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2010年10月01日

【AQUA225号】韓国楊平郡にて第3回BMW亜細亜技術交流会が開催

BMW技術の拡大とアジア農業の結束を宣言
韓国楊平郡にて第3回BMW亜細亜技術交流会が開催

 一〇月四日〜六日の三日間、韓国・楊平郡にて第三回BMW亜細亜技術交流会が開催され、アジア各国(日本、中国、フィリピン、カンボジア、タイ、韓国)のBMW技術関係者が参加しました。BMW技術の拡大とアジア農業の結束について共同宣言がなされました。
 日本からは、伊藤幸蔵BM技術協会副理事長の基調講演、向後武彦氏(和郷園、千葉BM技術協会)の事例発表、奥地拓生氏(岡山大学・地球物質科学研究センター)の特別講演などが行われました。

BMW拡大決意大会(共同宣言)

 今日の農業は産業の一部分だけで存在しない。21世紀の世界人口の増加で触発された、食糧確保競争は各国の安全保障の問題に帰結される。
 しかし、自然の犠牲を基盤とした食糧生産の増加は、土壌汚染と環境破壊という逆機能をもたらしたし、異常気象と農村自然の荒廃化、化学合成物質の多用による未知のウイルス出現など、地球の健康が脅かされる状況の中で、自然環境の治癒及び保全を目的にする親環境農業は、地域の、そして全世界の中心的な課題として浮び上がっている。

 農業は国土と国民の根本である。食糧の生産基地の役目だけではない。農業は土を土台としている。また、農業が土を育てて育成することに、自然環境と人類社会の健康の根源がある。 土の中の土壌微生物(B)はすべての生物活動が作り出した廃棄物を土と水に分解する。
 水(W)は生命の根源である。しかし無菌の純粋な水ではない。長い間、この地球上の生態系を潤沢にして来た水は、岩石由来の自然ミネラル(M)が溶解されている水であり、そのような水を韓国では、薬水(ミネラルウォーター)と呼ぶ。我々人間は自然の自浄作用を経った生命の根源である水を飲みながら進化して来たのである。
 しかし、近現代の技術文明はとても短い間に、バクテリア(B)とミネラル(M)と水(W)の相互循環作用、すなわち、BMW自然循環システムを破壊してしまった。水と食べ物の安全に対する信頼が壊れ、自然の自浄作用が機能不全に陥っている環境のために、未来を担う子供達の健康が脅かされている。

 我々は自然の自浄作用を一つの技術方式として具体化する、BMW自然循環システムを通じて地球環境の汚染と人類社会の健康危機を回復させようしている。

 自然循環農業と親環境農業を通じて位置を確立した、BMW自然循環システムは飲み水の浄化と生ごみの処理など、都市近郊でも同じ原理が適用され、地域環境の浄化と地域社会の活性化、ひいては都市生活の新しい生活技術にまで拡がっているし、このような一連の過程は汚染した環境の治癒に寄与することと同時に、生産性の向上もはかる、いわゆるグリーン成長の土台になっている。

 楊平郡とBMW亜細亜連帯、韓国BM協会はアジアのグリーン成長に逆機能をして来た農業を順機能に変えて行くために、アジア地域にBMWを拡大させることを決意して、BMWを通じてアジアの親環境農業の発展に貢献することと同時に、アジアの農業を結束させる道具になることを 第三回亜細亜BMW技術交流会を通して厳粛に宣言する。

