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2012年10月01日

【AQUA246号】「パルグリーンファーム㈱」が設立

資源循環型社会づくりを推進する「農業生産法人パルグリーンファーム㈱」が設立

 「ウェル&グリーンファームのだ」は二〇〇八年から千葉県野田市を舞台に、FEC生活圏づくりを目指して、地域循環型農業ネットワークづくりと生産・加工・販売・流通のビジネスモデル形成に取り組んできました。BMW技術を活用した循環型生産体制のモデルづくりとして有機栽培のサンチュ、ミニトマト、きゅうり等の生産・販売や、地域未利用資源(醤油糟、オカラ、廃菌床)を活用した優良堆肥づくりの研究に取り組んできましたが、協力農家も一農家にとどまるなど、なかなか活動が地域に広まらなかったのが事実です。
 原因は、有機栽培や循環型生産体制を導入することでの経営上のメリットが提示できず、既存の市場や地域内のスーパーなどの販路では、この生産体制は価格としてはそれほど評価されない上に、新たな販路も見つかっていないという状況下では、農家としてはチャレンジできなかったというのが現状です。また野田市の地域農家経営の状況としても、既存の流通販路の中で低価格競争や放射能への対応といった問題が押し寄せ、農業経営が厳しくなり、高齢化や遊休農地化が進行しています。
 ただし四年間の活動の実践の中で、そうした課題を解決するきっかけは見つかってきました。野田市内のある農家さんは「二〇年以上も前にBMW技術が千葉市栄町のドブ川の水質を劇的に改善していたのを見たことがある。今はドブ川になりヘドロがたまっているような野田市内の水路や川も、昔のような子供たちが潜って遊べるような川に戻せるのではないか。」など、BMW技術の「環境力」を理解している方もおります。
 また「茨城BMの清水さんのお米を見に行ったことがある。あんなにすごいお米は見たことがない。ぜひ今後ブランド米に取り組みたい。」などの意欲のある方もおり、遊休農地化や水質の悪化が問題となっている市内の水田耕地においては、BMW技術を活用したブランド米づくりは渡りに船となりえます。
 ただしこれまでは、実際の販路の確保が難しく活動が普及してきませんでした。そうした課題を解決するには生産者・販売者・消費者が一体となって取り組むことと、上流(生産・加工)から下流(販売・消費)まで一貫した新しい直売事業を創設する必要があると考えています。
 二〇一二年九月には、生活協同組合パルシステム千葉の出資により、これまでの「ウェル&グリーンファームのだ」を引き継ぎ、資源循環型社会づくりを推進する「農業生産法人パルグリーンファーム㈱」を設立します。まず当面は自立できる農場運営を目指し、その上でこれまでの課題を解決できる様々なチャレンジを行っていきたいと考えています。例えば、二〇一二年六月に開催の「くらしと放射能を考えるフォーラム 放射能に負けない体づくり」(千葉BM技術協会、生活協同組合パルシステム千葉、生活クラブ生活協同組合主催)にて提案された、「ミネラル豊富な野菜づくり」の実験には、ぜひ手をあげたいと考えております。
 また、上記した水質改善に資するBMW技術を活用したブランド米の販路の確保と生産にもぜひチャレンジしたいと考えております。

ウェル&グリーンファームのだ   遠藤 尚志

Author 事務局 : 2012年10月01日 21:57

 
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