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2015年10月01日

【AQUA282号】BMプラント巡回

茨城県のBMプラント巡回
茨城県鉾田市
 〜田中一作邸
 生物活性水のプラントは家庭雑排水(トイレ、お風呂、台所)が原料です。浄化槽と五tのホーロータンクが三槽、そして貯留槽があります。プラントからの処理水はオーバーフローして、ビオトープ、田んぼへと流れていきます。田んぼから排出される水は、鶏も飲めるぐらいに浄化されます。もち米を作っているこの田んぼには、フナやドジョウが暮らしていて、雑草が生えないように工夫されています。稲刈りした後も水はそのままにして、翌年は耕さずそのまま田植えをするそうです。
 生物活性水は鶏舎や野菜の栽培に利用、自分たちの食べるものは自分たちで作りたい、できるだけ環境を大切にした「循環型」の暮らしをしたいと、田中一作さんは長年勤めた会社を退職し、そうした理想の生活を実現しています。
 奥さんとふたりで、鶏を飼い野菜を育てながら豊かな「農」的生活を実現、このくらしを支えているのが、トイレの排水、生活雑排水を生物活性水としてリサイクルするBMW技術です。

茨城県鉾田市 〜米川農園
 生物活性水プラントは田中さんと同じく、家庭雑排水を原料に作られます。二〇一一年の東日本大震災でプラントは崩壊してしまい、その後新たに五tのホーロータンクを使って生物活性水を作っています。生物活性水はさつま芋やじゃがいもの圃場で、耕運と同時に散布をおこなっています。トラクターの前部にローリータンクを備え付け、ポンプで反当たり五〇〇L程度の生物活性水を撒くことができます。

茨城県城里町 〜ふる里自然農塾
 生物活性水プラントは一tのバルクタンクが六槽です。原料は牛糞堆肥、出来上がった生物活性水は、トマトの袋培地栽培で灌水へ稀釈添加して利用しています。プラントへは二〇一二年に導入され、代表の近澤行洋さんは生物活性水の使い方を色々と試しながら模索しているとのことでした。

茨城県土浦市 〜武井れんこん農園
 生物活性水プラントはふるさと自然農塾と同じく、一tのバルクタンクが六槽です。原料はBM活性堆肥(鶏糞)、今は主に野菜の生産に使用しているとのことで、蓮根への使い方を模索中とのことでした。

宮城BM技術協会のプラント巡回
宮城県仙台市 〜七郷みつば会
 生物活性水プラントは五tのFRPタンクが五槽、原料は牛フン堆肥です。この地域は若林区と言って、東日本大震災の時の津波による被害が大きかった地域です。海水につかった田畑にハウスを新設しトマトの協同栽培を始めました。生物活性水は、ハウスに自動で稀釈潅水できるようになっています。

宮城県大郷町
〜大郷グリーンファーマーズ 西塚農園
 飲水改善プラントと生物活性水プラントが設置されています。一槽が二tの土木槽で二つのプラントが併設されています。原料は平飼いの鶏糞堆肥です。西塚さんは米と野菜、平飼い卵の生産者で生物活性水は、飲水改善プラントへの稀釈添加、稲作、ハウスでのトマトなど、耕作で活用しています。ここも東日本大震災の時に、畑の地割れや、地下に埋設していた生物活性水の貯留タンクが浮き上がるなどの大きな被害がありましたが現在は復興しています。

 その他、青森県のプラントなど次の巡回をおこないました。
 宮城県大崎市・日向養豚場、あいちゃん牧場、青森県藤崎町のトキワ養鶏、東北町のトキワ農場です。
(報告:㈱匠集団そら 星加浩二)

Author 事務局 : 2015年10月01日 09:54

 
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