定時総会
 総会は午後七時からはじまり、はじめに小沢博会長から挨拶がありました。「これまで会員の皆さんと日々歩んできました。私は三代目の会長になりますが、塾の大きな意味での土台は皆さんとつくれたのではないかと思っています。今後、更なる発展を目指して頑張っていただくためにも、会長を次の若い世代に譲りたいと思いますので、本日はその承認もふまえ、よろしくお願いします。また、やまなし自然塾はBMW技術協会の地方協会のパイオニアとして、地方協会の目標や手本になれたこともあるようですので、その辺りもふまえて全国の仲間と一緒になって頑張っていけたら、それは大きな力となるでしょう。」
 次に二〇一四年度の活動報告、会計報告がおこなわれ全会一致で承認されました。そして小沢会長の挨拶にもありましたが、今年度からの新役員体制が提案され承認されました。
 新会長には萩原フルーツ農園の萩原貴司さん、新副会長には澤登利一さん、小野恵子さん(明日香会会長)、新事務局長は向山洋平さん、会計には野中雄也さんが選任されました。
 萩原新会長は「やまなし自然塾は今年の九月で設立から二四年を迎えます。土と水と食にこだわり、安全でおいしい農産物づくりを目指した仲間と、それに賛同する多くの方々に支えられ、長きに渡り活動を続け多くの足跡を残してきました。この歴史の中にある、経験と知恵を、新しい会員や若手会員に伝承していただき、新しい力を持ってさらに活動を広げていきたい。先輩も若手も一緒になって頑張っていきますので、私達若手も頑張りますが、まだまだ皆さんのお力とお知恵を借りなければいけないと思っていますので、引き続き今後もよろしくお願いします。」との挨拶で総会を閉めました。
 
◎総会後には学習会が開催されました
 総会終了後、山梨大学の御園生先生から山梨大学とやまなし自然塾が共同でおこなっている果樹の有機栽培実験の報告、意見交換などがおこなわれました。実験は山梨県甲府市にある、山梨大学生命環境学部附属の小曲農場でおこなわれています。二〇一三年から桃とぶどうを苗から栽培、コンパニオンプランツを導入し、潅水には生物活性水を使用した有機栽培の実験です。
 二〇一三年のまとめとして、桃とぶどうの完全有機栽培の可能性が示されたとし、さらに生物活性水と藻類バイオマス(生物活性水+クロレラなどの藻類)の潅水により生育に良い傾向が出ていることがわかった。二〇一四年はコンパニオンプランツによる病虫害防除機能が働き、モモカイガラ虫を含め病虫害がなかった。生物活性水に関しては、ぶどうの樹には成長促進効果があり、桃の木には抑制効果がありそうだという結果で、植物の成育ステージによって使い分けをしていく必要・方法があるのではないかとのことでした。二〇一五年は実際に果実への評価をしていきたいところですが、何を調べて、どう評価するのかなど生産者と意見を交換しながら話しは進みました。今年の第二五回BMW技術全国交流会での報告発表を予定しています。
   (報告:BMW技術協会事務局 秋山澄兄)

Author 事務局 : 2015年06月01日13:03

【AQUA278号】中国「みどり農場」が西日本BMW技術協会会員農場を視察

中国「みどり農場」の戴海燕さん一行四名の方が、西日本BMW技術協会会員農場を視察されました

 中国みどり農場の戴海燕さん一行四名の方が、四月二〜三日に西日本BMW技術協会会員を視察交流されました。
 視察にはBMW技術協会秋山澄兄事務局長、西日本BMW技術協会事務局の宮﨑と秦が同行しました。

 戴さん一行が訪問されたのは、熊本県愛農会野菜部、熊本県南阿蘇村、糸島BMです。
 戴さんが経営しているみどり農場のことは昨年一一月のBMW技術全国交流会で発表されています。農場は上海郊外に五年前に作られ、生物活性水と飲水改善プラントを設置して平飼で四、五〇〇羽の採卵鶏・ヤギの飼育、野菜を二haの畑で作っています。野菜は土作りに心がけ、無農薬無化学肥料で作られています。卵も野菜も地元・上海ではとても評価が高いそうです。農場は当初から養豚と養鶏をやりたかったのですが、養豚は許可が下りなかったので養鶏だけでスタートしました。養豚も出来るような様子になったので、日本の養豚農家と結びついた野菜農家を視察したいということで熊本県愛農会野菜部を視察されることになりました。せっかく九州に来られるので、ぜひ西日本BMW技術協会会員のBMプラントを見ていただきたいということで、熊本県南阿蘇村有機肥料生産センター、糸島BM農法研究会の柴田さんのプラントも視察していただきました。
 来訪されたのは戴さんのお連れ合いの徐さんと従業員二名の四名です。

