韓国・盧武鉉前大統領が語る豊かな生態系の美しい農村共同体づくり【AQUA203号】

そらインターナショナル・コリア
代表  ハ・ジョンヒ

 九月一八日、今年の二月に大統領職を退任して「農村共同体復元」と「ファポチォン(花捕川)の生態系復元」のために「ボンハ(烽下)村」に帰郷した盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の自宅を訪問し、約一時間、前大統領にお話を伺いました。生活クラブ生活協同組合大阪の渡会恵子理事長、生田善和協会常任理事を代表とする日本からの訪韓メンバーと、同生協と交流を行っている釜山生協(李代表)メンバー、そして、そらインターナショナルコリアの徐と私で、盧前大統領が計画している村づくりについて、お話を聞くことができました。
 前大統領が語った農村共同体づくりについて、ご紹介します。
●村の農家を説得して親環境農業を開始
 今年から村の一三農家を無理やりに説得して合鴨農法を始めました。まず専門家を招いて講演や実践的な指導を受け、農民たちの忙しい時は自分(盧前大統領)が合鴨を管理することを約束し、農村共同体の復元事業のビジョンについて絶えず、村民に提示してきました。今月下旬にはこの村の四〇余りの農民がこの場に集まって会議をする事になっていますが、この村全体が親環境農法を採用しようという提案をする予定です。その場で、もちろん価格に関する話も出てくるはずですが、安全で質のよい食べ物を生産する農民の自負心や良心に関する本質的な討論もするようになるでしょう。

●確固たる哲学がなければ親環境農業は持続できない
 韓国親環境農業政策の現在の問題点は、農民たちを利益中心の思考に誘導してしまうという点です。例えば一部地方自治体では、親環境農法に係わる補助金があまりにも多く、以前は補助金なしに自分の哲学をもって何年も苦労し、研究して来た農民たちが、補助金を巡って競争の場に置かれるようになるということです。
 親環境農業は、本来、哲学がある農民や生産者団体でなければ持続しにくいのです。それで私と私の秘書官たちは、草をとったり、ファポチォンに出て掃除をしたり、木も植えたりしながら、村の人々に対して確固たる哲学と良心を持った農夫になろうと説得しています。

●豊かな生態系の美しい村をつくりたい
 私は、生態的に豊かで安全な食べ物を作り出す美しい村をつくりたいと考えています。農民たちは、地域全体で、豊かな生態系や環境のある農村づくりを行い、それらを都市住民に提供することができる価値を理解する必要があると思います。山にある木の一本も計画的に植えなければならないと思います。ただ農薬を使わない農産物の水準ではなく、豊かな生態系が息づく地で生産された農産物を都市住民たちに提供していくことが重要だと思います。個別農家の場合は有機農法を取り入れるのが一番理想ですが、村全体、地域全体を考えれば、単純に一農地の有機農業ではなく、全体が有機的に繋がっている地域にならなければならないと思います。
 この村の主な農産物は、米や柿ぐらいしかありませんが、米は商品として生産し、その他の作物は、大量につくっても、収支を合わせにくいので、訪れたお客さんたちが体験して記念に持って帰る程度につくればいいと思います。景観のために牛も何頭か育てるつもりですが、村の人々が農産物を販売した事業で生じた利益で景観管理費用を支払う方式にしようと思います。そして来年には、どこか近い地域の親環境農産物を検証し、検証されたものは販売する方式で、村市場をつくろうと思います。金海地域には牛肉と豚肉の生産量が多いので、市場で食肉も販売し、食堂も運営して村の市場の収入源をつくるつもりです。全体的には、親環境農業を整備する一方、それらの村づくりにかかる経費は市場で生じた利益でバランスを合わせて行こうと思います。

 盧前大統領のお話をお聞きし、親環境農業にBMW技術を取り入れている陽平郡でも、「豊かな生態系の美しい農村共同体づくり」に向け、今後も努力していきたいと思いました。

