【AQUA211号】2009年度全国理事会 開催


新理事長に生田喜和氏、
副理事長に伊藤幸蔵氏が就任
新常任理事に緒方大助氏
(らでぃっしゅぼーや㈱・代表取締役)
新理事に石澤元勝氏(石澤牧場代表)、
西塚忠元氏(みやぎBM技術協会会長)

 二〇〇九年度、BM技術協会全国理事会が、六月二四日、東京・神楽坂の研究社英語センターで開催されました。全国及び海外から、理事、海外特別理事、監事ら、二五人が出席し、二〇〇八年度活動報告、二〇〇八年度決算報告、二〇〇九年度活動方針、二〇〇九年度予算案、役員改選、会則の変更について、協議しました。
 今期は役員改選期に当たります。全国理事会の冒頭、石澤直士理事長から、二〇〇八年度をもって理事長辞任の意向が示されました。二〇〇八年度までの役員の中で、㈲奥村養鶏場の奥村俊一氏理事から、理事就任辞退の意向が示され、その他の役員は、全員留任で承認されました。また、新たに東京都のらでぃっしゅぼーや㈱・緒方大助代表取締役、北海道の石澤牧場・石澤元勝代表、宮城県のみやぎBM技術協会・西塚忠元会長が、理事に推薦され、承認されました。
 新理事長には、生活クラブ生活協同組合大阪顧問の生田喜和氏、副理事長に㈱米沢郷牧場の伊藤幸蔵氏が推薦され、承認されました。常任理事は、前常任理事が全員留任し、新たに、らでぃしゅぼーや㈱代表取締役の緒方大助氏が就任されました。また、今回、副理事長職を新たに設けたことに伴い、定款変更を行いました。
 二〇〇八年度活動報告、二〇〇八年度決算報告、二〇〇九年度予算案については、全会一致で承認されましたが、二〇〇九年度方針案については、全国理事会に先立って行われた常任理事会で、今後の協会の方向性や、財政、事務局体制、役割分担等をしっかり協議するため、常任理事会に一任してほしいという提起が行われたことを提案し、承認されました。
 全国理事会に先立って行われた常任理事会では、以下の新入会員が承認されました。
新入会員
プラント会員:千葉県・特定非営利活動法人NPO支援センターちば
個人会員:東京都・川田真也

