« 茨城・田中一作邸、第5回「BMWシステム生きもの調査」を実施しました【AQUA203号】 | メイン | 韓国・盧武鉉前大統領が語る豊かな生態系の美しい農村共同体づくり【AQUA203号】 »

2008年12月01日

卵かけご飯の食堂を開業し見えてきたもの【AQUA203号】

山梨県白州郷牧場・白州森と水の里センター

 山梨県北杜市白州町の白州郷牧場の農産物を供給する「白州森と水の里センター」が、去る八月、直売所に卵かけご飯の食堂、「おっぽに亭こっこ」をオープンさせました。
 メニューの卵かけ御飯は、白州郷牧場の平飼い卵が食べ放題、地元白州米のご飯、牧場で採れた有機野菜と牧場の加工所でつくられた自家製味噌のお味噌汁、漬物がセットになっています。メインのメニューはこれだけで、後はデザートに牧場の卵でつくったシフォンケーキとカボチャプリン、コーヒー、米麹だけを使った自家製の甘酒となっています。
 「敷居は高くなく、地元の方達を中心に気軽に寄ってもらう店にしたい」と話すのは、白州森と水の里センター代表の高草木里香さん。その思いが通じ始め、普段は地元山梨を中心に、土日になると東京や神奈川など近県から訪れるお客で賑わいます。
 高草木さんは、「村の自然の中で営まれている暮らしと農の風景が、この食堂のいちばんのごちそうなのかもしれません」と話します。
 「おっぽに亭こっこ」は、自分達の原資をフルに活用しています。食材はもちろん、それ以外にも、席に座れば目の前に田んぼが広がる長閑な農村の景色が広がり、近隣を散策すれば、白州の豊かな自然を感じることができます。
 近く、鶏舎と圃場も見学ができるように整備中で、食材(生産物)含め、ここにあるすべてのものが店の売りになっています。
 また、店は外から訪れる人達と、この地域のネットワークを結ぶ役割も果たしています。訪れる人は様々で、子供からお年寄りまで、しいて言えば家族連れが多いのが特徴です。最近は、地域の寄合いなどに利用されることも多くなっています。さらに白州郷牧場を舞台に、子供達の自然学校が開校されるときは朝食の食堂にもなります。
 牧場で働くスタッフ達にとっても、自分達で生産したものを目の前で美味そうに食べてもらえるのは、嬉しくもあり、励みにもなるそうです。
 食堂開店後は、直売所の卵や野菜、米、味噌などを購入する人が増え、近くに住む人達は普段の食事に使う卵と野菜を求めに、頻繁に店を訪れるようになってきました。また人が頻繁に訪れるようになり、地域が活気づき始め、村の人達も自分達のことにように喜んでいます。
 自分達の手で生産したものを、自分達の手で販売し、それを手に入れた人と交流する。この形が全国のBM技術協会関係の現場で増えて行くとよいのではないかと思います。 (報告:秋山澄兄)

※「おっぽに」とは、白州あたりの方言で「たくさん」とか「口いっぱい」と言う意味。

おっぽに亭こっこホームページ
http://www.hakusyu.jp/opponi/

Author 事務局 : 2008年12月01日 14:21

 
Copyright 2005 Takumi Shudan SOLA Co.,Ltd All Rights Reserved.