Author 事務局 : 2008年12月01日14:22

卵かけご飯の食堂を開業し見えてきたもの【AQUA203号】

山梨県白州郷牧場・白州森と水の里センター

 山梨県北杜市白州町の白州郷牧場の農産物を供給する「白州森と水の里センター」が、去る八月、直売所に卵かけご飯の食堂、「おっぽに亭こっこ」をオープンさせました。
 メニューの卵かけ御飯は、白州郷牧場の平飼い卵が食べ放題、地元白州米のご飯、牧場で採れた有機野菜と牧場の加工所でつくられた自家製味噌のお味噌汁、漬物がセットになっています。メインのメニューはこれだけで、後はデザートに牧場の卵でつくったシフォンケーキとカボチャプリン、コーヒー、米麹だけを使った自家製の甘酒となっています。
 「敷居は高くなく、地元の方達を中心に気軽に寄ってもらう店にしたい」と話すのは、白州森と水の里センター代表の高草木里香さん。その思いが通じ始め、普段は地元山梨を中心に、土日になると東京や神奈川など近県から訪れるお客で賑わいます。
 高草木さんは、「村の自然の中で営まれている暮らしと農の風景が、この食堂のいちばんのごちそうなのかもしれません」と話します。
 「おっぽに亭こっこ」は、自分達の原資をフルに活用しています。食材はもちろん、それ以外にも、席に座れば目の前に田んぼが広がる長閑な農村の景色が広がり、近隣を散策すれば、白州の豊かな自然を感じることができます。
 近く、鶏舎と圃場も見学ができるように整備中で、食材(生産物)含め、ここにあるすべてのものが店の売りになっています。
 また、店は外から訪れる人達と、この地域のネットワークを結ぶ役割も果たしています。訪れる人は様々で、子供からお年寄りまで、しいて言えば家族連れが多いのが特徴です。最近は、地域の寄合いなどに利用されることも多くなっています。さらに白州郷牧場を舞台に、子供達の自然学校が開校されるときは朝食の食堂にもなります。
 牧場で働くスタッフ達にとっても、自分達で生産したものを目の前で美味そうに食べてもらえるのは、嬉しくもあり、励みにもなるそうです。
 食堂開店後は、直売所の卵や野菜、米、味噌などを購入する人が増え、近くに住む人達は普段の食事に使う卵と野菜を求めに、頻繁に店を訪れるようになってきました。また人が頻繁に訪れるようになり、地域が活気づき始め、村の人達も自分達のことにように喜んでいます。
 自分達の手で生産したものを、自分達の手で販売し、それを手に入れた人と交流する。この形が全国のBM技術協会関係の現場で増えて行くとよいのではないかと思います。 (報告:秋山澄兄)

