« 【AQUA279号】マイペース酪農交流会 | メイン | 第4回定期総会報告 »

2015年07月01日

【AQUA279号】中国「みどり農場」を訪問

BMW技術簡易尿処理プラントを導入予定

 五月一二日から一六日まで中国を訪問しました。上海から北東に一〇〇キロメートル、江蘇省常熟市にある「米豆犁(みどり)農場」はBMW技術協会会員の株式会社華和の運営するBMW技術を軸にした有畜複合型循環式農場で、規模は野菜を二ha、平飼いの採卵鶏五〇〇〇羽です。
 今回の訪問目的は農場に設置されている飲水改善・生物活性水プラントの点検、農場の現場スタッフ、マーケティングスタッフへのBMW技術基礎講座、そして小規模養豚をはじめるということで簡易尿処理プラント導入に向けての現地調査をおこないました。

プラント点検
 みどり農場の飲水改善プラントは一槽が一t×三槽、生物活性水が稀釈添加される仕組みになっています。生物活性水プラントはFRPタンク五t×五槽と二槽の貯留槽、最近になって土木槽で堆肥の浸み出し槽を兼ねた一槽目を増設されています。原料は農場の鶏糞堆肥です。生物活性水は鶏の飲水の他に、鶏舎への噴霧に使用しています。各鶏舎には噴霧ラインが設置されています。プラントの稼働は順調でしたが生物活性水がやや薄い状態でしたので、堆肥の投入などについて指導をおこないました。

BMW技術基礎講座
 ㈱華和の会議室にて、農場の現場スタッフとマーケティングスタッフなど一〇名が参加しました。今回はBMW技術と生物活性水についての基礎的な部分の勉強会をということでした。今まで何となくBMW技術を理解していたが、今回の基礎講座で理解を深めることができたのではないかとのことでした。次回は基礎講座の復習と生物活性水の使い方の講座をおこなう予定で、今後、プラント点検を含めて定期的に開催していくことになっています。

現地調査
 みどり農場では早くて七月に養豚をはじめる計画をしています。はじめは肥育のみの二〇頭と小規模ですが、BMW技術の養豚モデルをということで、既存の飲水改善・生物活性水プラントに加えて、簡易尿処理プラントの導入を計画しており、設置場所の調査などをおこないました。肥育豚二〇頭から始まるということでした。今年に入り中国政府の農業政策が循環式農業に力を入れていくという方針が出されたとのことで、四月に地元のテレビ局二社から取材を受け、放送されたとのこと。放送後は反響が物凄いとのことで、安心安全の食材を求める、特に都会に住む中国人や在留外国人の関心の高さが伺えます。みどり農場は地元・常熟市の農業技術センター(仮称)からも循環式農業への取り組みなどの協力を求められ、今後は情報交換をしながら進めて行くとのことです。みどり農場は確実に次のステップに向っていることを実感しました。
   (報告:BMW技術協会事務局 秋山澄兄)

Author 事務局 : 2015年07月01日 12:49

 
Copyright 2005 Takumi Shudan SOLA Co.,Ltd All Rights Reserved.