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2016年02月01日

【AQUA286号】「2016年を迎えて」新年挨拶

〜謹賀新年〜 
旧年中は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。 
 はじめに、昨年一一月の第二五回BMW技術全国交流会は北海道で初めての開催でしたが、日本全国、そして韓国、中国より一五〇名の参加をいただきました。改めまして感謝申し上げます。 
 交流会のテーマは「いま問い直す、持続可能な農業」でした。根釧みどりの会が進めてきた「マイペース酪農」を持続可能な農業のひとつの提起とし、私たちが直面している「持続可能な農業、暮らし、社会をどう歩んでいくか」ということを皆で考えることができたと思います。そしてBMW技術が目指すところは、混沌とする未来に対して持続可能な社会と環境、地域を作っていくことであり、そのこと自体が今回のテーマであった持続可能な農業を問い直すということにつながっていきました。
 BMW技術は技術運動として始まっています。地域や環境を守り、育てる。その中で農業と都市の人が理解を深めていこうといった理念が技術を支え、BMW技術は技術と理念の両輪であるとしてきました。近年の社会は技術や経済に偏り、それが本当に幸せなのかどうか。経済=金儲けではなかったはずです、経済を使って何をするかが重要でそれを支えるのが理念です。そういったことを含め、私たちは共に歩んでいく仲間のこと、地域のこと、自分自身の進む道についてもっと真剣に考えていかなければなりません。しかし社会を見ていると、何となく考えることを先おくりにしている気がします。社会の仕組み自体があまり考えなくても生きていけるような仕組みになっているのかもしれませんが、それは錯覚で、自分の目指しているものを明確にして、きちんと目指していくことが必要です。決して自分の進む道を人任せにはしない、農業も技術も同じですが、より良い未来をつくるのは今を生きている私たちであり、それを可能にする地域や人とのつながりがとても重要となってくるのだと思います。BMW技術協会は自然の摂理から技術を学び、農業・環境・社会など様々な分野について理解を深め、地域や全国の仲間とまっとうな未来を創造していきたいと思います。そしてできれば、消費者が生産者をもっと近くで見守って欲しいと思います。できるだけ一緒に「もの」を作っていけるような、農作物だけではなく色々なものを作っていけるように、BMW技術協会も活動を共にしていきたいと思っています。
 今年の全国交流会は九年振りに宮城県で開催します。二〇一一年三月の東日本大震災から五年が経ちます。当時、大変な思いをされたBMW技術協会会員も大勢います。そして今も避難所暮らしを余儀なくされている方、福島第一原子力発電所の事故により農業を続けることができなくなった方など、現実には震災は終わっていません。私たちは震災を乗り越えて何が変わったのか、果たして変われたのか。BMW技術の理念を踏まえ、そういった問題にアプローチしていく全国交流会にしたいと考えています。同時にBMW技術の取り組みも進めていきます。生物活性水を使用した実験については、さらに目的を明確にしつつ、内容をシンプルに、実践に適したテーマを持って進めるようにしていきます。そのために、二月x日〜x日におこなわれる「第一二回BMW技術基礎セミナー」では、今年も山梨大学の御園生先生に協力していただきワークショップを開催しますが、より実践に照らし合わせ、細かい点を詰めて実験をおこなえるように準備していきたいと思っています。
 東日本大震災から五年ということですが、BMW技術協会が法人化し新しいスタートをきってからも五年が経ちます。先行きの見えない激動の時代を歩んでいますが、皆で力を合わせて、あきらめることなく頑張っていきたい保存でありますので本年もより一層のご支援ご指導の程、宜しくお願い申し上げます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

二〇一六年 元旦 BMW技術協会 理事長 伊藤幸蔵

Author 事務局 : 2016年02月01日 18:41

 
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