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2012年11月01日

【AQUA247号】第22回BMW技術全国交流会

「食の安心と安定を求めて〜生産者と消費者をつなぐBMW技術」

 第二二回BMW技術全国交流会が「食の安心と安定を求めて〜生産者と消費者をつなぐBMW技術」をテーマに一一月一六日〜一八日の三日間、高知県高知市のホテル三翠園で開催されます。今回はその概要をお知らせします。
      BMW技術協会事務局 秋山澄兄

 第二二回BMW技術全国交流会の開催が間近にせまりました。長期に渡り私達は、BMW技術が環境保全型自然循環システムの核であると考え、様々な学習と実践に取り組み、「安心・安全」の農畜産物を日々生産するということは当然のことと思ってきました。ところが私達が暮らす社会の中では度重なる食品偽装事件の問題、遺伝子組み換えの問題、そして昨年の東京電力福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染問題と、目まぐるしい経済成長の中から溢れんばかりに出た「膿」が、私達を危機的状況に追い込んでいます。
 今回の全国交流会実行委員会ではBMW技術は有機農業のための技術であり、安心・安全な農畜産物を生産しているということの代名詞でもあったと考え、あらためて安全な食とは何か、そして安定的に生産し(技術の向上)、安定的に供給をすること、供給する側と受ける側が一緒に考え、学び、目指す方向を共有していくということで、今回のテーマは「食の安全と安定を求めて〜生産者と消費者をつなぐBMW技術」となりました。
 大会初日は伊藤理事長の基調報告に始まり、岡山大学物質科学研究センター准教授の奥地拓生氏の基調講演、そしてチェルノブイリ救援・中部理事の河田昌東氏の特別講演と続きます。夜の懇親会では、全国のBMW技術で生産された農畜産物を材料とした料理が提供されます。お米、野菜、豚肉、鶏肉、卵など、ほとんどすべての食材がBMW技術を実践する産地のものです。この試みは、一三年前に同じ高知で開催された第八回全国交流会で初めておこなわれたもので、あれから一〇数年、その美味しさをさらに深く味わえることができるのではないでしょうか。翌二日目は事例発表が行われます。高知での取り組みを中心に北は北海道から南は九州まで、BMW技術を実践する人達がどのような発表をするのかとても楽しみです。三日目の視察は土佐山、大川村、津野町などの四つのコースとなっています。
 この大会がみなさんの血となり肉となり、多くの「夢」と「希望」、そして「思い」をのせ、未来を拓くことに向って、有意義な大会になることを願っています。

■基調報告:「BMW技術の基礎、協会活動報告」
BMW技術協会理事長 伊藤 幸蔵
 今回は伊藤理事長の基調報告からはじまります。BMW技術を再認識できるように、または初めてBMW技術にふれる人にもわかるように、技術の基礎について触れます。そして昨年の法人化から約一年が経ちました。この一年の活動報告と今後の課題を含めたBMW技術協会の方向性について提起が行われます。

■基調講演:「地球、生命、日本列島の歴史とBMW技術」
岡山大学地球物質科学研究センター准教授 奥地拓生
 BMW技術のミネラル循環を日本の地質資源、地域の岩石等の地球規模の物質循環の切り口で解説されてきた奥地准教授からは、世界でも希少価値のあると言われている四国・高知県の地層にはじまり、これまでの講演を深化させた形でBMW技術と地球、生命のつながりを講演していただきます。

■特別講演「遺伝子組み換え問題について」
  チェルノブイリ救援・中部理事 河田 昌東
 長年に渡りチェルブイリ原発事故の汚染地帯で、農地を再生させる活動を続けてこられた、分子生物学者でありチェルノブイリ救援・中部理事の河田昌東氏は遺伝子組み換え問題の専門家でもあります。九月に開催されたBMW技術基礎セミナーでは「遺伝子組み換え問題」を取り上げ、原発問題と遺伝子組み換えの問題は類似している点が多く、私達の手元には情報が少ないということもわかりました。河田先生は両方の問題に精通されていますが、今回は遺伝子組み換え問題にウェイトをおいて講演していただきます。

■実践事例発表
①大川村におけるBMW技術の活用について
  〜高知県大川村 長瀬憲章
   高知県大川村むらびと本舗 近藤 篤
②BMW技術 〜ピーマン栽培における
  実践報告〜
③ファーマーズクラブ雪月花の取り組み
 〜北海道ファーマーズクラブ雪月花 市川 智
    ファーマーズクラブ雪月花  田村昌之
④四万十川源流の町 津野町の農業とBMW技術の活用法  〜高知県津野町 豊田庄二
 それぞれの地域においてBMW技術を導入し実践されている事例発表です。大川村の「はちきん地鶏」の生産、土佐市のピーマン栽培、北海道の水稲栽培、津野町の米茄子栽培での取り組みです。

⑤夢産地とさやま 二〇年の歩みとこれから
  〜高知県夢産地とさやま開発公社 門田憲晃
 高知県のBMW技術の核となる夢産地とさやま開発公社。高齢化と過疎問題に立ち向かう一〇〇年の計画に基づき、BMW技術を利用した取り組みが土佐山地域においてどのような支えとなっていけるかを考えます。

⑥ポークランドにおけるBMW技術の活用 〜秋田県ポークランドグループ代表
  豊下 勝彦
 年間約一二万頭の豚を出荷するポークランドグループでの取り組み。大規模農場ならではの取り組みのベースにはBMW技術がしっかりと根付いています。

⑦二〇一二年米沢郷牧場青果(さくらんぼ、ラ・フランス、りんご)の取り組み
 〜山形県米沢郷牧場グループ 横山裕一
 昨年の発表に引き続き、果樹での実験を踏まえた実践取り組みの発表です。数少ない果樹栽培での事例の指針となる発表が今年も期待されます。

⑧「涸沼生態系再生プロジェクト」
   〜茨城県茨城BM自然塾 市丸滋幸
 二〇〇九年に茨城県で開催された第一九回の全国交流会でのメインテーマであった涸沼の生態系再生。三年越しの思いが叶い、プロジェクトを自治体や生協と共に設立しました。その活動とBMW技術がどのような形で実践されているかの報告です。

⑨畜産農業と耕種農業の連携
 〜熊本県熊本愛農会野菜部  渡辺洋一
⑩生物活性水を使った小松菜の発芽実験報告   〜熊本県南阿蘇村   工藤 眞巳
 二つの発表の共通点は耕畜連携。BMW技術の実践を踏まえた有機栽培技術の確立に向け、また耕畜連携の大切さをあらためて考えます。

⑪韓国BM協会が歩む道
 〜韓国BM技術協会会長
    鄭相黙(ジョン・サンムク)
⑫生物活性水の活用事例
 〜韓国務安夢灘(ムアンモンタン)
黄金牛営農組合法人代表
 高奉鍚(ゴ・ボンソク)
 韓国からは、今年の四月に韓国BM技術協会会長に就任された鄭相黙会長から就任の挨拶と韓国BM技術協会の未来についての提起が行われます。

⑬BMW技術普及状況について
 〜BMW技術協会事務局長 秋山澄兄
 BMW技術協会事務局から今年新規導入されたプラントの紹介とアジアでの普及状況の報告です。

Author 事務局 : 2012年11月01日 21:42

 
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