※「おっぽに」とは、白州あたりの方言で「たくさん」とか「口いっぱい」と言う意味。

おっぽに亭こっこホームページ
http://www.hakusyu.jp/opponi/

Author 事務局 : 2008年12月01日14:21

茨城・田中一作邸、第5回「BMWシステム生きもの調査」を実施しました【AQUA203号】

パルシステム生活協同組合連合会、BM技術協会、NPO生物多様性農業支援センター、生活協同組合パルシステム茨城、茨城BM自然塾 共同研究


 一〇月一七日、茨城県鉾田市の田中一作さんのお宅で「BMWシステムによる資源循環型水田の生物多様性調査及び研究」における第五回目の「BMWシステム生きもの調査」が行われました。パルシステム生活協同組合連合会、BM技術協会、生活協同組合パルシステム茨城、NPO生物多様性農業支援センター、茨城BM自然塾の共同研究として実施してきたもので、今回が最終の調査となりました。
 田中さんのお宅は、生物活性水プラントを中心に、廃棄物を出さない循環型のシステムが整備されています。まず、家庭から出る排水は、浄化槽を通ってBMWプラントに貯められます。BMWプラントで生物活性水となった水は、家庭菜園や田んぼに流れ込んで野菜や果物や稲の生育に使われ、鶏舎では鶏の飲み水になります。そして、収穫した野菜や鶏卵は、田中さん一家に食され、また排水となってBMWプラントで生物活性水になる、という具合です。
 五月から始まったこの調査は、そんな田中さんのお宅の田んぼとその周辺に生息する生きものを明らかにして、このシステムの有効性や課題を見つけたいという目的で始められたものです。NPO法人生物多様性農業支援センターの副理事長、岩渕成紀さんの指導のもと、調査を行ってきました。
 九月二八日に稲刈りを終えた田んぼは、一面に水草が浮いて、ひっそりとしていました。最終日となったこの日の参加者は二〇人。手分けして調査を進めていきます。
 まず、田んぼ周辺の生きものを探します。トウキョウダルマガエルなど、おなじみの生きものが見つかります。
 田んぼの土壌については、生息している生きものの調査と、土壌成分調査のため、五か所の地点から採取して調べます。また、生息環境調査として、浄化槽、生物活性水、池、田んぼ、田んぼ排水の五か所の水を採水し、水温やDO(溶存酸素)を、専用の測定機器で測定します。一見しただけで、これまでの調査の時より透明になっていることがわかります。
 今回は田んぼの中にも入って、生きものを探しました。横一列に並んで進むラインセンサス法による調査です。その後、ルーペを使って生きものを確認し、名前を記録します。
 生きものの調査をしている間に、土壌成分、生息環境の調査も終わり、全ての調査が無事に完了しました。
 午後からは、これまでの調査結果の報告を行いました。まず、土壌成分調査では、全体的には成分バランスがとれていましたが、マグネシウムのみが不足していることが分かりました。植物の光合成に大量に必要とされる成分なので、何らかの方法で補っていくことが求められます。水質指標のめやすとなるBOD(生物化学的酸素要求量)の測定結果では、浄化槽や生物活性水施設では、原生動物や微生物が活発に活動できる環境がBMWシステムによってつくられているため、排水の浄化が極めてスムーズに行われ、浄化槽での汚泥の発生もみられません。
 今年のもち米の収穫量は二〇kg/一〇坪で、例年より少なめと田中さんは話します。原因は、昨年、稲の収穫後に、収穫量増収を目指し、堆肥を散布したことによる窒素過多が考えられます。それでも反当換算すると、もち米で六〇〇kgの収穫がありました。結果的には、田中さんの田んぼの場合は、マグネシウム以外は、生物活性水が流れ込めば、肥料の投入は余分であることが分かりました。
 生きものについては、BMWシステムの段階が進むにつれて増加していくことがわかりました。浄化槽、生物活性水では、排泄物を分解する多足類のミズムシが数多くいるだけですが、池、田んぼでは多様な生きものが発見できました。
 魚類は人為的に移入したニホンドジョウとギンブナが確認されるのみで、システムが閉鎖系であることを示すものとなりました。岩渕さんは、「外の生態系とつないだり、人為的に投入したりする必要がある。そして、今回のようにきちんとデータをとると、それが次年度以降の目安になると」と話しました。
 また、礒田BM技術協会事務局長は、「今回の調査を通じ、生産と生活は本来、循環しているという視点から、生産と生活のあり方を再度、見直すことの重要性を再認識するよい機会となった」と、結びました。
 全五回にわたって得られた調査のデータは、今月に行われるBMW技術全国交流会で発表されることになっています。(取材:東條美香)

Author 事務局 : 2008年12月01日14:20

関西で初の「土と水の学校」を開催【AQUA203号】

 農業技術向上に向け、生産者と生協組合員が共に学ぶ

 関西BM技術研究会 事務局 宮本由理
 
  BMW技術の活用と有機栽培理論の学習で、有機栽培技術を確立していく~自然学を実践する~「土と水の学校」有機栽培講座が全国各地の協会会員の生産者や団体で開催されています。今回は、関西BM技術研究会からの報告をご紹介します。

