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2013年12月01日

【AQUA260号】第23回BMW技術全国交流会が「食と農の絆」をテーマに、新潟県で開催されます

「食と農の絆」に向けて
実行委員長 峯村 正文

 第二三回BMW技術全国交流会の開催が迫った今の心境を問われれば、刻一刻と迫る本番前のにわか役者の心境でしょうか。緊張の日々です。開催に当たっての心配はやはり参加人数の事。会員や関係者の相互交流が目的ですが「新潟大会」に魅力を感じてくれるだろうか。一〇月三一日に新潟市内で開催する第七回目の実行委員会が最終となりますが、今まで「討議し、検討し、協議し、決定して来ました」。やれるだけの事をやってきた自信はあります。実行委員全員の協力と全力投球の意気込みがあったからこそ、まな板の鯉とは良く言ったもので妙な昂ぶりは現在も進行中です。
 思い返せば、今年の二月一日、第二二回(昨年度)全国交流会の実行委員会に出席のため高知入りしました。
 高知での全国交流会当日の私達は車での参加でしたが、今回は私一人で高知竜馬空港に降り立ち、空港で出会ったポスターの坂本竜馬からは歓迎の言葉を頂き、思わずニッコリ。第二二回大会の決算報告と反省会への参加が事実上の「大会引き継ぎ儀式」となりました。山本優作交流会事務局長(BMW技術協会理事)の励ましの言葉に勇気が湧きましたが、小生、山本さんのような親分肌とは程遠く、山本さんの貫禄のせめて半分は引継ぎたいと思ったのですが今更無理と判断、帰りの飛行機の中では「新潟大会らしさ」を前面に出そうと心に決めました。
 県北と県南で点として存在するBMWプラントが面として活きるには、それにはまずは人。人と人の結びつきしかない。そして新潟らしい組織づくりしかない。では新潟らしさとは何であろうか。稲、佐渡、朱鷺、フォッサマグナ、農民運動の歴史と、新潟のBMW技術と同じく点に広がる新潟文化なのか。でもまずは笹神の皆さんの力を拝借し、新潟の点を面にすべくことから始めるしかないと言う思いに至りました。
 実行委員会結成に向けて、井沢輝雄(謙信の郷代表) を先頭に峯村正文、伊藤幸蔵BMW技術協会理事長、秋山澄兄BMW技術協会事務局長を乗せた車は北陸自動車道に乗り、まっすぐに県北の笹神を目指しました。この日は朝から荒れ模様で前を走るトラックが転倒しそうになるくらいの突風が高速を吹き抜けていました。
 冬の嵐をくぐり抜け「JAささかみ」に到着。清田壽一代表理事組合長をはじめ、江口聡専務理事、食農ネットささかみの石塚美津夫理事長と、「今大会開催の意義」を熱心に語りました。石塚氏の提案で「新潟県総合生協」との協力体制も見えてきました。問題の会場も、帰路の前に月岡温泉「華鳳」に立ち寄りました。
 全員が納得し、場所が決まれば心も決まるということで、さらに熱い思いがこみ上げてきました。
 第一回目の実行委員会が新潟駅前のコープシティ花園で開催されました。謙信の郷からは井沢、峯村、金谷の三名、JAささかみの江口聡専務理事、田中政喜氏、食農ネットささかみの石塚美津夫理事長、新潟県総合生協からは高橋孝氏、パルシステム連合会からは小林秀樹氏。コープトラベルからは田辺博之氏、㈱技研からは松宮信人氏、BMW技術協会からは理事長と事務局長と役者も揃った。まずは開催日時を一一月八日(金)〜九日(土)と決定し、三回、四回と議論を重ねました。
 一番議論したのは今大会のテーマです。農業をめぐる情勢はTPPを中心に緊迫した段階に来ています。今、我々農民は何をすべきなんだろうか。何を守る事が大切なのだろうか。七月二九日、第四回目の実行委員会で決まったテーマは「食と農の絆 見つめよう、人・地域・暮らし・生き物のつながりを、未来は今はじまっている」でした。皆さんは随分と長ったらしいじゃないかと思うでしょう。大いに議論し、逡巡し、悩んだ末のテーマです。点から面へ広がる新潟のBMWへ、皆の思いの結晶です。
 実行委員会としてとても幸運だった事があります。開催場所の「華鳳」との交渉、バス等の交通手配、参加者の申し込み集約などの事務方を「コープトラベルセンター」が一手に引き受けて下さることになったことです。オプションの糸魚川や佐渡訪問の計画が楽になりました。
 BMW技術の学習会も重ねました。第一回目は七月二日に謙信の郷にて開催されました。講師に伊藤理事長を迎え「BMW技術の基礎」をあらためて学び、「謙信の郷」の峯村、富永、野口、山崎の四人が、生物活性水を使った実験の経過報告などをおこないました。
 第二回目となる学習会は、初日の八月一七日は上越市三和区神田集落で開催、奥地拓生先生の講演「妙高水系の岩石とミネラルの循環について」。一八日、一九日は場所を移動し、JAささかみにて奥地先生の指導のもと現地での岩石調査(阿賀野川流域)と「阿賀野川流域の岩石と水とミネラルの循環」と題された講演。参加された皆さんは初めて聞く奥地先生の話に大きく心を動かされました。奥地先生の話も熱を帯び白熱した講演でした。岩石を割る感動、まるでタイムスリップしたような「ささかみ郷土資料館」の驚きは是非、皆さんもご覧になって欲しいと思います。まさに百聞は一見にしかず。
 さて、大会を目前にして最終のチェックの時期です。私達、実行委員の願いは「新潟県らしい全国交流会」の開催です。そして新潟の食、人、自然に接する事で明日への勇気と希望が湧いてくるような大会になればと願っています。みなさん楽しんで下さい。「ようこそ新潟へ!」

全国交流会 新潟開催記念 パネルディスカッション 「食と農の絆」(第一日)

 世界の軋む音が聞こえてくる。異常気象の言葉は、もはや誰も驚かない。「天変地異」も、かつてなかった規模の「旱魃、水害、暴風、竜巻、地震」が常態化している。
 そして、地球規模の化学物質汚染、放射能汚染の拡散である。これは人間の生存を脅かす自然環境の危機が進行中といえる。
 一方、アメリカの財政破綻と金融危機は、EU危機を伴い、中国はじめBRICsを巻き込み、経済社会の崩壊の瀬戸際へと誘っている。こうした時代に私たちには何が求められているのだろうか。

 危機を打ち破るには、生命の基本に帰ることである。自然破壊、人間破壊の時代に求められているBMW技術は、自然の根幹である生命、水、ミネラルの関係性を軸として組み立てられている。それは畜産技術や有機農業技術だけに留まらず、都市の食のあり方や、身体をつかさどるミネラルバランスと水の問題にまで、その原理を展開し実践していくことが可能である。そしてそれは資源循環と生命系の経済による持続可能な世界へ、ビジョンを広げることが求められている。

 今回、お米をはじめとした日本最大級の食の拠点、新潟において、歴史的な農民運動を継承する農のメンバーを核に、個人、法人、JAという各界を代表したパネリストと、産直連携する生協の代表によって「食と農の絆」について語られる。これはいまこそ注目すべき場となるであろう。
(パネルディスカッション コーディネーター:山本伸司)

Author 事務局 : 2013年12月01日 14:09

 
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