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2010年02月01日

【AQUA217号】韓国BMW自然循環技術交流会を楊平郡で開催

韓国BMW自然循環技術交流会を楊平郡で開催
「アジアBMW連帯」が提起される

報告 そらインターナショナルコリア イ・スンミン

 一二月七日(月)から八日(火)、韓国、楊平(ヤンピョン)郡の親環境農業教育館にて、二〇〇九年度韓国BMW自然循環技術交流会が開催されました。楊平郡は、南漢江と北漢江が、合流する八堂(パルダン)上水源の中心地であり、二、二〇〇万の人々が暮らす首都圏地域の水がめとなっています。水質と環境保全等については様々な規制があり、農業以外の経済活動は難しく、水源地を守るための親環境農業が宿命でもある地域となっています。
 この楊平郡で開催された今年の技術交流会には韓国内の各地から、地方自治体関係者や、消費者団体、環境団体、食品加工業社、親環境農産物流通業社、個人農家ら、五〇人余りが参加し、日本からは椎名盛男BM技術協会常任理事と礒田有治協会事務局長が参加されました。
 七日は、①日本で開催された第一九回BMW技術全国交流会への参加報告及び現地視察会報告、②アジアBMW連帯の提起、③韓国内でのBMW技術普及状況、④参加者の現況報告が行われました。八日は、楊平郡でのBMW技術導入現場等の視察会を実施しました。同交流会の内容を報告します。
 七日は、先ず、以下の開会挨拶と祝辞から交流会が始まりました。

開会挨拶 
 BM幸福作り 会長    イ・ヒョンボク
 (BM技術協会海外特別理事)

 「BMW技術に接し、取組みが始まって一〇年が経った今、農業環境づくりにはBMW自然循環システムが必ず必要とされています。このような集まりを通してお互いの足りない部分を満たしながら、皆が幸せになるのを希望しています。農村環境を発展させるためにお互いに力を発揮しましょう」。

祝 辞
 韓国・楊平郡郡守    キム・ソンギョ

 「楊平郡では、一九九八年からBMW技術の取組みが始まりました。取組みが進むとともに、生物活性水の使用農家が急増したため、今年度、日量四トンの生産規模の生物活性水プラントを増設し、現在、三四〇農家に九一〇トンの生物活性水を供給しています。一一月に日本で開催された第一九回BMW技術全国交流会に楊平郡農業技術センターのキム・デス所長と、そらインターナショナルコリアのハ・ジョンヒ代表理事が、それぞれ楊平郡と韓国のBMW技術の発展事例を発表し、楊平郡と韓国の気概を鼓舞したことを評価します。今後はBMW関係のネットワークを通した技術的な交流により、BMW技術をより有効に活用し、拡大させていくことを期待しています」。

祝 辞
 韓国・楊平郡初代郡守  ミン・ビョンチェ

 「BMW技術を通じて持続可能な農業を実践しながら、地球と人類を生かしていくという自負心を持って楊平を訪問した皆様を歓迎し、深く敬意を表明します。日本と韓国で広がっているBMW技術を、これからは他の国へも伝えていかなければならないという使命感を持っています。今後は、BMW技術によるアジア連帯を韓国からアジアの国々に呼びかけていきましょう」。

祝 辞
 BM技術協会 常任理事   椎名盛男

 「日本で開催された第一九回BMW技術全国交流会に韓国から大勢の参加をいただいたことに、感謝の意を表明します。日本の交流会の参加者は、楊平郡農業技術センターのキム・デス所長とそらインターナショナルコリアのハ・ジョンヒ代表理事の発表を通して、韓国でのBMW技術の発展に、大いに衝撃を受けました。特に楊平郡のキム・デス農業技術センター所長の発表では、親環境農業の実践に水の資源を守るための哲学がある点が素晴らしいと思います。今後も韓国と日本で力を合わせて、BMW技術を普及させていきましょう」。
 祝辞に続き、そらインターナショナルコリアのハ・ジョンヒ代表理事から、日本で開催された全国交流会の内容と、交流会後実施した山梨県でのBMW技術の取組み農場等の視察内容が報告されました。

第一九回BMW技術全国交流会参加及び山梨県現地視察報告
 全国交流会は、約三二〇人が参加、韓国からも三七人が参加し、茨城県大洗ホテルにて盛大に開催されたことと、その全日程が紹介されました。
 発表会場の様子や各発表者の発表内容の要約、特にキム・デス楊平郡農業技術センター所長と、そらインターナショナルコリアのハ・ジョンヒ代表理事、春川農協のカン・チュング昭陽江生物活性水運営委員長の発表内容が、詳しく紹介されました。
 また、交流懇親会での、ミン・ビョンチェ楊平郡初代郡守の祝辞内容、韓国参加団の団体挨拶の様子や、交流会の視察プログラムとなっている涸沼自然公園や、田中一作邸、米川農園の自然循環型システムについても報告されました。
 続いて、全国交流会後にBMW技術導入現地視察として訪問した山梨県の報告がありました。白州郷牧場やその直売所の見学、直売所に併設されているレストラン「おっぽに亭こっこ」での卵かけご飯の食事、黒富士農場や同農場の直売所の見学、やまなし自然塾の会員の皆様との交流場面など、写真を見せながらの報告でした。
 ハ・ジョンヒ代表理事の日本訪問報告の後、ミン楊平郡初代郡守から、BMW技術に取組むアジア各国との連携と、アジアにBMW技術をさらに普及させるための「アジアBMW連帯」についての提起が行われました。

「アジアBMW連帯」の提起
 ミン楊平郡初代郡守は、「アジアの農業分野に於いて、グリーン成長のためにはBMW技術が画期的な方法だということを世の中に宣言しなければならない。BMW技術のブランドの価値を高めて各国に伝える目的として、『アジアBMW連帯』が必要だ」と、アジア各国の連携と連帯の必要性を提起しました。具体的には、二〇一〇年の秋頃をめどに、楊平郡で、『アジアBMW連帯』の交流会を開催し、BMW技術に取組むアジア各国関係者に集まっていただいてはどうかとの提案があり、今後それについて協議していくことになりました。
 続いて、そらインターナショナルコリアのハ・ジョンヒ代表理事からは、韓国でのBMW技術の現状として、BMWプラントの設置類型と現況、二〇〇九年度BMWプラントの普及状況及び二〇一〇年度普及計画内容が報告されました。
 最後に、各地域からの参加者がそれぞれ、BMW技術に出会ったきっかけや、現況や活動に関して報告を行いました。
 翌八日は、BMW技術導入現地視察会が開催され、最初に楊平郡農業技術センターに設置されている一日四トン生産の生物活性水プラント、サンチュの施設栽培農場、イチゴの施設栽培体験農園、ダンノモ韓牛農場見学後、ダンノモ農場の直営レストランで昼食をとりました。その後、楊平郡親環境農産物流通地方公社を見学し、二〇〇九年度韓国BMW自然循環技術交流会の全日程を終了しました。

Author 事務局 : 2010年02月01日 12:05

 
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