Author 事務局 : 2009年08月01日20:24

【AQUA211号】北海道根釧地区で牧草の硝酸イオン濃度と土壌成分調査を実施

~牛の健康によい草、よい土とは~

 六月一八日~二〇日、――牛にとって、よい牧草と、よい牧草を育てる土とは、どのようなものか、実際に牧草と牧草採草地の土を調査してみよう――と、北海道厚岸町、別海町、中標津町で、牧草の硝酸イオン濃度調査と牧草採草地の土壌分析調査等が実施されました。この調査は、パルシステム生活協同組合連合会からの委託によりBM技術協会が――パルシステム連合会提携産地について、「土と水の再生の取組み」及びBMW技術活用に関する調査・研究、学習活動を行う――取組みの一環として行われたもの。北海道根釧地区の「牛の健康と環境を考える会」(石澤元勝代表:石澤牧場代表)の協力を得て実施されました。
 取組みの目的は、パルシステムの「こんせん72」牛乳を生産する北海道根釧地区で①酪農からの糞尿による環境汚染対策及び土と水の再生に寄与する生産方法の確立②地域資源を活かした資源循環型の農業生産方法の確立③根釧湿原の水を守り、生態系の保全及び回復という価値観に基づいた農業・漁業等の生産環境の構築に寄与する活動の展開等――について、調査・研究や学習活動を行っていくものです。
 昨年、「こんせん72」牛乳の生産牧場となっている厚岸町の石澤牧場にレインボー・パル基金助成活動により、BMプラントが設置されたことをきっかけに、今年四月、パルシステム生活協同組合連合会とBM技術協会と根釧地区の酪農家有志による「牛の健康と環境を考える会」の共催により、「牛の健康は、よい土、よい草、よい水から」と題して、学習会が厚岸町で開催されました。流域の土と水を再生し、健全な生産環境をつくる学習会活動の第一歩として開催されたもので、この流れを踏まえて、今回の調査活動もはじまりました(アクア二〇九号記事参照)。
 今回の調査は、①石澤牧場等で取り組まれている「マイペース酪農」(注1)の生産牧場(主として牧草の採草地には、堆肥を散布または、無肥料)の採草地、②大規模酪農等で一般的に行われている糞尿スラリー(牛糞と牛尿が混合された液状のもの)を散布及び化学肥料散布採草地、③有機肥料を散布採草地――によって、それぞれ牧草の硝酸イオン濃度は、どう変化するのか、また土壌成分はどうなっているのかをまず、調査し、検証していくものです。
 調査に当たっては、「牛の健康と環境を考える会」の石澤代表が取組んでいるマイペース酪農に取組む生産者の方々の協力をいただき、調査当日に開催されていたマイペース酪農交流会でも、実際に牧草の硝酸イオン濃度調査を実施しました。今回の調査結果は、八月に現地検証会で発表し、今後の調査・研究や活動内容を検討していくことを予定しています。
 北海道根釧地区の主な水源地は、雄阿寒岳、雌阿寒岳の麓の標茶町にあります。阿寒岳に降った雨が、地層を通り、標茶町で、泉となって湧き出し、河川となって、一方は、別海町や中標津町を通ってオホーツク海へと注ぎます。もう一方は、厚岸町や浜中町を通って、太平洋へと注いでいます。今回、「牛の健康と環境を考える会」の高橋昭夫事務局長の案内で、標茶町から別海町、中標津町に流れる西別川の水源地の視察を行いました。
 泉が湧く取水地周辺では、川の中に、梅花藻(ばいかも)が多く繁茂していました。梅花藻はキンポウゲ科の水生多年草で、初夏から晩秋に長さ五センチほどの花を水上に伸ばし梅に似た白い花を咲かせます。大雨や洪水で川の環境が激変しても、汚れのない河川や沢では短期間で再び繁茂できる生命力がありますが、水質汚染などの人工的な汚れに弱く、清流でしか育ちません。そのため河川環境を示す指標にもなっています。
 北海道では、大規模酪農化が進んでいますが、大規模化の中で、現在すすめられている牛舎構造では牛糞と牛尿が混合されたスラリー状の糞尿が大量にでる構造になっています。このスラリー状の糞尿は、堆肥化や液肥化することも難しいため、生糞尿として牧草地に散布することにより、牧草の肥料として吸わせていますが、牧草が吸収しきれない窒素やリン等の成分によって河川が汚染され、沿岸漁業にも深刻な影響を与えているそうです。
 視察した西別川の水源地から五キロ下流に行くと、川の汚染により、もう梅花藻がみられなくなっていました。
 流域全体で、水と土を保全し、健全な生産環境を再生すること、そのためにBMW技術をどう活用するか、今後、大きな課題となりますが、今回の調査を手始めに、今後の調査・研究や、取組みが、課題解決に向けての第一歩となることを期待します。(報告:井上忠彦)

Author 事務局 : 2009年08月01日20:23

【AQUA211号】韓国・耕作農業での生物活性水利用の現状

使い続けることで、収獲量・品質の向上や病害虫対策に大きな効果

㈱匠集団そら 秋山 澄兄

 韓国での生物活性水の耕作での利用状況や成果を見るため、楊平郡のBM生物活性水プラント「出水式」が行われた翌日からSOLAインターナショナルコリアのハ・ジョン・ヒ代表の案内で、椎名盛男協会常任理事と礒田有治協会事務局長と秋山で、楊平郡にある二つの農場と、楊平から車で約一時間ほど北に位置する春川(チュンチョン)の農場の現地視察を行いました。視察したいずれの農場でも生物活性水を利用し、栽培作物の収量や品質の向上や、病害虫の減少に効果をあげていました。

トウガラシ栽培への生物活性水利用事例
花芽が多くなり、実も大きくなった
 最初に訪れたのは楊平郡のチョウさんの農場、韓国トウガラシのハウス栽培に取組んでいます。元肥には、畜糞とモミガラが原料の堆肥を利用しています。週一回の潅水で、生物活性水は、約三週間ごとに水と一対一の割合で希釈して利用しています。
 チョウさんは「BMの取り組みを始めてから、実が多く、大きく生るようになってきた。以前は自家消費のものでしかなかったのが、商品として売れるようになった」と話します。チョウさんの農業経営は稲作中心ですが、副収入としての生物活性水を利用したトウガラシ栽培は大きなものとなっています。生物活性水は農業技術センターから約三週間に一回、二・五トンが運ばれてくるそうです。
 「配給される生物活性水が足りなくて困っているが、今度は大きなプラントができたからもう少し、量を増やしてもらえるだろう」と、チョウさんは期待しています。
 楊平郡では、現在二〇〇軒以上の農家に生物活性水を農業技術センターがタンクローリーで配給しています。そのうち三分の二程度が畜産農家で、残りは耕作農家。どの農家も生物活性水の配給不足が悩みだそうです。

