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2013年08月01日

【AQUA256号】プラント巡回〜静岡・村上園

 六月一一日に静岡市清水区にある村上園さんの生物活性水プラントを巡回しました。村上倫久さんは無農薬・無化学肥料の有機栽培でお茶を栽培しています。無農薬でのお茶の栽培は昭和四九年から先代が独学ではじめて約四〇年とのこと。
 お茶の圃場は約七ヘクタール、みかんは約一ヘクタール、ぜんぶ無農薬での栽培を続けています。「お茶は農薬を大量に使うもの、また窒素を大量に必要とする作物といわれてきたけど、本来は、石だらけで崖や坂地のどうしょうもない砂地で育つことができる植物、土地が強酸性でも枯れなくて、土中のミネラルをいっぱい吸う植物。だからお茶は人間の身体にいい。生物活性水を使ってやれば無農薬でも充分にやっていける、でも近隣の慣行栽培に比べると、かなり手がかかるけど。」と村上さん。除草、除虫、畑の管理から、すべての面で几帳面な村上さんの性格がでているように感じました。今回の訪問時はもう少しで二番茶の刈り取りが始まるところでした。
 二〇〇一年に導入された生物活性水プラントは五tのホーロータンクが四本。生物活性水のEC値は三・一四、pH値は八・〇、原料は堆肥を使用しています。主な使用方法は、畑での葉面散布とのこと。散布には大型機械(写真参照)を使ってポイントポイント(時期)で撒きますが、特に秋に使用すると翌春のお茶がいいとのこと。
 また、自家製堆肥を作る堆肥場を昨年、新たに設置されました。米ぬか九〇%+もみ殻、茶殻を原料に、いわゆる「ボカシ」のような役割を果たす堆肥を製造しています。さわってみると、とても温かく、発酵した甘い豊かな香りが広がります。
 村上園では自社工場でお茶を精製し商品にしています。蒸し→揉み→乾燥仕上げ、すべてお父さん(八一歳)と二人で行うとのこと。作業のやり方で未だぶつかることもあるそうです。
 お茶の本当の価値を知ってもらいたい、だから「本物」を作り続けることが大事なんだ、と村上さんは熱く語ってくれました。
(報告:BMW技術協会事務局・秋山澄兄)

Author 事務局 : 2013年08月01日 20:38

 
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