二〇一〇年一〇月四日
第三回亜細亜BMW技術交流会参加者一同
 韓国BM協会 会長 ジョン・ホンギュ
 日本BM技術協会 理事長 生田 喜和


開会の挨拶
  BMWアジア連帯 会長 ミン・ビョンチェ

 農耕社会から産業社会へ発展するにおいて、自然と人間の同伴者的な掛けがねが切れて、環境の持続可能性(Environmental substantiality)が破壊され、過去地球上にあった最大の五番目の災いに引き続き六番目の災いが来る予言するなど、人間による地球環境の破壊はもうその追いこみに至っているようです。
 大気汚染、水の不足と汚染、土壌の砂漠化、そして種の減少などは人類文明の終末を告げる表徴になったりします。自然を保存して人類生命の糧食を生産する農業分野においても、過度な人間の欲心は農業の古典的な意味に反する逆機能に変化されて、自然環境を破壊し人間の命を奪って行くのに助けになっている模様になったのも古いです。
 しかし、農業分野で真珠のように輝く宝石が一つありますが、それが外ではない、BMW自然循環型農業でした。BMW生物活性水を利用した農業方法の技術は、二〇余年の前に日本で開発されましたが、その後、韓国でその方法が伝わってから一〇余年、成功的な結果を持つようになりました。特に京畿道楊平郡では一段階高い技術開発を通じて韓国農業人だけでなくアジア地域まで拡大の意志を持つようになり、今日アジア地域農業人たちがこのような一席に集まって、BMW技術交流会を持つようになったのです。特に来年(二〇一一年)は、IFOAMで主催する世界有機農大会(World Organic Confarence)が、韓国京畿道地域で開かれるますが、世界有機農大会と連携して行われる今度本交流会は、だからもっと大きい意味があると思います。
 楊平郡はもう中央政府から親環境農業特区と指定された事があって、大韓民国、一歩進んでアジア地域または世界の中の親環境農業の中心地としてぐんと立つようになりました。その下積みには、認められても認められなくても黙々とBMW生物活性水を利用した農業人がいる、という事実を私たちは誇らしく思っています。
 世界は今、低炭素(Low carbon)だ、緑成長(Green Growth)だ、と言いながら地球環境を生かさなければならないと声を高めていますが、BMW自然循環型農業を通じて地を生かし、大気と水をきれいにし、種を蘇生させるという偉大な聖業がまさに私たちに選択の余地のない義務であることを、本大会を通じて広く拡散させたいと切実に思います。
 終りに、楊平郡、本大会に協調し手伝って下さった全ての団体に感謝いたします。その上に、外国(日本、中国、フィリピン、カンボジア、タイ)からご参加いただきました代表の皆様、そして韓国各地からご参加いただきました農業人の皆様にも深いご感謝の言葉を申し上げます。

歓迎のあいさつ
   楊平郡守  キム・ソンギョ

 綺麗な山と水清い天恵の地、楊平郡で第三回亜細亜BMW技術交流会が開催されることを九万四千余郡民と一緒に心より歓迎いたします。
 楊平郡は京畿道の市郡の中で一番大きい面積をもっており、北には一一五七メートルの竜門山がにょっきと湧いていて、南西には南漢江と北漢江が流れ、下流には八堂ダムが位して巨大な湖に豊かな水資源を保有しています、大韓民国首都圏二千万市民の生命水を供給する地理的特徴を持っている地域です。
 八堂湖の上流地域に位した楊平郡は、各種の重畳された規制によって地域発展が遮られて人口が減少するなど、地域経済が萎縮されていましたが、その間開発が規制されたことにより、楊平は首都圏で一番環境がよく保全された所、人が住みたがる美しい地域として名声を得るようになりました。
 最近、農畜産業が水質汚染を助長させるという認識が拡散していますが、このような汚名を脱いで農薬と化学肥料を減らして農耕地を保護するために、楊平郡全体を親環境農業地区として育成し、他の地域と差別化された無公害農産物を生産しようと、去る一九九七年十二月八日、 第二の農業復興運動を宣言して一九九八年二月二七日、「楊平環境農業ー21(YEMー21) 社団法人」を設立して本格的な親環境農業を実践するようになりました。
 親環境農業認証農家は一七八三号(二一%)、面積は、一四四三ヘクタール(一八%)に拡大されましたし、合鴨農法、ジャンボタニシ農法の推進と親環境農業資材であるBMW技術を一九九九年導入・活用するなど、その成果によって中央政府からヤンピョン郡が全国唯一の親環境農業特区と指定されて、安全な食べ物の生産及び流通に力をつくしています。
 今回のBMW技術交流会は、人間と地球の環境をいかす代案農業を論議する場として、親環境農業に対する幅広くて深い発展方案を模索し、BMW技術が全世界的に拡散されるきっかけが用意されることをお祈りいたします。


