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2014年12月01日

【AQUA272号】二月の関東甲信大雪害から、その2

 今年の二月十四日から一五日にかけて、関東甲信地方に記録的な大雪が降り、山梨県、千葉県、埼玉県の協会会員も大きな被害を受けました。BMW技術協会では、全国の会員の皆様に雪害義援金を呼び掛け、皆様の温かいご協力により二、〇七五、〇〇〇円の義援金が集まりました。これらは九つの協会会員に方々へお渡ししました。
 先月の本紙に引き続き、雪害義援金をお渡しした被災会員の方からの御礼のお手紙をご紹介します。

山梨県甲州市〜向山農園
 やまなし自然塾 向山一男・範子
 過日は二月の雪害に際して、丁寧なお見舞いを頂き誠にありがとうございました。我が家では、ハウス面積四〇アールのすべてのハウスが倒壊し(目の前で潰れていくところを見ました)、ぶどう棚も壊れ、ぶどうの木も半分以上が折れたり、裂けたりしました。悲惨な状況を目前に心が折れる思いでした。「悪夢を見ているのだろう。」とそんな気持ちにさえなりました。
 災害によるダメージは大きいものでしたが、そのような中でも私たち家族は皆様や自然塾の仲間、ボランティアの心温まる励ましやお見舞いに勇気づけられ復旧に向けて頑張ってやってきました。ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。畑や棚、ハウスの瓦礫を片付けたあとに新しい苗を植え、路地ぶどうの農作業から出荷、新設ハウス手続き等々、まだやるべきことは山積みしていますが、ともかく前向きに取り組んで行こうと思います。
 畑が以前のようになるまで何年かかるのかわかりませんが、頑張っていこうと思います。遅くなりましたが、御礼かたがた、ご報告申し上げます。末筆ながら、皆様のますますのご健康をお祈り申し上げます。

山梨県甲州市〜宿沢農園
やまなし自然塾 宿沢明
 今年の二月に降った大雪の被害で、私たちの地域では一m三〇cmくらいの積雪により、私のブドウハウスの施設も多大な被害を受け、私にとっても人生初めての経験でした。私のハウスは二〇アール、一三アール、七アールのぶどうのハウスが全壊、三棟のハウス全部が甚大な被害を受けました。しばらくは気落ちして、何の作業から始めてよいのか途方に暮れる一方でした。
 しかし、地元の友人、また無尽仲間他、特にやまなし自然塾の皆様方、らでぃっしゅぼーやの職員の方など大勢の皆様がまだ一mくらい残る雪や、大変寒い環境の中での数日間に渡り、ハウスビニールの撤去、及びブドウ園の復旧作業等に尽力していただきました。
 五月下旬、周りの山々が新緑につつまれる頃には、倒壊したハウスの撤去、及びブドウ園の再建はすべて終了しました。残ったブドウの木をおこし、整理作業を行い、八月下旬からピオーネの収穫も始まりました。収量は以前の一〇%位ですが、来年に向けて、元気に農作業に励んでおります。現在、ハウスの再建に向けて、農協指導課と国と県に提出するハウスの再建計画書を作成中です。
 今回は皆様方の気持ちを忘れずに、来年、再来年と前向きな気持ちで農作業に励んで行きたいと思います。私も今度の自然災害を経験し、原点に戻り、己の力で自ら原理を*すをモットーとして、再度、農業にチャレンジしたいと思います。最後に再度、今回の義援金に対し、心より御礼申し上げます。
山梨県山梨市〜萩原フルーツ農園
やまなし自然塾    萩原貴司
 この度は本年二月一四日に生じた大雪によるハウス雪害のため、多額の義援金を賜りまして誠にありがとうございました。
 当園では、雨よけハウスという、天井のみのビニールハウスを所有しておりますが、冬季はビニールを収納しておく為、大雪が乗らず前回の被害からは逃れることができました。しかし、構造的に脆弱な部分やビニールを収納しきれない部分などに雪が積もり、その重みでパイプが折れ曲がってしまい、広範囲に渡って天井開閉ができなくなってしまいました。歪んだ部分は、スタッフ総出で油圧ジャッキを用いて補修を行ったのですが、その歪みは完全に補正することができず、全体的な強度等も考慮すると、歪んだ部分を取り除き、新材を購入して補修を行う必要があると判断しました。
 完全に修復するには多大な手間と多額の補修費用が生じます。現在、補修の手続きを行っておりますが、ハウス建設業者は過受注により人手が足りず、資材のパイプも生産が間に合わない状況との事で、当園のハウス補修は今年度中に着手できるかどうか、先行き不透明な状況です。
 山梨県は今回の未曽有の大雪により多大な被害を受けました。大雪に対する危機管理意識が希薄だった事、山々に囲まれているため交通網が遮断され、陸の孤島となってしまったことなどにより、発災後は食料品が店から消え、慣れない雪かきや雪の中での生活により、不安と疲労が県内に広がっておりました。そのような時、私や、やまなし自然塾の会員はBMW技術協会会員の皆様から、お電話やメール、SNSなどを通じて多くの励ましのお言葉を頂戴いたしました。そのお言葉は、他の何事にも代え難く、とても暖かく、心に勇気と感動を与えてくれました。これはBMW技術協会の歴史と共に築きあげられてきた、人と人との絆あってのものだと言うことを強く感じ、BMW技術協会の存在がとても頼もしく誇らしく感じました。
 やまなし自然塾では、ハウスの全壊を受けた生産者もおります。山梨県内や他県でも、農業を続けられない程の被害を受けられた方もいらっしゃいます。しかし負けてはいられません。農業者は常に自然に対し畏敬畏怖の念を持った上で、何事にも負けない強い力と心で邁進していく必要があるのだと感じ、私どもも決意新たに頑張っていく所存です。皆様からの義援金は、ハウスの修復に使わせていただきます。
 末筆ではありますが、義援金をおよせくださいました、伊藤幸蔵理事長をはじめとするBMW技術協会会員の皆様のご健勝をお祈りいたしますとともに、深く感謝の意を申し上げお礼の言葉とさせていただきます。

Author 事務局 : 2014年12月01日 12:10

 
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