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2009年08月01日

【AQUA211号】韓国・楊平郡で新たに7つのBMWプラントが完成

韓国・楊平郡で新たに7つのBMWプラントが完成
共同完成記念行事「出水式」を開催
郡農業技術センターは、日量6トンの生物活性水供給体制に

SOLAインターナショナルコリア
  イム・ホ・ズン


 去る六月一一日、韓国の楊平(ヤンピョン)郡親環境農業教育館で郡農業技術センターの生物活性水施設をはじめ、今年三月から五月に楊平郡の七か所に新たに導入されたBMWプラントの完成を祝う記念行事「出水式」が開催されました。 同行事は、韓国BMW技術協会主催、 ㈱SOLAインターナショナルコリア及びBM幸福づくりの協賛で開催され、韓国国内や日本のBM技術協会関係者にもお越しいただき、六一人が参加して、楊平郡の親環境農業技術推進の柱となっているBMW技術の新たな施設の完成を祝いました。
 今年、楊平郡に新たに導入されたBMW技術施設は、農業技術センターの生物活性水施設や、地元の韓牛生産農家五軒での飲水改善や生物活性水施設、㈱OGAWONの有機栽培キムチ工場の排水処理施設で、七か所のBMW施設の共同完成記念行事として、「出水式」が開催されました。
 韓国BMW技術協会ジョン・ホン・ギュ会長をはじめ、記念行事出席者から、それぞれ祝辞が述べられた後、農業技術センターの新生物活性水プラントの前で、テープカットを行い、キム・ソン・ギョ楊平郡郡守により生物活性水の「出水」デモンストレーションが行われました。

農家の生物活性水需要が急増、
今後、生物活性水を一日六トン生産・供給
 楊平郡は、首都ソウルの水源地として、郡を上げて親環境農業に取組んでいます。この親環境農業の推進役として、農業技術研究や指導に取組む楊平郡農業技術センターでは、これまで、畜産農家や耕作農家、約二百軒に生物活性水を供給してきましたが、これら農家での生物活性水の需要が急増し、これまでの一日二トンの生産量では、とても需要に追いつかなくなりました。このため、今回、一日四トンが生産できる生物活性水施設を新設し、一日六トンの供給体制をとり、農家の需要に応えていくことになっています。

 「出水式」には、楊平郡の歴代の郡守、ミン・ビョン・ チェ初代楊平郡郡守、ハン・テック・ ス前楊平郡郡守とキム・ソン・ギョ現楊平郡現郡守をはじめ、楊平郡の農業関連研究と技術普及を指導する楊平郡農業技術センターのキム・デ・ス所長、韓国BMW技術協会ジョン・ホン・ギュ会長、八堂親環境農業団体連合ジョン・サン・ムック会長、无爲堂を称える会合キム・ヨン・ジュ会長、㈱SOLAインターナショナルコリアのハ・ジョン・ヒ代表理事(BM技術協会海外特別理事)、BM幸福づくりのイ・ヒョン・ボック会長(ダンノモ農場代表、BM技術協会海外特別理事)ら、関係者の方々と楊平郡で生物活性水を使っている多くの農家の方々が参加しました。日本からは、椎名盛男BM技術協会常任理事、 礒田有治BM技術協会事務局長、㈱匠集団そらの秋山澄兄氏にお越しいただき、BMWプラントの完成と、農業技術センターの生物活性水の「出水」を祝っていただきました。
 次に主な出席者の祝辞の要旨を紹介します。

「出水式」祝辞


韓国BMW技術協会会長ジョン・ホン・ギュ
 「この間、多くの支援と関心を送ってくださった韓国のBMW技術普及にご協力をいただいた関係者の方々と、日本のBM技術協会関係者の方々に感謝の言葉を申し上げます。楊平郡でこんなに良いモデルができて、私としても本当に感慨深く、幸せです。 何よりもBMW技術を楊平郡に根付かせることに、先頭に立って努力してくださったミン・ビョン・チェ初代郡守、そしてハン・テック・ス前郡守、キム・ソン・ギョ郡守、ダンノモ農場のイ・ヒョン・ボックBM幸福づくり会長にもう一度感謝いたします。そして一九九五年から、今日まで、韓国のBMW技術の普及に、一緒に尽力いただいた私の長年の友人であり、BMW技術の発明者である椎名常任理事に、深く感謝を申し上げます。韓国と日本はアジアのパートナーとしてお互いに発展していきたいと望んでいます。BMW施設を導入された七つの団体及び農場代表にお祝いを申し上げるとともに、私と一緒に韓国BMW技術協会の活動に取組む㈱SOLAインターナショナルコリアのハ・ジョン・ヒ代表理事に感謝いたします」


