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2009年09月01日

【AQUA212号】BM技術協会理事長就任にあたって

BM技術協会 理事長 生田 喜和

 石澤前理事長の辞任表明を受けて理事長に就任しました。生産者の組織であるBM技術協会の理事長に生協の人間であり、BMW技術について殆ど素人である人間が就任することに、私自身も大変違和感を感じています。
 私にとってBMW技術は、今は亡くなられた九州の生協の「伝導師」との出会いからが始まりです。彼は会う度に、素掘りの池で尿を活性化し、水を変え、波動、クラスター等の言葉が飛び交うBMの話、そして、山刀で収穫するバランゴンバナナ、ネグロスとの民衆交易を行うATJ(オルター・トレード・ジャパン)の話や、パートナーシップに基づく産直運動の話ばかりしていました。彼の言う生物活性水をつくってみたい、活性水を使って生産者と循環型の農業を推進したい、活性水を使って家庭内の化学合成物質をなくしたいという思いで、生協の物流センターにプラントを設置しました。
 しかし、彼は若くして逝き、私は彼の意志を思いつつ、いつの間にかBMとATJの応援団を続けてきていました。
 この間、BM技術協会常任理事会に出席してきましたが、当日出されて来た議案の中味の理解をするのが精々の状態で、情けない話ですが、運営については殆ど理事長はじめ三役の方にお任せしてきていたというのが正直なところです。理事長就任以降、協会運営に携わるにつれ、前理事長のご苦労の大変さに気づくこの頃です。
 本来、年一回の六月の理事会で前年の活動報告と今年度の活動方針を決定するのですが、中心的に担ってこられた石澤理事長の辞任という事態に直面し、役員人事の決定が精一杯の状況となりました。今年度の活動方針については改めて常任理事会でしっかり議論をし、策定していくことで了承して頂きました。
 私たちのBMW技術は地方でしっかりと定着し、誰もが認める確かな農業技術といえます。始まった方針議論は「この技術を広めるのか?」からすすめています。即ち、既にこの技術を自らのものにし実践している会員にとっては広める必然がない、関心もない、と言う地平からの議論です。急いで、この議論をすすめ年度方針を固めて行きます。
 順序が逆になったかもしれませんが、米沢郷牧場の伊藤幸蔵さんが副理事長に就任されることが理事長を引き受ける理由となった経過があります。ですから、私は若きリーダーである幸蔵さんを支えながらすすめていくことにしたいと思います。
 さて、既に確定している方針のひとつである、幸蔵さんが中心となって今年の二月から始まった「明日の日本の農業を担う人々のネットワークづくりへ=BM基礎セミナー」について少し触れてみたいと思います。
 日本の農業の担い手議論の中では、六〇歳代から七〇歳代に移りつつあるといわれています。BMの先駆者、第一世代は五〇歳代から六〇歳代、日本全体より一〇歳以上「若い」人達ですから、勿論、第一線でバリバリとBM技術運動を引っ張っているのは周知のことです。
 日本全体の轍を踏まず、「次」世代の登場に着手したことです。農家で言えば、親からの代を引き継ぐ、得てして農家の後継者は親の殻をなかなか破れない、それは経営のことだけでなく、農業技術においても言えることでもあります。このネットワークづくりには農業に限らず、加工業や生協や流通団体等、同じような条件・代替わりを課題にしているメンバー、幅広い人達を募っています。このことはBM技術協会の農業・地域・生活を変えて行く担い手づくりにも繋がります。そして、第一世代のネットワークが中心のBM技術協会の次の担い手のステージとも考えています。是非、大勢のBMの仲間の参加のもと自律的で且つ、活発な活動を期待したいと思います。
 最後になりましたが、BMW技術について殆ど素人の私です。今後のBMW技術の方針を考える上で勉強することが沢山あります。そして、協会はだれのものでもなく、会員のものであることは間違いのないことです。時間が許す限り、プラント現場等に足を運び、勉強していきます。是非、ご指導とご協力の程、お願いいたします。

Author 事務局 : 2009年09月01日 20:26

 
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