 九月二〇日、三重県伊賀市の伊賀有機農産に於いて、関西BM技術研究会主催の「土と水の学校」有機栽培講座・基礎編が開講されました。講師に小祝政明氏を迎え、伊賀有機農産、泉州グループ、トマト生産者の中井さん、森さん、望月農園、川口農園、アイワ研究会、山本グループ、そして関西の生活クラブ三生協から合計五一人が参加し、関西で初めて「土と水の学校」が開催されました。BM技術協会からは礒田有治事務局長にお越しいただきました。
 講座は伊賀有機農産メンバーの圃場にて、土壌や作物を診断する実地研修から始まりました。最初の研修場所となった横畑さんの圃場では、雑草を引き抜き、根を観察しました。主根がまっすぐ下に伸びており、柔らかい良い土であるとの評価でした。しかし、葉には、鉄やマンガンの微量要素欠乏の症状が現れていました。
 次の木下さんの圃場でも、作付けされているオクラの根や葉の観察をしました。根が充分に張っていないため、引っ張ると簡単に抜けてしまう状態でした。根が張るために必要な条件が不十分であることが小祝氏から指摘されました。葉の色については、生産者から淡い色を目指して有機農業に取り組んできたという声が上がりました。しかし、色が薄いというのは植物に虫が付きにくくするために窒素成分を押さえて栽培した結果であるものの、収穫量を上げるためには、必要量の窒素を始めとする栄養素を適切に補給することが重要という、解説がありました。
 最後の現地研修場所となった高木さんのオクラの圃場では、葉がくすんだ緑色をしており、これは逆に過剰窒素の状態でした。原因は使用している肥料にあり、資材そのものと施肥設計を見直さなければならないとの指摘を受けました。
 実際に作物や土壌を見ながら小祝氏の講義を受けるなかで、「農業は観察することが大切である。作業におぼれてはいけない」という言葉が印象的でした。
 午後は会場に移り、礒田事務局長によるBMW技術と土壌分析についての基礎的なお話しから始まりました。有機農業は土壌、施肥だけでなく、使っている水も含め、トータルで考えなければならないということ、BM堆肥や生物活性水をうまく活用し、土壌分析、施肥設計、施肥の流れで、有機農業をシステム化すれば、収量が爆発的に上がるということをお話しされ、スライドで実例を紹介されました。
 そして引き続き、小祝氏より土壌分析、施肥設計をしていくにあたっての基礎となる植物生理や発酵、土壌の物理性についての講義を受けました。途中、小祝氏から「カルシウムは土壌改良材ですか。肥料ですか。次に石灰は土壌改良材ですか。肥料ですか」という質問を受け、生産者も生協組合員も二者択一で挙手をしました。しかし「石灰はカルシウムのことですね。同じものです。カルシウムといえば肥料、石灰といえば土壌改良材と思いがちですが、土壌改良材というものは、実際には存在しません。肥料なのです。堆肥のように土を軟らかくするようなものは土壌改良材と呼べるかもしれないですが」という話をされました。カルシウムと石灰を別物と考えてしまっているという何気ない思い込みを気づかされる場面がありました。
 午前中の実地研修では「農業は観察することである」と熱心にお話しされていましたが、「なぜ?」という疑問を明らかにしていくことで植物生理や菌の仕組みを学び、それが基礎となって土壌分析や施肥設計に取り組んでいくことができるのだということにつながっていきました。白板いっぱいに化学記号や図が書き出され、高校時代の化学や生物の授業がよみがえってきましたが、熱心なお話に皆が聞き入っていました。
 産直運動の中で顔の見える関係を築いてきた生産者と生協組合員が農業技術を高めるために共に学ぶことができる機会となり、有意義な一日となりました。本当にありがとうございました。

Author 事務局 : 2008年12月01日14:17

有機認証取得がはじまりました!第11回【AQUA203号】

第11回 新潟県・謙信の郷

金谷武志さん
 BM技術協会では、これまで、自然生態系の保全・回復を目指し、資源循環型の農業技術の普及に取組んできました。四年前から会員の各産地で取組まれている~自然学を実践する~「土と水の学校」有機栽培講座では、BMW技術を活かし、有機栽培技術の確立を図ろうとしています。アクアでは、有機農業に取組み、有機JAS認定を取得している協会会員・産地にJAS認定取得の動機や経緯、現在の「有機農業」を巡る動きについて、どう捉えているかインタビューを行っています。第一一回は、新潟県の謙信の郷で、稲作に取組む金谷武志さんです。    (まとめ:井上忠彦)