熊本県愛農会野菜部にて(四月二日)
 これまで全国交流会でも発表したことのある渡辺洋一さんの「二mも棒が入る園地をぜひみたい」ということでしたので、案内しました。
 渡辺さんに「渡辺さん、この畑に二mの棒がブスッと入るのですよね。」とお聞きしたところ、渡辺さんは「いやー、今は人参も終わりがけだし、いつも入れて見せるわけではありませんよ。」というご返事でしたが、みどり農場の従業員の方が短い棒を差し込んでみたりしていました。それを見た渡辺さんは遠くに立ててある棒を持ってきて、エイッと差し込みました。そうすると二mとはなりませんが、一・五mくらいは楽々で入りました。一同大満足です。
 渡辺さんは、人参畑の隣の長ネギ畑から長ネギを抜いてその場でみんなにかぶりついてもらいました。これがとても甘くておいしい。
 次に近くのニンニク畑を視察しました。中国のみどり農場でもニンニクを栽培しているようでいろいろ意見交換しました。中国ではニンニクの花(いわゆるニンニクの芽)を活用するがそれがどうなっているかということを聞かれました。日本ではニンニクの芽はほぼ冷凍輸入品であること、実際は収穫しても市場がないこと、直売所などで売られていることもある、というような話をしました。立派なニンニクなので、二本ほど抜いて見せてもらいました。太くて立派でしたがまだ玉になるかなり前で「長ネギのような状態」でした。連休明けから急に玉太りし始めて六月の収穫になるということでした。
 その後、愛農会会長の緒方さんの食堂で、清村養豚場の豚肉を使った豚カツをいただきながら、豚の飼育のことや野菜の栽培の話で盛り上がりました。そして抜いた二本のニンニクは、根っこの部分は“梅肉和え”で、葉の部分は“卵とじ”でとてもおいしく調理されました。“これは酒のつまみに良い”などと盛り上がりました。

熊本県南阿蘇村有機肥料生産センターにて
(四月二日)
 この有機肥料生産センターは、生物活性水プラント(五トン槽×六基)で作った生物活性水を使って堆肥を作っています。宮田センター長に説明していただきました。原料は村内の肉牛飼育農家の糞尿交じりの敷き料が主なものである。堆積させて発酵→下からエアを送るエリアで発酵→そして攪拌発酵ラインで時間をかけて発酵させるということなどを堆肥に挿した温度計も見ながら説明していただきました。みどり農場でも同様に鶏糞を発酵させて堆肥を作っているので話は具体的な水分や温度などに及びます。みどり農場では、南阿蘇村のような攪拌発酵ラインは持っておらず、切り返しながら発酵させるというスタイルです。「こんなラインがあると良いなあ」という話をしながら視察をされていました。

糸島BM農法研究会の柴田周作さんの
   BMプラントと農場視察(四月三日)
 柴田さんの自宅の前にあるBMプラントは、家庭のトイレの糞尿を原料にした生物活性水プラントです。出来た生物活性水をトイレに循環させるとともに野菜栽培に活用しています。
 こんな小さなBMプラントでトイレの糞尿をうまく処理していることを見た戴さんから、「中国でこれが出来ると面白い」という話がありました。柴田さんのプラントは、柴田さんが興味を持って工夫しているから運用がうまくいっていること、日本でも直接糞尿を処理しているBMプラントは柴田さんだけであることなどの話をした上で、設置する本人がよほど興味を持ってやってみる人でなければ難しいという話になりました。
 野菜の栽培ではちょうどグリーンコープに出荷するカラーピーマンの苗の仕立てを見学しました。また間もなく出荷が始まるミニトマトが寒さにやられて困っているというお話もお聞きしました。

そして…視察は以上です。この後、柴田さんの近くにある、売り上げ高日本一(平成二四年に三五億円)の直売所、糸島農協の「伊都菜彩」(売り場面積一二六八㎡)と、グリーンコープの太陽光発電所を見学しました。そして、みどり農場の従業員さん二名の方は内陸出身で「海を見たことがない」ということでしたので、糸島半島の海を案内しました。案内するといっても砂浜で波で遊んだだけですが、とても喜んでいただけました。少し時間もありましたので、大宰府天満宮にもご案内しました。
(報告:西日本BMW技術協会事務局 宮﨑利明)

Author 事務局 : 2015年06月01日13:01

【AQUA278号】西日本BMW技術協会役員会報告

 四月一四日、西日本BMW技術協会役員会が福岡市内で開催されました。役員会には役員七名、オブザーバー二名が参加しました。今回の役員会は六月に開催する総会と合わせて開催の研修会の確認と今年度の進め方について意見交換しました。

