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2009年09月01日

【AQUA212号】「土と水の学校」福島県で開催

~自然学を実践する~「土と水の学校」有機栽培講座

福島県「会津うまいもの塾」で開催
 六月三〇日(火)、福島県会津地区で、会津うまいもの塾主催により「土と水の学校」有機栽培講座が、「稲作生育状況判断、除草実験について」をテーマに地元生産者一八名が参加して、開催されました。講師には、「土と水の学校」講師の小祝政明氏を迎え、一五名の生産者の圃場を巡回し、生育状況を見ながら具体的な対応を検討、秋の収穫に期待する講座となりました。
 今年の稲作の大きな取り組みは三点です。一つは種まきの時の肥料の添加方法です。これまで培土に混合していたのを止め、育苗箱の底面に肥料を投入、その上に培土を落とし、播種、散水、覆土と変えました。従来の播種ラインに肥料を落とす簡単な装置を追加するだけで出来ることがわかり、多くの農家が実践し、カビやバカ苗などが出ず、健苗が出来ることが確認されました。
 二つめは生石灰除草です。機械や紙マルチといった物理的除草ではなく、植物生理を突いた化学的除草で、雑草が芽を出すところを狙いアルカリで対処する方法です。実験した圃場を見るとヒエやコナギなどの雑草が出ていて、従来よりは少ないというものの、成功とは言えません。今回使用した生石灰は粒で、落ちた粒の円周数センチには効果があるのですが、その外には雑草が出ます。
 巡回後の検討では、生石灰は均一に散布しなければ効果が出ないので、粉が基本で、もしくは細かい顆粒。散布は雑草の芽がはじけるときで、代かきして土が落ち着いたころ。土のphは六・五ほどで、水深三センチ程度になっていること|等々のアドバイスを頂きましたが、これをクリアするのは難しいという感じがしています。
 三つめは条抜き田植えの普及です。昨年、先駆的に取組んだ生産者が紙マルチ栽培で実践して成功。今年は紙マルチ以外でも条抜き田植えに取組む人が増えています。二条植え、一条抜きというものですが、収量は変わらないし、イモチ病の多い地域には有効かもしれません。
 現段階では生育はほぼ全員揃っていて良好なのですが、九月、十月にならないとどうなるのかはわかりません。今は良質米が一定量収穫出来ることを願っています。
(報告:会津うまいもの塾 佐藤邦夫)

Author 事務局 : 2009年09月01日 20:35

 
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