陽平郡初代郡守 ミン・ビョン・チェ
 「二酸化炭素を減らし、エネルギー開発に力を尽くしている今日、BMW技術を利用した農業が、低炭素植物生長の主役を引き受けているようで非常に嬉しく思います。こんな重要な席に意を共にするために参加してくださった方々に深く感謝いたします。特に現在韓国に技術支援を惜しまず手伝っていただいている日本のBM技術協会と、本日、ご出席いただいている椎名常任理事と、礒田事務局長に感謝いたします。そして今回、七ヶ所のBMWプラントを同時に設置することができたことは、現郡守とSOLAインターナショナルコリアのハ・ジョン・ヒ代表理事の隠れた努力の賜物ではなかったかと思います。ここに集まったすべての方々が今日この席の主役ではないか思います。皆様に感謝いたします」


楊平郡郡守 キム・ソン・ギョ
 「BM生物活性水プラント出水記念行事を九万三千郡民と一緒に、心よりお祝いを申し上げます。 今日、私どもと一緒にBMW技術の普及に取組んでおられるジョン・ホン・ギュ韓国BMW技術協会会長と、日本のBM技術協会の椎名盛男常任理事をはじめ、関係者の方々、SOLAインターナショナルコリアのハ・ジョン・ヒ代表理事、そして揚平に親環境農業を定着させるため、当初から今まで尽力をいただいたミン・ビョン・チェ初代郡守と、ハン・テック・ス前郡守、本日は、お見えになっておりませんが、『楊平環境農業―21推進委員会』のグォン・オ・ギュン委員長、多くのBMプラント設置農家と㈱OGAWONのザン・ゴン代表理事にお祝いと感謝を申し上げます。ミン・ビョン・チェ初代郡守が 一九九八年に初めて楊平郡の玉千里に日量一トンを生産するBM生物活性水プラントを設置し、その後二〇〇二年に楊平郡古松里畜産糞尿堆肥センターに日量一トンを生産するBM生物活性水施設を設置しました。その間、BMW技術の効果が、よく分からなかったのですが時を経て、今やっとその重要性が分かるようになり、今年農業技術センターに 日生産量四トン規模のBM生物活性水プラントと五ヶ所の韓牛農家にBMプラントを設置しました。畜産農家では、悪臭が減少し、耕作農家では、病害虫の発生が抑制され、作物の生育にも効果が大きいBM生物活性水を、これから拡大普及し、より一層、楊平の親環境農業を発展させていきたいと考えています」


楊平郡前郡守 ハン・テック・ス
 「今回、楊平郡の韓牛農家支援事業で、BM飲水改善及びBM生物活性水プラントを支援していただき、私の農場にも設置することができました。この席に楊平郡で選挙で選ばれた初代から、前職、現職、全ての郡守が席を一緒にしました。ミン・ビョン・チェ初代郡守は BMW技術を、我が楊平郡に初めて導入して農家に供給することができるようにしてくださいました。私は、BM生物活性水を生産者に安定的に供給してきました。現在は、実践もしています。キム・ソン・ギョ現郡守は、BM生物活性水の生産を拡大し、より多くの生産者たちが使えるように力を尽くして下さって、我が楊平郡は、韓国の親環境農業のメッカとしての位置を不動のものとしています。BMW技術は、現在、韓牛を飼う一人の農民として、直接活用していますが、本当に良いものです。それで、この頃は、他の農家たちに普及するために努力しています。今日お忙しい日程にもかかわらず、祝ってくださるために遠いところまで参加してくださった皆さんに七か所のBMW施設導入団体及び農家を代表して感謝のご挨拶を申し上げます。今後とも農民と環境のために多くの努力をお願い致します」


BM技術協会常任理事 椎名盛男
 「日本には、BMのプラントが、現在、二三〇ほどあります。このプラントは、主に日本の国土の七〇%を占める中山間地と呼ばれるところにあります。日本の畜産は、都市近郊の混住化の進展とともに、山に追われました。追われていった先が水源地だった訳です。そういう意味でこの楊平郡の取組みに日本のBM技術協会の関係者は、非常に注目しています。日本では、まだ畜産の生糞尿の投棄が法律で禁止されていません。都会は水源地から下流になりますが、その市民的成熟も韓国より遅れています。少しずつですが、楊平郡にならって、地方の山里の中で、有畜複合をBMW技術でやっていくという取組みを開始しています。日本のBM技術協会も楊平郡にならって、個人の農場がBMW技術でやれればよいという時代ではないので、行政と一緒に地域の環境保全のための農業に踏み出していきたいと考えています。今年は、日本の行政当局にも、この楊平郡を訪問するよう声をかけていきますので、その時はよろしくお願いいたします。今後とも技術的な連帯を日韓で進めていきたいと思います」

Author 事務局 : 2009年08月01日 20:20

 
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