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2012年10月01日

【AQUA246号】BMプラント巡回報告(九州)

 六月から七月にかけて、九州にあるプラントの巡回をしました。いずれも西日本BMW技術協会事務局の宮﨑事務局長、事務局の内山氏、匠集団そらの星加と協会事務局長・秋山の四名で巡回しました。
 はじめに先月号で報告のあった西日本BMW技術協会の総会の前日、六月二一日に大分県竹田市にある㈲藤野屋、㈲グリーンファーム久住、同県佐伯市の越野堆肥利用組合を訪問しました。
 ㈲藤野屋は採卵鶏の養鶏場(七万羽)、飲水改善プラントと生物活性水プラントが設置されています。飲水改善プラントは地下に埋設された土木槽(五〇t槽×二槽)です。地下に埋設されている土木槽は一年を通して水の温度がほとんど変わらないのが特徴です。生物活性水プラント(土木槽一槽が約五t)は稼働しているものの、生物活性水自体はきちんと作られていませんでした。各鶏舎に噴霧ラインが設置されているのですが、ここ最近は鶏の軟便が続き、床がビショビショの状態が続いているとのことで、噴霧もできない状況にある。原因はそれだけではないが、今ひとつ勉強不足できちんと生物活性水が作れていないとのことでした。
 ㈲グリーンファーム久住も採卵鶏の養鶏場(五万羽)で飲水改善プラントと生物活性水プラントが設置されています。飲水改善プラント(五〇t×二槽)は㈲藤野屋と同じく地下に土木槽が埋設されています。ここでは生物活性水を飲水への添加に使用しています。ここでは実際にプラントで生物活性水を作らずに、生物活性水を貯留するためにプラントを使用していました。以前は宇目町(大分県)に設置されていたプラントから生物活性水を運んで使用していたが、そのプラントが閉鎖されたため今後は、紅会の中村養豚場の生物活性水を使用するとのことでした。
 越野堆肥利用組合は母豚三〇頭の養豚場です。ここには簡易尿処理プラントが設置されています。毎日のようにプラントを点検し、プラントの処理状態が思わしくない時は水を投入したり、第一槽目に戻す活性汚泥の量を増やすなどして、日々調整しながら使用しているとのことでした。また処理水の上澄みを一槽目に戻していて、一槽目からほとんど臭いがしませんでした。
 七月一一日〜一三日には長崎県西海市の西岳高原農場、熊本県宇城市のやまびこ会、サンファーム、福岡県糸島市の㈲ヨコテ、柴田農園を訪問しました。
 西岳高原農場は養豚場(母豚四二頭)で簡易尿処理プラント(土木槽)が設置されています。尿処理の状態は良かったですが、各槽の曝気の空気量にバラつきがあったので調整をしました。その際に空気を送る配管に亀裂が入ってしまっていて、空気が若干漏れていることがわかりました。実際にはブロアー(送風機)の動力音で、なかなか気づけなかったのでしょう。細かいことなのですが、点検の際にこの様な事にも気づくことができ良かったのではないかと思います。
 やまびこ会は蓮根の生産者を中心とした出荷組合組織で生物活性水プラントが設置されています。ここではリアクター塔充填材の交換を、匠集団そらの星加氏が交換方法の説明をしながら行いました。プラントは若干EC値(電気伝導度)が低かった(表参照)ので、第一槽目(接触曝気槽)への堆肥の投入をお願いしました。
 サンファームは養鶏場(一四万羽)で飲水改善プラントと生物活性水プラントが設置されています。サンファームでは、毎日、生物活性水のEC値とpH値を計測しているとのことで、プラントの稼働も含め安定していました。
(報告:BMW技術協会事務局 秋山澄兄)

Author 事務局 : 2012年10月01日 21:58

 
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