【AQUA286号】「2016年を迎えて」新年挨拶

〜謹賀新年〜 
旧年中は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。 
 はじめに、昨年一一月の第二五回BMW技術全国交流会は北海道で初めての開催でしたが、日本全国、そして韓国、中国より一五〇名の参加をいただきました。改めまして感謝申し上げます。 
 交流会のテーマは「いま問い直す、持続可能な農業」でした。根釧みどりの会が進めてきた「マイペース酪農」を持続可能な農業のひとつの提起とし、私たちが直面している「持続可能な農業、暮らし、社会をどう歩んでいくか」ということを皆で考えることができたと思います。そしてBMW技術が目指すところは、混沌とする未来に対して持続可能な社会と環境、地域を作っていくことであり、そのこと自体が今回のテーマであった持続可能な農業を問い直すということにつながっていきました。
 BMW技術は技術運動として始まっています。地域や環境を守り、育てる。その中で農業と都市の人が理解を深めていこうといった理念が技術を支え、BMW技術は技術と理念の両輪であるとしてきました。近年の社会は技術や経済に偏り、それが本当に幸せなのかどうか。経済=金儲けではなかったはずです、経済を使って何をするかが重要でそれを支えるのが理念です。そういったことを含め、私たちは共に歩んでいく仲間のこと、地域のこと、自分自身の進む道についてもっと真剣に考えていかなければなりません。しかし社会を見ていると、何となく考えることを先おくりにしている気がします。社会の仕組み自体があまり考えなくても生きていけるような仕組みになっているのかもしれませんが、それは錯覚で、自分の目指しているものを明確にして、きちんと目指していくことが必要です。決して自分の進む道を人任せにはしない、農業も技術も同じですが、より良い未来をつくるのは今を生きている私たちであり、それを可能にする地域や人とのつながりがとても重要となってくるのだと思います。BMW技術協会は自然の摂理から技術を学び、農業・環境・社会など様々な分野について理解を深め、地域や全国の仲間とまっとうな未来を創造していきたいと思います。そしてできれば、消費者が生産者をもっと近くで見守って欲しいと思います。できるだけ一緒に「もの」を作っていけるような、農作物だけではなく色々なものを作っていけるように、BMW技術協会も活動を共にしていきたいと思っています。
 今年の全国交流会は九年振りに宮城県で開催します。二〇一一年三月の東日本大震災から五年が経ちます。当時、大変な思いをされたBMW技術協会会員も大勢います。そして今も避難所暮らしを余儀なくされている方、福島第一原子力発電所の事故により農業を続けることができなくなった方など、現実には震災は終わっていません。私たちは震災を乗り越えて何が変わったのか、果たして変われたのか。BMW技術の理念を踏まえ、そういった問題にアプローチしていく全国交流会にしたいと考えています。同時にBMW技術の取り組みも進めていきます。生物活性水を使用した実験については、さらに目的を明確にしつつ、内容をシンプルに、実践に適したテーマを持って進めるようにしていきます。そのために、二月x日〜x日におこなわれる「第一二回BMW技術基礎セミナー」では、今年も山梨大学の御園生先生に協力していただきワークショップを開催しますが、より実践に照らし合わせ、細かい点を詰めて実験をおこなえるように準備していきたいと思っています。
 東日本大震災から五年ということですが、BMW技術協会が法人化し新しいスタートをきってからも五年が経ちます。先行きの見えない激動の時代を歩んでいますが、皆で力を合わせて、あきらめることなく頑張っていきたい保存でありますので本年もより一層のご支援ご指導の程、宜しくお願い申し上げます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

二〇一六年 元旦 BMW技術協会 理事長 伊藤幸蔵

Author 事務局 : 2016年02月01日18:41

【AQUA286号】BMプラント会員巡回報告 やまびこ会、那須ファーム、庄村養鶏場

 一二月一一日熊本県宇城市の三つのプラントを訪問しました。訪問といっても養鶏場には立ち入れないので、那須ファームと庄村養鶏場は生物活性水プラントのいくつかの槽の生物活性水をやまびこ会に持参いただくことにしました。
 やまびこ会の主な産物はレンコンで、この時期は収穫期で園地(田んぼ)に生物活性水を使う時期ではありません。ボカシ作りに使っている生産者が使っているだけなので、プラントは安定している時期です。プラントは四槽です。
 まず各槽の生物活性水を採取して計測しました。第一槽は一一月後半に堆肥を投入したそうで、EC(電気伝導度)が少し高いようですが二槽目からはほぼ出来上がっている感じです。phは八・〇〜八・七でこちらも特に問題ないようです。
 那須ファームの生物活性水プラントは全七槽で、七槽目は貯留槽ですので、一・三・六の各槽の生物活性水を持参いただきました。冬の時期は鶏舎への細霧散布をせず、飲水に希釈して使っているだけなので、最終槽から最初の一槽目に循環させているということで、プラントは安定しているということです。生物活性水の仕上がりもとてもよい状態です。計測数値も各槽ともほとんど変わりませんでした。
 庄村養鶏場の生物活性水プラントは全五槽で、一・三・五の各槽の生物活性水を持参いただきました。庄村さんの数値も各槽とも安定しており、仕上がりもとてもよい状態です。
(西日本BMW技術協会事務局長 宮﨑利明)

Author 事務局 : 2016年02月01日18:39

【AQUA286号】西日本BMW技術協会役員会報告

 役員会は、一二月九日(水)、福岡市内で開催されました。出席者は、役員八名、オブザーバーと事務局二名の一〇名です。
議題は、六月の総会以降の報告、来期に向けた検討です。内容は以下の通りです。
 会員動向では、個人会員一名の脱退、プラント会員一名の新規加入で現在七二会員となっています。会費については未納が四名ありましたが、うち三名は納入の確認済み、一名は確認が取れていない旨を報告しました。六八名の会員の会費のBMW技術協会分についてはBMW技術協会に送金済みです。
 佐賀県唐津市の中村養豚場の生物活性水の供給(販売)に関しては四月以降三二トン程度であるということを報告しました。
 第二五回全国交流会については、役員会出席者の三名が参加したので、それぞれ報告をしました。また、BMW技術協会常任理事会の様子についても報告がありました。
 来期の役員については、理事については、現理事は留任、新たに理事二名の補充をして一〇名で、監事等は留任ということで総会に提案することとしました。
 来期(第二四期)総会と同時に開催する研修会の内容は次のような意見交換をして、日程もおよそ決めました。
・昨年、島原で開催した研修会のBMW技術基礎講座は日ごろ会合に参加できない生産者や一緒に農業をしている家族なども参加できて良かった。
・今回もBMW技術協会の秋山澄兄事務局長に講師をお願いすることにする。
・今回は熊本で開催し、会員のやまびこ会・熊本県愛農会のメンバーなどが参加できるようにする。
・日程は二グループの農作業との関係で、六月三〇日もしくは七月一日とする(※会場の都合で七月一日の予定となりました)
・現地視察は予定せず、会員がそれぞれ生物活性水もしくはBMW技術をどのように活用しているかを皆さんから報告いただくようにする。
 その他、会員のサン・ファームからBMW技術を使った発酵堆肥の販売について相談があったので、グリーンコープの生産者に案内していることの報告がありました。
(西日本BMW技術協会事務局長 宮﨑利明)

Author 事務局 : 2016年02月01日18:38

 
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