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2011年06月01日

【AQUA231号】福島第一原発事故 被災報告

 今回の東日本大震災におきまして被害に遭われました皆さまには心よりお見舞い申し上げ、また一日も早い復興をお祈りさせていただきます。
 さて、今回の福島第一原発の放射能漏れ事故につきましては、当初福島第一原発付近のみであとは太平洋に出て行ってしまうような気がしており、私の住む静岡県までまさか被害が及ぶとは想像もつきませんでした。(編集部注:汚染原因が福島原発か浜岡原発か、まだわからない)
 静岡はセシウムの検出被害が多く、暫定基準値は生葉、荒茶、製茶、共に五〇〇ベクレル以下ということになっています。いったいどうして検出されてしまうのか、よくわからないのですが特に中部の山岳地帯に多く、地形の影響によるものが多いと言われています。
 そのため、生産農家、加工業者、販売業者など静岡県のお茶関連商品の販売の落ち込みはひどく今後農業や製茶業を継続できるかの瀬戸際まで来てしまっています。例年なら六~七月は二番茶の収穫製造時期ですが、売り先もあまりなく農家は仕方なしに二番茶を刈り捨てています。そこで現在、出荷停止になりました葵区、清水区の農家や、それ以外の近隣の農家と共にJAグループ、共同工場を中心に、実被害や風評被害の賠償請求のとりまとめ準備を進めている状態です。
 さて、広い意味で今後の事を考えると、経済中心から、生命中心に価値観が変わるチャンスかもしれません。私達はお金さえあれば何でもできると過信しすぎていたのかもしれません。
 生命はそれを維持するのに毎日食事をしなくてはなりません。それには人間以外の生命を殺して食べているのです。だから昔から食事をする時に「いただきます。」といいます。これは、相手(動植物)の生命をいただくという意味なのです。
 BM技術協会が推奨する循環型社会(農畜産物、エネルギー)をもっと庶民レベルまで広く浸透させ、人と人が助け合える社会が出来ることが一番重要かと思います。今後とも微力ですが精進努力して行きたいと思います。

静岡県 お茶の村上園 村上 倫久

Author 事務局 : 2011年06月01日 01:56

 
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