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2012年07月01日

【AQUA244号】中国上海訪問記

〜アジアからのBM便り〜

 五月二五日から二九日まで、BMW技術協会の椎名常任理事と白州郷牧場の岸氏と㈱匠集団そらの星加が中国上海へ、BMWプラントの導入のため現地へ調査に訪問しました。
 まず最初に訪れたのは、上海市内から車で約四〇分ほど郊外にある、上海逸蔬菜果専業合作社の新しい農場です。現地についてすぐに黄青理事長の案内で、建設中のパッキングセンターと冷蔵施設がはいる配送センターの屋上から全体を見渡しました。約九haの敷地では、果樹園となる場所には桃が植えられていて、 その他にビニールハウスも五〇棟が建てられており、まだ本格的な栽培が始まっていませんでしたが、一部のハウス内ではスイカが栽培されており、まだ小さいスイカが葉蔭のあちこちに見受けられました。
 この農場は、上海市内の住民をターゲットに会員を募り、有機栽培野菜の供給する会員制の組織を作ることを目的にしています。またそれだけでなく農場のある場所は上海市内からのアクセスも良く、近くには古い町並みを再現した観光施設もあり週末にはたくさんの観光客が多く訪れる地区にあることもあって、お客さんに収穫作業などの農業体験もできる観光農園としても考えているそうです。農場の中には、小高い丘に独立したコテージをいくつか建てて、宿泊もできる施設も考えています。
 農場の栽培管理は、山東省から農家を呼び寄せて農場内の居住棟に入居できるようになっています。農場開設にあわせて九家族を新しく雇用して栽培を任せるそうです。給料は出ない代わりに、ハウス、農業資材、有機たい肥などは農場が支給し農家の負担はない他、できた作物は全量買い上げてそれが収入になる仕組みになっているそうです。栽培品目は年間で一七〇種類の栽培計画に従って栽培することになっています。農家は自分の栽培技術と日常の管理に努めて品質と収量を上げれば上げるほど収入が増えることになり、やりがいに応えるようになっています。
 黄理事長は、この農場での有機栽培を成功させるためにBMW技術を是非導入したいと思っています。
 全国交流会にも参加し、BMW技術についても情報収集に熱心です。常熟市にあるみどり農場にも何度も伺い、中国でのBMW技術の実践例にも触れています。
 九月一日の農場オープンに向け、プラントの設置を進める計画です。

常熟市みどり農場
 ㈱華和が経営する常熟市のみどり農場に、BMWプラントの稼働状況の確認も含めて訪問しました。
 当日は、㈱華和の徐社長に案内していただき、卵肉両用の平飼養鶏や野菜栽培圃場を見学しました。
 みどり農場には、飲水改善施設と生物活性水施設が設置されており、養鶏と耕作に活用されています。農場内には、行政が主導してモデル農場づくりに取り掛かっており、ビニールハウスが建てられていました。養豚をはじめる計画もあります。早速養鶏場の見学と併せ、飲水改善施設の稼働状況を確認しました。また、生物活性水施設の点検では、生物活性水が薄くなっており、一槽目へ定期的に堆肥を投入し、EC(電気伝導度)値を上げるように管理することを話しました。

和郷園との技術提携がすすむ
   上海交通大学の実験農場を訪問
 千葉県旭市の和郷園は、上海交通大学とミニトマトの水耕栽培について技術提携を進めています。
 黄理事長の農場から車で二〇分くらいの場所にある農場へ、和郷園の向後理事と現地法人である和郷園(上海)商貿有限公司の楊総経理の案内で、黄理事長と椎名常任理事、白州郷牧場の岸氏と訪問しました。
 ハウスではミニトマトの栽培実験は準備に取り掛かったばかりでした。黄さんの農場で導入予定の生物活性水も、野菜栽培で効果について関心があり、成果が期待されていました。
     (報告:㈱匠集団そら 星加浩二)

Author 事務局 : 2012年07月01日 22:43

 
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