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2009年01月01日

10月度協会常任理事会を山形県・米沢郷牧場で開催【AQUA204号】

ブロイラーの自給飼料実験や地元の岩石等を視察

 今年度、BM技術協会常任理事会は、各常任理事の地元を訪問し、BMW技術活用現場や現場での取組みを視察研修し、かつ地域の生産者の方々との交流や意見交換を図っていこう――と、各常任理事の持ち回り開催を行っています。
 一〇月二九日~三〇日に開催された常任理事会は、伊藤幸蔵常任理事の地元、山形県を訪問し、㈱米沢郷牧場の取組みや、今年、「土と水の学校」岩石講座で研修した採石場等を視察し、米沢郷牧場や、㈲ファーマーズクラブ赤とんぼの生産者の方々と交流・意見交換を行いました。
 現地での視察は二九日の午後から、米沢郷牧場の事務所近くの実験鶏舎からスタートしました。ここでは飼料自給化への取組みの実験が行われていました。自分達が持っている資材で自給飼料を作り、飼料を①配合飼料(五%~一〇%の制限給飼)、②くず米+配合飼料、③くず米+自家配合の飼料、④もみ米+自家配合の飼料、の四通りとし、それぞれを鶏(ブロイラー)に与えて生育状態、食いつき、飼料要求率などを比較してみるものでした。自家配合の飼料は、たんぱく質等のカロリー設計を行い、米ぬか、魚カス、大豆粉末をベースに生物活性水で発酵させた、自家製発酵飼料です。生育状況はどれも最初の計画よりも早く、中でも、②のくず米+配合飼料のものに関しては出荷標準の大きさになるのが特に早かったとのことです。また、配合飼料を使わないものでも、十分に出荷予定日数(五四日)以内で出荷基準に満たしているとのことでした。現段階では、③のくず米を使った飼料と、④のもみ米を使った飼料の自給率(魚カス、大豆粉末は購入資材)は約七〇%、今後、これで十分やって行けるのではないかと担当の石川さんは話されていました。
 続いて、七ヶ宿リムジン牧場へと移動し、生物活性水プラントと堆肥センターを視察しました。最初に視察した実験鶏舎の結果を見てからという事でしたが、ここに新たに飼料工場を作ることを検討していると、伊藤幸蔵常任理事は話していました。
 次にファーマーズクラブ赤とんぼの副代表を務める横山裕一さんの農場を視察しました。横山農場ではラ・フランス、サクランボ、リンゴを中心とした約二・二haの果樹を栽培しています。視察時は、リンゴの収穫が始まろうとしているところでした。BMW技術を使った取組みとして、ぼかし堆肥づくりを視察しました。米沢郷牧場の鶏糞堆肥に魚カス、カキ殻等を加え、生物活性水で水分調整をしています。生物活性水を使うことにより発酵が早まり、良質なぼかしができるようになったと、横山副代表は話します。このぼかしを使い始めてから、果樹の糖度が五%~七%の上昇したそうです。今後は農場内での循環を目指し、養鶏(ブロイラー)を始め、堆肥作りをはじめたいと横山副代表は話していました。
 最後に、地元高畠町で建築資材として使われている高畠石の石切り場を視察しました。ここは安山岩質の凝灰岩で、今でも手作業で石切りが行われています。今年の七月に行われた「土と水の学校」岩石講座以降、赤とんぼのメンバーを中心に、岩石に対しての関心が高まりつつあり、自分達の土地にある岩石を調べ、活用できるような形に向かって話し合いなどが始まっていると、伊藤常任理事は話していました。(報告:匠集団そら 秋山澄兄)

Author 事務局 : 2009年01月01日 11:29

 
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