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2006年11月30日

AQUA179号 トップ記事

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スローフード協会(本部=イタリア)や、同協会の本部があるピエモンテ州等がバックアップして設立された食科学大学の学生12人が来日し、9月20日から21日にかけ、BM技術協会会員のらでぃっしゅぼーや(株)や、山梨県の白州郷牧場、やまなし自然塾の萩原フルーツ農園で研修を行いました。

 食科学大学は、2003年に設立され、2年生の修士コースと、1年生のマスターコースがあります。学生達は、食に関する学識を得るだけでなく、地域で培われた、つくり手の経験等を学びます。今回の研修は、2年生のカリキュラムの一環として行われた海外研修で、スローフード協会からの、らでぃっしゅぼーやへの依頼に応え、白州郷牧場、やまなし自然塾の協力で実施されました。
 研修生(イタリア、オーストラリア、アメリカ、スイス、日本の学生)らは、20日朝から、東京のらでぃっしゅぼーや首都圏センターで、BM技術協会理事で、らでぃっしゅぼーや㈱の後藤和明さんから、日本の流通や、会員制宅配、野菜のセットボックス「ぱれっと」のレクチャーを受けました。
 その後、バスで山梨に移動した一行は、白州郷牧場に到着。ここでの研修は、同牧場で子供達を対象に行われている「キララの学校」を軸にした交流という趣向になりました。
 歓迎の宴は日本の(普段の)ごちそう―白州で育った鶏、野菜、卵、その一つ一つに学生たちからは「これは何ていう食べ物か」など質問が続出し、特に野菜料理のおいしさに感激していました。翌朝は、農場を散策し、養鶏場に設置のBMWプラントを始め、農場のシステムを学びました。「両全。両方ともに完全なこと。白州のキララの学校は、農と学びの両方が完全に一致する実践の場としてスタートした」と語った椎名盛男白州郷牧場代表(BM協会常任理事)の講演では、「両全」という言葉が学生たちの心に刻まれました。
 白州を後にした一行は、やまなし自然塾に移動。富士山を見晴らす山梨市のぶどう園・萩原フルーツ農園で農園見学をして後、萩原さんご家族の手塩にかけた、世界一の生食用ブドウを食べました。園主の萩原一さんより、日本でのブドウ栽培の歴史やワインの話をいただき、塾御用達の「自然塾弁当」を楽しみました。「どうだい、うまいかい?」と、小澤博やまなし自然塾会長は、日本のブドウ栽培技術を学生たちに語りかけ、「こんなおいしいブドウ知らなかった」との、一行からの評価を得ました。他方、山梨で三本の指に入るワインの試飲では「十分に楽しめるワインですが、まだ改善の余地がたくさんあります」との学生達からの意見。ワイン生産量世界一の国だけに説得力のある声を受け、小澤会長は「来年は自然塾でイタリアにワインを見に行くよ」と宣言。最後は伝家の宝刀、小澤会長の「尺八」でなごやかに盛り上がり、お開きとなりました。
(報告=Ra dix の会/らでぃっしゅぼーや環境保全型生産者団体 事務局長 竹内 周)

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Author 事務局 : 2006年11月30日 15:01

 
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