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2014年11月01日

【AQUA271号】インドネシアATINA社の排水処理プラントが稼働中 

インドネシアATINA社の、水環境に負荷をかけないエコシュリンプ加工場排水処理プラントが順調に稼働中 

インドネシアATINA社 プラント定期点検(九月一二日〜一四日)
 インドネシアのシドアルジョにあるATINA社の排水処理施設と生物活性水施設の定期点検を行いました。この施設は新工場の新設稼働に合わせ昨年三月に新設されたものです。
 加工場では、日本の生協向けにエコシュリンプ(ブラックタイガー)の加工冷凍作業を行っています。加工時に出てくる洗浄排水や保存用の塩水を始め日排水量は約二〇〜二五トンです。排水処理プラントは、原水ポンプ槽を始めとして流量調整槽、曝気槽、沈澱槽、自然石槽などから構成されています。設備保守担当のサニタリー部門から専属の担当者が、日常の維持管理を行っています。
 処理水の一部を原料として、生物活性水をプラントのそばに、別途五トンタンクを六基並べて設置した生物活性水施設で製造しています。出来上がった生物活性水は、場内の植栽の潅水時に希釈して散布したり、エコシュリンプの養殖に工程のうち、繁殖施設であるハッチェリーと呼ばれる稚エビ生産場での実験に利用しています。稚エビの繁殖では、親エビが産んだ卵からの孵化率や生存率の向上にどれくらい効果があるかを実験しています。
 処理水は、プラントの横にあるインディカトルという池に流入され、そのあと遊水地を通って工場外の河川へ放流されます。このインディカトルは、排水処理施設からの処理水に異常がなく水質がいい状態であることを表す指標となっています。そのため魚や水生植物などが十分生息してい状態に保つのが重要です。遊水地にもたくさんのテラピアが生息しています。
 通常水産加工場の排水処理施設は、臭気がきつく誰も近寄らない施設です。しかしここATINA社では、工場設備の保守・管理担当マネージャーであるブラムさんが、従業員たちが気軽に立ち寄り、気分転換や憩いの場となるように、排水処理プラントのまわりに散策ができるように遊歩道をつくり、果樹や草花が植栽されており、従業員の憩いの場となるように整備しています。
 ハッチェリーでの生物活性水を利用した飼育実験は、一一月の第四回アジアBMW技術交流会でATINA社のハリーさんから詳細についての発表を予定しています。(報告:匠集団そら 星加浩二)

Author 事務局 : 2014年11月01日 11:52

 
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