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2011年11月01日

【AQUA236号】BMW生物活性水のキレート効果とロシアより入手された土壌菌による、 福島汚染土壌の放射線量減少実験開始

 八月二六日に行われた第三回BM基礎セミナーにおいて、椎名常任理事の「BMW技術が持つ可能性」として講演された際に、BMW生物活性水のキレート効果とロシア・チェルノブイリ周辺より入手された土壌菌などによる放射線量減少実験が始まっているとの報告がなされました。
 七月中旬より、ロシアより入手された土壌菌を山梨県白州郷牧場の生物活性水で培養を開始しました。
 九月一四日に伊藤BMW技術協会副理事長、協会事務局 秋山、星加の三名で福島県須賀川市にある農業生産法人J・RAPの伊藤俊彦代表を訪問し、培養液(生物活性水+土壌菌)を使用した、土壌中の放射性物質(セシウム二種)減少実験を依頼しました。同社には「NaIシンチレーション式γ線検出器」という放射性物質分析装置が設置され、これまでに土の除染実験を約四〇〇検体やってきているとのこと。しかし、未だこれだというものは見つかっていないとのことでした。ゼオライトを土壌と混ぜて吸着させることや、稲作でカリウムを田んぼの出水前四〇日ぐらいに反当り六キログラム投入し、稲穂がセシウムの吸い上げを防ぐといったことが有効的というのが今のところの見解で、では実際に吸着させた土壌をどこに処分するかなど、難問と闘っています。
 その他にも世間でいわれている「菜種」などの効果はある、などのことはわかっている。また、アンモニア態窒素がセシウムと土壌の結合を緩め、潅水や雨、風などで土壌からなくなっていくことがわかったけれども、土壌にとってアンモニア態窒素の過剰投入は別の問題を引き起こしてしまうので難しい。
 今回の実験はまず次の方法で行われています。
①一〇〇ccのポットに三三、〇〇〇ベクレルの汚染土を入れて行う。
②ロシア土壌菌を培養した生物活性水を入れる。生物活性水は一週間おきに散布する。
③一〇〇ccのポットはAとBの生物活性水(A→生物活性水、B→ロシア土壌菌+生物活性水)あたり七~八個検体を用意。
④一週間おきに一ポットずつの土を採取していく。
 採取した土中のセシウムの数値を、表層を三段階にわけて測定する。
※表土の吸着、あるいは沈下の経過を見て行く。
 セシウムは一年に一センチほど土壌中を沈下していくので、そのスピードも見て行くとのこと。
 今後は圃場においての栽培実験をすることも予定されている。
 経過を見るには時間がかかるとのこと、わかり次第この誌面で報告します。
(文責:秋山 澄兄)
※農業生産法人㈱J・RAP
 1995年設立。「顔の見える」直接販売の独自流通システムを確立し、中間流通の簡素化と年間を通した安定供給のネットワーク化を構築。農業技術や情報の収集、質の高い生産管理で高品質の米、野菜、果実、加工品を提供している。

Author 事務局 : 2011年11月01日 12:13

 
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