一、西日本BMW技術協会総会・
研修会の開催について
 今年の研修会と総会は、六月一九日(金)、長崎県南島原市と雲仙市を会場に開催することを確認しました。産直南島原の生産者四名の生物活性水を使った堆肥場を現地視察し、会場でBMW技術の基礎講座と堆肥について研修する予定です。
 会場は休暇村雲仙、現地集合は一九日(金)の一三時三〇分です。
総会・研修会の参加費は不要です。また懇親会+宿泊の参加者は一一、〇〇〇円です。
(※西日本BMW技術協会会員には案内状をFAX済みです。)

二、決算、予算、取組方針について
 総会に提案する決算、予算等を確認しました。

三、プラント巡回の方法について
 例年、会員のプラント巡回をしていますが、昨年は畜産関係で、PEDや鶏インフルエンザ等のために農場に立ち入ることが難しく、十分に巡回が出来ませんでした。
 そのため今年は「生産者の意向を確認しながら、可能な範囲で巡回する」ことにしました。
①畜産関係以外の耕種農家や、南阿蘇村のようなプラントは巡回対象とする。
②飲水改善だけのプラントは、会員からの希望があれば巡回対象とする。
③畜産関係の生物活性水プラントと尿処理プラントを巡回対象として、
・生産者がBMプラント巡回をすることを了解すれば巡回する。
・農場等に立ち入れなくても、近くに出向いて「プラントの水」を近くまで持参いただき必要な計測などを行うことにする。その際写真や動画などもお願いする。

四、第11回BMW技術基礎セミナーにあわせた視察について
 今年八月もしくは九月に茨城県で開催されるBMW技術基礎セミナーに積極的に参加いただくことと、そのセミナーに合わせて他のBMW技術関係の生産者などを視察する企画を西日本BMW技術協会として出来ないかという検討をしました。六月に総会・研修会が開催されるので、その総会・研修会終了後に改めて検討することにしました。

五、その他、各役員の近況報告などを行ないました。
(報告:西日本BMW技術協会事務局 宮﨑利明)

Author 事務局 : 2015年06月01日12:59

【AQUA278号】国内のプラント動向

国内のプラント動向

①四月一〇日…山梨県北杜市  増冨の湯
 増富の湯がある北杜市増富地区は標高約一〇〇〇m、冬になるとマイナス一〇度は当たり前のようになり、生物活性水プラントはタンクごと凍ってしまいます。そのため、一一月から三月まではプラントの稼動を止め、貯留している生物活性水を使用しています。
 三月下旬には雪も溶け、桜の蕾も膨らみはじめたということで、冬籠りしていた生物活性水プラントと山梨大学の藻類バイオマスプラントを一緒に再稼動させました。リアクター塔充填剤の交換、新しい原料を投入(鶏糞堆肥)して培養を開始しました。また、藻類バイオマスプラントは山梨大学の御園生先生がクロレラを投入し培養が始まりました。

②四月一〇日…山梨県山梨市
 長沢農園(やはた会)
 こちらも冬籠りしていた生物活性水プラントの再稼動です。長沢さんは有機のキウイフルーツ、ぶどうなどを栽培、試行錯誤しながらBMW技術を活用しています。このプラントも一一月から三月まではプラントの稼動を止め、全部の槽の水を園地に撒くそうです。こちらでもリアクター塔充填剤の交換、新しい原料の投入(鶏糞堆肥)などをおこない培養を開始しました。
 また、今年から同じ地域で生物活性水を使い始める生産者の方が来て、BMW技術について色々と説明をさせてもらいました。四週間後の五月には生物活性水が完成する予定で、連休明けにはBMW技術基礎学習会を予定しています。

③四月一七日…
高知県四万十町影野
農事組合法人ビレッジ影野で、今年のショウガの植え付けを見させていただきました。
 今年の作付け面積は、一・五ヘクタールになるそうです。四万十町十和地区にある十和堆肥センターに設置している生物活性水プラントから生物活性水を運んできて使っているそうです。
 代表の濱田さんからは、「今年は圃場への灌水設備を新たに設置することになっていて、灌水設備の脇に生物活性水の貯留タンクを付けて、灌水毎に生物活性水が希釈して添加できるようにする。」とのことです。
 またショウガのほかにもハウス栽培のピーマンの栽培にも利用しています。
 ほ場見学の後、十和地域振興課主幹の冨田さんと生物活性水プラントを点検しました。
 原料は牛糞堆肥と山からの湧水を使っています。堆肥の交換補充も定期的に行っているので、EC値は一・五八mS/cmとなっており、亜硝酸態窒素も検出せず順調に稼働しています。
 生物活性水は、ビレッジ影野のほか地域の農家が菜バナ、お茶、シシトウ、ナス、ピーマンなどに使うためプラントに取りに来ています。
    (報告:㈱匠集団そら 星加浩二)

Author 事務局 : 2015年06月01日12:58

 
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