土と教育
プルム農業高等技術学校 元校長
ホン・スンミョン

競争なのか、共生なのか?
 人々は、競争が社会の現実で自然界の法則だから教育もそこに従わなければならないと受け入れています。自然界を競争に把握することはダーウィンの進化論までさかのぼります。弱肉強食、適者生存みたいな論理がトマス・ホッブズが言ったという 「万人の万人に対する闘い」のような社会思想や新自由主義市場経済の構造の背景になったと知られています。
 ダーウインの「種の起源」の二〇年後に「共生(symbiose)の現象に対して」という論文を書いた人がいます。アントン・ド・バリです。彼の研究分野は微生物が共生の相互関係を持ちながら生きて行く現象でした。このごろよく使う「共生」と言う意味のこのラテン語は彼が初めて使ったと言います。
 バリ以後、生物学は発展して、生物は必ず食って食われる競争関係ではなくて、共生が普遍現象で上位概念という研究結果に至りました。そして生物法則では多様性や相互依存、個体の中の全体。循環、均衡という側面がもっと注目を引くようになりました。ひいては、ホッブスが言った無慈悲で苛酷な競争で地球環境の破局や格差、戦争など悲劇的な結果を憂慮して、「持続可能な社会」を論議するようになりました。持続可能な社会は、環境が大きい土台になり、その上に小さな二つの丸で経済と社会が載せられてお互いに相互作用をする社会と言います。
 生態原則が共生で持続可能な社会が時代の課題なら、自然と社会に対する歪曲された観点を直して行かなければならなりません。今農業は食糧生産ばかりしていた以前の農業と違って、環境問題とはなすことができない関係にあります。持続可能な社会を支える農業は親環境農業に切り替えるしかないのです。

土と微生物
 土はすべてのものの土台であり基本です。土は植物が伸びて酸素と水を供給、保存する養分の根源です。土は養分を植物と動物の生態系に供給して、また土地に循環させます。微生物は土の中で物質循環の大きな工場の役目をします。微生物が活発に生きている土で生産された農産物が私たちの身の細胞と微生物と相応して健康を維持するから、土の健康は身の健康に直結します。土と微生物をどれだけ大事にするかが、農業と環境、経済、社会、文化の質を決めるのです。

 工業社会の発想では、土は単純な投機や搾取の対象に過ぎません。しかし、地域経済は、農民がお互いに助けて信頼する中で、よく発酵した堆肥で香りが漂って微生物が一杯な土で、生命の輝く多様な農産物を皆が分け合って、人間生活に根源的な故郷を作って行く道です。

土と教育
 このごろ環境科目が各学校に導入されています。暮す地域社会の同心円の中に学校が本来の姿を捜すように、教育の目標と内容を持たなければなりません。そのような教育になるたえには、学校が村になって、村が学校にならなければなりません。
 学校が村になるということは、学校の建物が管理のためではなく、学校の中や周辺に地域の中心施設、例えば有機農業研究所、地域木工所、直販場や学校生協、本屋、朝の市場、地域支援センター、生涯学習センターなどが入って来て、大人と子供達が自由に出入りする場所になるということです。
 村が学校になるために、地域住民を大幅に住民教師として起用します。地域の農場、畜舍、歴史、文化遺跡、加工場と協同組合、図書館で先行学習をしてから、生徒の関心分野を特化して現場の教室で体験します。食べ物の循環を学ぶ農業も、地域の有機農家の現場教室で体験するのが效果的です。地域祭りへの参加も重要な教育活動です。未来は学校運営は国家や管理職校長より地域住民が一緒に協力して運営しなければなりません。以前は村が主体になって学校を運営して教育問題を協議しました。政治、経済に先行して個人と共同体、自然と人が共生する、人間を育てる教育が重要だと思います。

Author 事務局 : 2010年10月01日 02:29

 
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