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2014年10月01日

【AQUA270号】ゲリラ豪雨、台風による記録的な大雨、土砂災害が発生

協会会員の広島自然学研究所、夢産地とさやま開発公社にも被害

緊急報告
 八月二〇日に広島県広島市で発生した豪雨、広島市北部の安佐北区や安佐南区の住宅街を中心に大規模な土砂災害が発生しました。二〇一四年八月二〇日午前三時二〇分から四〇分にかけて、局地的な短時間大雨によって住宅地後背の山が崩れ、同時多発的に大規模な土石流が発生しました。近くを流れる根谷川が氾濫し、多くが就寝していた時間帯にあったため、二歳の男児から八〇代の女性までを含む死者・行方不明者計八〇名以上に及ぶ人命被害など広範な被害をもたらしました。広島市災害対策本部のまとめでは、八月二二日時点で少なくとも土砂崩れ一七〇か所、道路や橋梁への被害二九〇か所が確認され、国土地理院が航空写真を解析した結果、安佐南区から安佐北区にかけて約五〇か所で土砂流出が発生しているものとみられています。

 八月二〇日、土石流で甚大な被害が出た広島市安佐北区可部町にある、広島自然学研究所、旭鳳酒造を訪問しました。旭鳳酒造の店舗から、三百メーターほど先の川沿いの道路が崩落して、川から泥水が道路一杯に流れて来て、店の中が一〇cmほど浸水した、とのこと。幸い酒蔵や加工場までは浸水せず、水も引いて店内の清掃も終わっていました。
 翌朝から店先の道路に溜まっている土砂を取り除く作業の手伝いをしました。作業中に、道路復旧の土嚢を積んだダンプがひっきりなしに店の前を行き来し、消防のヘリが低空飛行で飛び回るなど、人命救助と復旧作業、二次災害の防止、騒然とした中でその被害の大きさを感じました。
  (報告:匠集団そら 星加浩二)

 一方、高知県や徳島県では、八月上旬からの台風一一号と一二号の影響で、四国を中心に記録的な大雨が降り続き、高知市は市内全域の一六万二〇八八世帯、およそ三三万七〇〇〇人余りに対し土砂災害の危険性が高まっているとして避難勧告を出した。また、高知県内のBMの拠点である夢産地とさやま開発公社がある、高知市土佐山を源流に市内へ流れる鏡川が増水し氾濫寸前、北部の大川村の東側、吉野川源流本山町付近では 一 時間におよそ一二〇mmの猛烈な雨を記録したという。農業被害は三三市町村で一五億八千万円に上り、過去五年の台風、大雨被害で最大となった。ハウス倒壊・破損は三三六棟。四万十町でショウガの茎が強風や水流で折れ、約三億円の被害が出ているとのこと。山腹が崩壊した高知市土佐山では、あちらこちらの山腹が崩れ、道路に亀裂が入るなど、現在も復旧作業に追われている。(朝日新聞より一部抜粋)

 八月一八日、台風による豪雨で被害を受けた高知市土佐山を訪問しました。当日の午前中は北部の大川村を訪問したので、県中央部の工石山を越えて土佐山に入る予定でしたが、県道が通行止めのため大きく迂回して、通常の倍以上の時間をかけての到着でした。地域内に入るとまず驚いたのは、あちらこちらで山崩れがおこっていて、土砂が道路を塞ぐ状態になっていました。生物活性水プラントと堆肥製造施設がある「土づくりセンター」に行く道は、いつ崩れてもいいような状況で危険を感じました。もう一回同じ雨が来たらと想像するだけで身が震えます。とさやま開発公社理事の大﨑裕一さんは「村内の道はほとんどが危険な状態、雨が収まった後も、毎日のようにどこかで崩れたり、道に亀裂が入ったりしている。一番大きく崩れているところは、集荷所の真上で土砂が止まっている状態、もう一回来たら終わりかもしれない。圃場は全部ではないが、生姜の茎が折れてしまった。生姜自体には大きく影響がないと祈りたいところだが、掘ってみないとわからない。」
 若いスタッフは不安もあると思います、疲労困憊の様子でした。大﨑さんにお身体に気をつけて頑張って下さいと声をかけると、「これが自然の中に住んでいるということ」という言葉が返って来ました。そこには、厳しい自然環境の中で生きてきた強さと重みを感じ、逆に奮い立たせてもらった気がしました。土佐山の皆さん、頑張って下さい。
(報告:一般社団法人BMW技術協会 秋山澄兄)

Author 事務局 : 2014年10月01日 11:38

 
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