サンチュの周年栽培への生物活性水利用事例
根こぶセンチュウによる連作障害がなくなった
 陽平郡農業技術センターが生物活性水を供給する耕作農家で、次に訪れたパクさんの農場は二万坪の土地にハウスでサンチュの周年栽培を行っています。一部、雨除けハウスと路地栽培も行っていますが、二五棟のハウスを持ち、年間で約二〇〇トンのサンチュを出荷しています。日本で見られる緑色のサンチュとは違う「赤チマサンチュ」という葉先が赤くなっているものを栽培し、ソウル最大の市場では一番の高値(五kg箱/九〇〇円)で取引されています。パクさんは、一日に五kg箱を三〇〇箱を出荷し、今後もハウスを増やしていくそうです。三年前から生物活性水を利用し始め、一カ月に二〇〇倍希釈の生物活性水を三回潅水します。以前は根こぶセンチュウによる連作障害に悩まされていましたが、生物活性水を利用し続けた結果、現在では改善され、連作障害もなく、ハウスはフル回転で栽培を続けられるようになっています。元肥には、鶏糞やオカラの発酵肥料を利用し、追肥はせず、生物活性水の潅水で栽培しているそうです。

ハウスミニトマトへの生物活性水利用事例
病害虫被害がなくなり、ミニトマトが鈴生りに
 陽平郡から春川へ移動し、訪れたのはミニトマトのハウス栽培をしているカンさんの農場。カンさんはこの地域のトマト生産者組合の組合長で、面積六千坪に七棟の連棟ハウスでミニトマトを栽培しています。二月に定植、四月下旬から取り始めたミニトマトの生り方は、写真の通りまさに圧巻の一言。収穫期間中は日量で一・五トン(kg/二四〇円)の出荷、例年は八月まで収穫ですが、今年は九~一〇月まで収穫を続けてみるつもりだそうです。生物活性水は週一回、潅水時に五〇〇倍希釈で潅水します。収穫期は潅水時間を短くし潅水量を調整します。元肥にはワラ、モミガラ、米ヌカを発酵させた肥料を使用します。
 追肥は、元肥に使用した発酵肥料を液肥化したものに生物活性水を加えて利用します。カンさんは「最初は失敗もあったが、生物活性水を三年間利用し続けて、現在では病害虫の発生がなくなった」と話します。カンさんの言葉通り、ハウスの間に生える雑草には虫がついているもののミニトマトには、まったく虫がついていません。
 カンさんが利用している生物活性水は、春川農協の事業の一環としてBMW技術が取り入れられ、カンさん達の生産地域がそのモデル地区に選ばれて、生物活性水を利用しています。現在、三〇軒の農家が利用しています。生物活性水プラントは、農協で管理され、豚尿が原料の生物活性水と、堆肥が原料の生物活性水ができるプラントになっています。
 トマトには豚尿が原料のものの方が良いと、カンさんは話しますが、ここでも生物活性水は足りないということで、カンさんは両方の生物活性水を混ぜて使っているそうです。他地域の農家からは生物活性水を分けて欲しいという声も多数上がっていて、今後、大きなプラントを作る計画が進められています。
 今回、視察した三軒の農家の話を聞いて感じたのは、生物活性水による効果は、栽培期間中、しっかり使用し続けることと、何作も使い続けて行くことで、より効果が現れることでした。サンチュのパクさんもカンさんも「使い続けて行った結果、現在のようになった」と同じことを話していました。年々耕し、土が良くなっていくように、生物活性水を使い続けることにより、多収穫及び高品質、病害虫防除等の効果が得られるようになっています。生物活性水の及ぼす農作物への効果を改めて実感したとともに、年ごとに積み重ねていく「農」の尊さのようなものも感じました。