―――有機JAS認証はいつから取得されましたか?
金谷 日本で有機認証がはじまった年からやってます。その前も無農薬で稲作をやっていましたけど。認証の書類整備は全部自分でやってますが、やっぱりこれは負担になります。
―――有機で稲作する場合の問題点はどういうことですか?
金谷 最近はイネミズゾウムシが増えてきて害虫の対応が難しくなっています。鴨を三ヘクタールの田んぼに入れています。除草のこともありますが害虫の面で鴨はかなりいいですね。
 無農薬の技術は高めたいですけど、毎年いろいろな失敗があります。やっぱり有機は減収するリスクが高いです。まぁ、好きで無農薬をやってるんですが。長年、有機でやっているといままで問題にならなかった害虫も増えてきたり。こういってはなんですが、地域全体が減農薬になると虫も増えてくるのかもしれない。また草の種類も変わってきます。以前はヒエが問題になり、米ぬか除草で押さえられるようになりましたが、毎年毎年違う草が生えます。多年草が増えてしまうと対応が難しいです。
―――有機栽培米の販売価格についてどうお考えですか?
金谷 有機栽培米は、手間がかかる分どうしても値段が高くなってしまうのは消費者に理解してもらわないといけません。今のところこだわった人向けで、どんどん広がるというところまではいきませんね。
 それから消費者も、価格が高いのだし有機米だからおいしいだろうっていうイメージをもっている。味覚、食味をあげる努力も必要です。
―――有機農業推進法についてどうお考えですか?
金谷 有機農業推進法ができて自治体に有機農業を推進する義務が課せられていますが、いままでは行政も関心が薄かったですね。有機認証を取るとなると手間はかなり増えますが、これから画期的な技術がでてきて作業が楽になるという可能性も低いでしょうしね。
―――行政に対してどんな要望がありますか。
金谷 国はいろいろと方針は出すんですけど、例えば「生産配分を生産者自らが決める」といってもそうはならない。結局、一律配分になる。もうすこし抜本的に生産調整のシステムができればいいと思います。もっと米をつくりたいのはみんないっしょですからなかなか難しいですが。
―――生物活性水をどのように使用されていますか?
金谷 活性水は苗にやっています。また、田んぼの微生物状況を改善する目的で流し込んだりもしましたが、やはり田んぼは広いですから効果がはっきりわかるほど大量に入れるのは大変です。試行錯誤していますが失敗や成功の原因がどの辺にあるのか、その年の気候にもよりますし田んぼだって一枚一枚条件が違いますから長期の研究が必要です。
―――有機農業の今後のあり方についてはどう思われますか?
金谷 一人でやっていたら失敗すると落ち込みますよ。酒を飲んでもまったく酔えない。やっぱり仲間が必要です。でも、ある人から成功したやり方を聞いても、その方法のどこに本当のポイントがあるのかやってみないとよくわからない。技術が向上するほど稲作がむづかしくなるように感じます。
―――今後の抱負は?
金谷 毎年、試行錯誤ばかりで失敗の連続です。作業も忙しすぎて三人の子どもの相手もできない。子どもが継ぎたいと思うような内容の農業にしたいです。
 わたしの親は以前、複合経営で加工品(つけもののつけ床)をつくったりしてました。しかし、人を導入して法人にして規模拡大できるならよいのですが、なかなか難しい状況です。今はまず米の方をしっかりやりたいと思います。米の価格が安くなったので、もっと個人販売を増やしたいですね。個人販売のお客さんとのいろいろなつながりができてくるのは本当にうれしいものです。だからホームページも充実させていきたいのですが、なかなか手が回りません。でも有機認証を取っていないとだめだよという風に社会もすこしづつなってきている気がしますね。

Author 事務局 : 2008年12月01日14:14

 
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