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2006年03月01日

AQUA170号 トップ記事

定年を今年三月に控えた広島県在住の佐原重行(六○ )さんは、新築した家に家庭雑排水を利用した生物活性水プラントを設置しました。定年後はBMW 技術を活用し、自給用野菜や販売用果実をつくりながら、環境に負荷を与えない暮らしを実践しようと、今から楽しみにしているそうです。

BMW 技術との出会い等、佐原さんにお話しを伺いました。(取材・長倉徳生)
佐原さんは、一九四五年に山口県岩国市の兼業農家の家に生まれました。両親は、コメ、野菜等を作っていました。子供の頃、二人兄妹の妹と共に親からそれぞれ五羽ほどのニワトリを自分たちで世話をするようにあてがわれました。自分達で世話をして、家で採れたたまごは近所に売っていました。
佐原さんは大学では、牛を飼い、牧場をやりたかったので、畜産を専攻しました。しかし、大学で実際に牛を飼う仕事に接してみて、「楽しいのだけれどもこれを一生やるのは大変だと考えた」といいます。
その後卒業してからは、広島県立畜産試験場に勤め、飼料作物の栽培と調整利用の研究を行い、農業改良普及員の指導等を行ってきました。

畜産試験場で研究をしていたとき、有吉佐和子著「複合汚染」に出会い影響を受け、ほとんど農薬を使わない飼料作物の栽培に携わっていることを誇りに思っていました。一○ 年ほど前に、大分で完全無農薬の野菜栽培を実践している赤峰勝人氏の著書、「アトピーは自然からのメッセージ」「ニンジンから宇宙へ」等の著作に啓発されて、本人を訪ねていきました。それ以来、「まねをしてみたい」、自分で有機農業をやってみたいと思うようになったそうです。間もなく定年退職を迎えるので、完成したばかりのBMW 生物活性水プラントを活かし、農薬・化学肥料を使わない農業に取り組む決心をしているとの事です。

茨城県でBMW 技術を生活に取り入れ定年退職後、農的暮らしを始めた田中一作さんの本を読んだことがBMW 技術との出会いです。そして、田中さんの家、暮らしを見学に行きました。「有機農業と同じように理にかなっている」田中さんの暮らしぶりに感銘を受け、自分でも実践したいと思ったそうです。定年後に暮らす家を新築する時も田中さん宅のBMW システムを参考にし、プラント原料としてトイレ等の生活排水を利用する形にしました。換金作物としてぶどう栽培にも取り組む予定です。一昨年から試験的に始めた無農薬・無化学肥料での栽培で、糖度が高く食感の優れたぶどうを収穫し自信を深めたといいます。このぶどうを切り口に無農薬・無化学肥料栽培の作物がおいしく健康にもいいことを消費者に訴えていこうと考えているそうです。また、三人の子供にできた二人の孫にも、安全でおいしいものを食べさせてあげたい、と定年後の希望が脹らんでいます。

Author 事務局 : 2006年03月01日 11:30

 
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