Author 事務局 : 2009年08月01日20:21

【AQUA211号】韓国・楊平郡で新たに7つのBMWプラントが完成

韓国・楊平郡で新たに7つのBMWプラントが完成
共同完成記念行事「出水式」を開催
郡農業技術センターは、日量6トンの生物活性水供給体制に

SOLAインターナショナルコリア
  イム・ホ・ズン


 去る六月一一日、韓国の楊平(ヤンピョン)郡親環境農業教育館で郡農業技術センターの生物活性水施設をはじめ、今年三月から五月に楊平郡の七か所に新たに導入されたBMWプラントの完成を祝う記念行事「出水式」が開催されました。 同行事は、韓国BMW技術協会主催、 ㈱SOLAインターナショナルコリア及びBM幸福づくりの協賛で開催され、韓国国内や日本のBM技術協会関係者にもお越しいただき、六一人が参加して、楊平郡の親環境農業技術推進の柱となっているBMW技術の新たな施設の完成を祝いました。
 今年、楊平郡に新たに導入されたBMW技術施設は、農業技術センターの生物活性水施設や、地元の韓牛生産農家五軒での飲水改善や生物活性水施設、㈱OGAWONの有機栽培キムチ工場の排水処理施設で、七か所のBMW施設の共同完成記念行事として、「出水式」が開催されました。
 韓国BMW技術協会ジョン・ホン・ギュ会長をはじめ、記念行事出席者から、それぞれ祝辞が述べられた後、農業技術センターの新生物活性水プラントの前で、テープカットを行い、キム・ソン・ギョ楊平郡郡守により生物活性水の「出水」デモンストレーションが行われました。

農家の生物活性水需要が急増、
今後、生物活性水を一日六トン生産・供給
 楊平郡は、首都ソウルの水源地として、郡を上げて親環境農業に取組んでいます。この親環境農業の推進役として、農業技術研究や指導に取組む楊平郡農業技術センターでは、これまで、畜産農家や耕作農家、約二百軒に生物活性水を供給してきましたが、これら農家での生物活性水の需要が急増し、これまでの一日二トンの生産量では、とても需要に追いつかなくなりました。このため、今回、一日四トンが生産できる生物活性水施設を新設し、一日六トンの供給体制をとり、農家の需要に応えていくことになっています。

 「出水式」には、楊平郡の歴代の郡守、ミン・ビョン・ チェ初代楊平郡郡守、ハン・テック・ ス前楊平郡郡守とキム・ソン・ギョ現楊平郡現郡守をはじめ、楊平郡の農業関連研究と技術普及を指導する楊平郡農業技術センターのキム・デ・ス所長、韓国BMW技術協会ジョン・ホン・ギュ会長、八堂親環境農業団体連合ジョン・サン・ムック会長、无爲堂を称える会合キム・ヨン・ジュ会長、㈱SOLAインターナショナルコリアのハ・ジョン・ヒ代表理事(BM技術協会海外特別理事)、BM幸福づくりのイ・ヒョン・ボック会長(ダンノモ農場代表、BM技術協会海外特別理事)ら、関係者の方々と楊平郡で生物活性水を使っている多くの農家の方々が参加しました。日本からは、椎名盛男BM技術協会常任理事、 礒田有治BM技術協会事務局長、㈱匠集団そらの秋山澄兄氏にお越しいただき、BMWプラントの完成と、農業技術センターの生物活性水の「出水」を祝っていただきました。
 次に主な出席者の祝辞の要旨を紹介します。

「出水式」祝辞


韓国BMW技術協会会長ジョン・ホン・ギュ
 「この間、多くの支援と関心を送ってくださった韓国のBMW技術普及にご協力をいただいた関係者の方々と、日本のBM技術協会関係者の方々に感謝の言葉を申し上げます。楊平郡でこんなに良いモデルができて、私としても本当に感慨深く、幸せです。 何よりもBMW技術を楊平郡に根付かせることに、先頭に立って努力してくださったミン・ビョン・チェ初代郡守、そしてハン・テック・ス前郡守、キム・ソン・ギョ郡守、ダンノモ農場のイ・ヒョン・ボックBM幸福づくり会長にもう一度感謝いたします。そして一九九五年から、今日まで、韓国のBMW技術の普及に、一緒に尽力いただいた私の長年の友人であり、BMW技術の発明者である椎名常任理事に、深く感謝を申し上げます。韓国と日本はアジアのパートナーとしてお互いに発展していきたいと望んでいます。BMW施設を導入された七つの団体及び農場代表にお祝いを申し上げるとともに、私と一緒に韓国BMW技術協会の活動に取組む㈱SOLAインターナショナルコリアのハ・ジョン・ヒ代表理事に感謝いたします」


