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2007年10月01日

福祉と環境の複合型農場の設置に向け、「BMW技術」研修 【189号】

福祉と環境の複合型農場の設置に向け、「BMW技術」研修

-山梨県・黒富士農場、白州郷牧場視察報告-パルシステム千葉・NPO 支援センターちば合同企画

NPO支援センターちば 飯島 弘子

 生活協同組合パルシステム千葉(旧・エルコープ)及びNPO支援センターちばは、農業・農村の再生を可能をとする「農のあるまちづ
くり= 田園都市構想」をテーマとし、その実現のためのグランドデザインとして、「FEC生活圏構想 福祉と環境の循環型農場in のだ」をモデルとして構想してきました。2004年から、野田市で障がい者団体を始め行政・市民が参加し、「園芸福祉ファーム」を運営し、2006年度には、障がい者連合会三団体から年間約300名、ボランティア(「おーい船形」) を中心とする市民が約1,500名、親子イベントなど10回の企画に延べ2,000名の参加が実現し、地域での実績が評価されるまでになりました。
 そこで、「園芸福祉農場」の活動を踏まえ、現在、「( 仮) ウエル&グリーン・ファームのだ」として、福祉と環境の複合型の農場づくりを構想しています。新たに地域で有機栽培に取組む生産者に対し、「BMW技術」を普及し、「生物活性水」を利用した優良な有機堆肥づくりや、人材育成・域内循環システムなどの技術支援を行い、有機農産物の生産・販売、各種イベント等に多様な人たちの参加が可能な体制づくりを支援する活動に取組む準備を進めています。
 今回は、その準備の一環として7月27日に、地域の生産者や園芸福祉活動に取組むメンバーで、「BMW技術」並びに「生物活性水」の利用法と成果を研修するため、山梨県の黒富士農場、白州郷牧場の先進事例を視察することにしました。当日は、パルシステム千葉の理事をはじめ、野田市農政課関連の方、園芸福祉取組みメンバーら23名が参加、朝8時に野田市をスタート、バスの中でBM技術協会の礒田有治さんより「BMW技術」についての概要説明とビデオを見ながら90分の講義を受け、興味深く研修に臨みました。
 最初の視察地、黒富士農場には、途中の交通渋滞で約1時間を越える大幅な遅延でご迷惑をおかけしましたが、快く向山茂徳代表に対応していただきました。農場産のたまごを使った手作りケーキや、やまなし自然塾メンバーの桃をご馳走になりながら、BMW技術や生物活性水について向山代表から説明を伺い、農場を案内して頂きました。BM施設に向かう途中、農場内を流れる川の水や、木立ちで囲まれる自然環境に感動しましたが、何よりも鶏舎が並ぶ中を歩いていても臭いがしないことに驚きました。平飼い鶏舎の見学の後、プラント設置の施設で「生物活性水」がどのように作られるのか、また農場での活用について視察しました。特に、堆肥づくり施設での「生物活性水」の活用方法に関する向山代表の説明に、畜産の糞尿処理や堆肥づくりに課題を感じている生産者の方々の真剣な眼差しで聞き入る姿が印象的でした。また、鶏の飼料として「生物活性水」によるクロレラの培養と鶏への給餌等、複合的な「生物活性水」の利用には、大いなる驚きと納得でした。
 続いて、白州郷牧場に向かいました。白州郷牧場では、畑の案内を素敵な女性( 高草木里香・(有)白州森と水の里センター代表) にして頂きました。私としては、興味のあった野菜作りでしたので真剣に視察させて頂きました。畑では、生物活性水を利用したインゲン、水ナス、キュウリ畑を巡回し、他の視察者も含めてそれぞれもぎ取って味を確認しました、それぞれの野菜がBMW技術の活用で、健康な作物であり、品質もよく、収穫量も増加することを学びました。交通渋滞による当初の大幅な遅延が影響し、滞在時間が短い中、「キララの学校」に取組む白州郷牧場の研修センター、「白州森と水の里センター」の直売所視察も出来、地域の活動に大変参考になりました。特に「白州森と水の里センター」は、野田市でも計画されている有機農産物の直売所のモデルとして大変興味深い印象でした。その分、受け入れ先にはあわただしい対応をお願いしたにもかかわらず、快く対応頂き、ありがとうございました。

Author 事務局 : 2007年10月01日 15:00

 
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