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2015年11月01日

【AQUA283号】西日本BMW技術協会会員訪問

西日本BMW技術協会会員を訪問
  報告:西日本BMW技術協会事務局 秦 武士

産直南島原(長崎県南島原市)
   生産者メンバーの堆肥場を
     視察訪問(九月一五日)
 今年の七月に西日本BMW技術協会総会の現地視察として産直南島原の堆肥場を視察しました。今回はその後の様子を視察するため訪問しました。産直南島原の主な栽培品目はバレイショと玉ねぎです。バレイショは年二回春と秋の作付けをしており、訪問した時は秋作の植付けのため大半の堆肥は出払っていましたが、残っている堆肥を見ながら現地視察後の様子をお聞ききしました。
 最初は竹下浩二さんの堆肥場からです。竹下さんの堆肥場は元々電気がきていなかったため、現地視察の時は発酵をスムーズにするための煙突換気扇が設置できていませんでした。今回訪問した時には電気工事が終わっており、煙突換気扇が六基設置されていました。
―煙突換気扇を設置してから臭いは変わりましたか?
竹下:前ほどじゃないけど、まだ少し臭いがしますね。ここ(堆肥場)から五〇mくらい離れたところに自宅があるけど、風向きによっては家まで臭いがするから、洗濯物を干している時は換気を止めてくれって言われますよ。でも前の堆肥とは違う感じがしますね。
 次は現地視察の時、一番堆肥の状態が良かった山田始さんの堆肥場です。視察の際、スコップで掘り返すと中が放線菌で真っ白な状態になっており、臭いもなくとても良い状態でした。今回は苗用として若干の堆肥が残っているだけで乾燥していましたが、引き続きとても良い状態でした。
―臭いもなく良い状態をキープしていますね。
山田:生物活性水と煙突換気扇を使って堆肥の状態が本当に良くなったと感じてます。臭いもそうだけど畑に撒いた後も馴染みやすくなった感じかな。(前の堆肥が)本当に良くできたから、その時の放線菌がまだここ(堆肥場)に残ってるんじゃないかなって思ってるんですよ。だから次作るのがとっても楽しみです。
 次は産直南島原の代表である林田康一さんの堆肥場です。現地視察の時は臭いは軽減したが、山田さんのように全面真っ白な状態ではなく一部のみ見られましたが、視察後に「山田さんの堆肥と同じように全面真っ白になった」と連絡を受けていました。実際に残っている堆肥を見たところ状態が良く、放線菌も見受けられました。堆肥場から自宅まで割りと近い位置にあるが臭いがしなくなったそうです。
 最後は一番大きな堆肥場を所有している林田裕一さんの堆肥場に行きました。現在堆肥場は、種芋の保管庫として使っているため、堆肥は隣の屋根がないスペースで保管していました。南島原市では数日前まで大雨だったこともあり堆肥の状態としては、あまり良くありませんでした。種芋が無くなり、堆肥場に堆肥を入れてからまた頑張るとの事でした。
 四人とも煙突換気扇の効果を実感されており、次回の堆肥作りでも使っていくそうです。最後に、堆肥の水分調整として使用している生物活性水の在庫が少なくなっているとの事でしたので、事務局で手配するよう話をして視察を終えました。

丸忠園芸組合を訪問(九月二八日)
 宮崎県小林市の丸忠園芸組合を西日本BMW技術協会事務局の宮﨑と秦の二名で巡回しました。今年九州南部は天候不順(日照不足)の日が多く、作物にも多くの影響を与えています。訪問した日も曇天で今にも雨が降りそうな天気でした。
 丸忠園芸組合の代表である税所(さいしょ)篤さんからお話しを聞きました。ここのBMプラントは生物活性水プラントで、一槽七トンの土木槽が五槽と間に自然石槽が二槽の合計七槽のプラントです。またプラント脇に貯留用タンクが併設されており、最終槽で仕上がった生物活性水をタンクに移してから使っています。
 生物活性水は時期を問わず周年で使っており、作物や散布のタイミングに合わせ原液のままや希釈したりと使い分けており、少し前から冬作物の種まきなどで生物活性水の使用がピークになっているそうです。吊り下げている堆肥は豚糞堆肥で、一ヶ月に二回程度の頻度で入れ替えているとのことでした。
 一、三、五槽目を計測したところ、EC(電気伝導度)は〇・二前後(mS/cm)で、出来上がりは透明度もありとてもよい状態であることを確認しました。

Author 事務局 : 2015年11月01日 14:53

 
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