陽平郡初代郡守 ミン・ビョン・チェ
 「二酸化炭素を減らし、エネルギー開発に力を尽くしている今日、BMW技術を利用した農業が、低炭素植物生長の主役を引き受けているようで非常に嬉しく思います。こんな重要な席に意を共にするために参加してくださった方々に深く感謝いたします。特に現在韓国に技術支援を惜しまず手伝っていただいている日本のBM技術協会と、本日、ご出席いただいている椎名常任理事と、礒田事務局長に感謝いたします。そして今回、七ヶ所のBMWプラントを同時に設置することができたことは、現郡守とSOLAインターナショナルコリアのハ・ジョン・ヒ代表理事の隠れた努力の賜物ではなかったかと思います。ここに集まったすべての方々が今日この席の主役ではないか思います。皆様に感謝いたします」


楊平郡郡守 キム・ソン・ギョ
 「BM生物活性水プラント出水記念行事を九万三千郡民と一緒に、心よりお祝いを申し上げます。 今日、私どもと一緒にBMW技術の普及に取組んでおられるジョン・ホン・ギュ韓国BMW技術協会会長と、日本のBM技術協会の椎名盛男常任理事をはじめ、関係者の方々、SOLAインターナショナルコリアのハ・ジョン・ヒ代表理事、そして揚平に親環境農業を定着させるため、当初から今まで尽力をいただいたミン・ビョン・チェ初代郡守と、ハン・テック・ス前郡守、本日は、お見えになっておりませんが、『楊平環境農業―21推進委員会』のグォン・オ・ギュン委員長、多くのBMプラント設置農家と㈱OGAWONのザン・ゴン代表理事にお祝いと感謝を申し上げます。ミン・ビョン・チェ初代郡守が 一九九八年に初めて楊平郡の玉千里に日量一トンを生産するBM生物活性水プラントを設置し、その後二〇〇二年に楊平郡古松里畜産糞尿堆肥センターに日量一トンを生産するBM生物活性水施設を設置しました。その間、BMW技術の効果が、よく分からなかったのですが時を経て、今やっとその重要性が分かるようになり、今年農業技術センターに 日生産量四トン規模のBM生物活性水プラントと五ヶ所の韓牛農家にBMプラントを設置しました。畜産農家では、悪臭が減少し、耕作農家では、病害虫の発生が抑制され、作物の生育にも効果が大きいBM生物活性水を、これから拡大普及し、より一層、楊平の親環境農業を発展させていきたいと考えています」


楊平郡前郡守 ハン・テック・ス
 「今回、楊平郡の韓牛農家支援事業で、BM飲水改善及びBM生物活性水プラントを支援していただき、私の農場にも設置することができました。この席に楊平郡で選挙で選ばれた初代から、前職、現職、全ての郡守が席を一緒にしました。ミン・ビョン・チェ初代郡守は BMW技術を、我が楊平郡に初めて導入して農家に供給することができるようにしてくださいました。私は、BM生物活性水を生産者に安定的に供給してきました。現在は、実践もしています。キム・ソン・ギョ現郡守は、BM生物活性水の生産を拡大し、より多くの生産者たちが使えるように力を尽くして下さって、我が楊平郡は、韓国の親環境農業のメッカとしての位置を不動のものとしています。BMW技術は、現在、韓牛を飼う一人の農民として、直接活用していますが、本当に良いものです。それで、この頃は、他の農家たちに普及するために努力しています。今日お忙しい日程にもかかわらず、祝ってくださるために遠いところまで参加してくださった皆さんに七か所のBMW施設導入団体及び農家を代表して感謝のご挨拶を申し上げます。今後とも農民と環境のために多くの努力をお願い致します」


BM技術協会常任理事 椎名盛男
 「日本には、BMのプラントが、現在、二三〇ほどあります。このプラントは、主に日本の国土の七〇%を占める中山間地と呼ばれるところにあります。日本の畜産は、都市近郊の混住化の進展とともに、山に追われました。追われていった先が水源地だった訳です。そういう意味でこの楊平郡の取組みに日本のBM技術協会の関係者は、非常に注目しています。日本では、まだ畜産の生糞尿の投棄が法律で禁止されていません。都会は水源地から下流になりますが、その市民的成熟も韓国より遅れています。少しずつですが、楊平郡にならって、地方の山里の中で、有畜複合をBMW技術でやっていくという取組みを開始しています。日本のBM技術協会も楊平郡にならって、個人の農場がBMW技術でやれればよいという時代ではないので、行政と一緒に地域の環境保全のための農業に踏み出していきたいと考えています。今年は、日本の行政当局にも、この楊平郡を訪問するよう声をかけていきますので、その時はよろしくお願いいたします。今後とも技術的な連帯を日韓で進めていきたいと思います」

Author 事務局 : 2009年08月01日20:20

 
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