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2007年11月01日

「やはりBMの力は凄い」 【AQUA191号】

 八月二四日、トキワ農場の新鶏舎の建設を関係者一同で祝った日の出来事だった。BMで飲水改善をした水を飲ませることによって感動した平成六年一〇月のとある日を改めて思い起こした。

BMに取り組んだのは、平成六年の四月からだったと思う。平成五年のBMW技術全国交流会で、大分県グリーンファーム久住の荒牧さんの『白身で黄身が持てる卵』との出会いから待ちに待ってようやくBMシステムを導入した。飲水改善・生物活性水作りという一連の流れの中で、約半年かけて雛から育て、その雛から生まれた卵が、荒牧さんのような卵を作り出すと確信し、事実その通りになった、平成六年一〇月、トキワの卵がBMの卵になった日だった。
今年(平成一九年)の夏は、全国的な猛暑、青森も暖冬に始まり冷夏の様相を呈していたが、一変しての猛暑、我が地方には不向きと言われていた、飼料米「べこあおば」の穂も実り、豊穣の秋を迎えようとしている八月も末のこの時期に、気温三〇度を越える中で、この出来事が起きた。
トキワ農場の場長の赤坂が導入当初から飲水改善をした水を飲ませた「後藤もみじ」の産卵率が九五%(通常は九二%程度)となり、もう一つの「ボリスブラウン」も九六%の産卵率であるとの報告を受け、やはり、良い鶏舎でよい管理、しかも飲水改善をしているのでこのくらいの成績は出るのか、などと一人悦に入っていたが、せっかく鶏舎メーカーの社長もいるのだから久しぶりに卵を割ってみようと思い、赤坂場長に「もみじ」と「ボリス」の卵を一〇個ずつ持ってきてもらい、触ってみた。手に取った瞬間ずしりと来た。あわてて卵を割ってみると、案の定すごい盛り上がりだった。直ぐに割り箸を準備し、箸でつまんでみた。とにかくすごい、いくら揺すっても、白身が壊れない。久し振りの経験に手が震えたが、それでも白身が崩れない。黄身を箸からゆっくりと離していくと、見事に白身で黄身がつかめた。思わず、赤坂場長に「この卵選んできた?」と聞くと、赤坂場長は、いとも簡単に「いいえ、ただ鶏舎から集めてきただけ」との返事。何個も割ってみたがどれも同じだった。
今まで、何度も卵を割っては白身で黄身を持つという挑戦を繰り返してきたが、正直一〇個中三個から五個程度、しかもその日生まれた卵で、かつ涼しい時期にという、ある意味限られた条件の中での出来事であったように思える。しかも今回の鶏舎は、環境は整っているとはいえ、開放の直立六段のシステム鶏舎(和歌山県に本社のあるヨシダエルシス製)で、良い成績は、出るとは聞いていた。また、実際に見に行って、何度も確認をした。しかし、なかなか、信用は出来ない。私自身は、平飼いが一番良いと思っていた。しかし、事実である。
改めて、一日置いた卵でやってみたが、すべて掴めるし、要領さえ得れば、誰でも出来る。
これで確信した。BMは凄い。これは、鶏舎が凄いのか、BMが凄いのかと、ヨシダエルシスの社長に聞いたが、「このような卵は、見たことがない」との返事だった。ということは、やはり、BMが凄いのだと今更ながら、確信した。
やはりBMの力は凄い。

BM技術協会理事長 石澤直士

Author 事務局 : 2007年11月01日 14:32

 
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