« ■SARS疫病の分析と遺伝子工学との関連 | メイン | ■カナダ狂牛病続報(2)   ~狂牛病による隔離カナダで拡大~ »

2003年05月23日

■カナダに狂牛病の発生~疫病生の事情を考察する~

■カナダに狂牛病の発生~疫病生の事情を考察する~

New Scientist Canada finds case of 'mad cow disease'
15:22 21 May 03

 カナダは、10年間無かった「狂牛病」の発病を今度初めて発表した。
 これはすぐさま、米国によるカナダの牛肉の即時禁止を促している。しかし、カナダ政府高官と牛産農夫は、屠殺された雌牛の牛属スポンジ化脳症(BSE)発症の火曜日の発表にもかかわらず、肉供給が安全であることを強く主張している。感染した雌牛がでたアルバータの150頭の牛の群れは、現在隔離されているが、処分されて、致死性のこの病気についてテストがされるだろう。カナダの牛のほとんど半分の産地、アルバータ担当の農業、食物、地方開発省長官、シャーリー・マクレラン、はこう述べている:「私達は私達の牛肉と牛産業を信頼し続けている。」

 英国から輸入した雌牛が1993年にBSEと診断されて以来、今度の発病は、カナダでの1番目の発症になる。その時の雌牛は英国でその病気を移されていた。カナダは、BSEに汚染された国からの輸入を禁止した。そして1997年に、カナダは、牛と羊を含む反芻動物からのたんぱく質を牛の飼料に入れる事を禁止した。カナダは、これまでどの雌牛もカナダではBSEにかかった事がないと強く主張してきていた。
カナダの政府役員は、最初のプライオリティは、どのようにその雌牛が病気を貰ったかを決定する事であると言った。ライル・ヴァンクリ
フ、連邦農業・農事食品大臣はこう述べている:その雌牛が輸入されたものかどうかは、すぐには明かにはならない。

人の消費には不適

 その感染した雌牛は、1月に屠殺された。だが、政府検査官が、それが肺炎にかかっているのを疑ったので、人の消費には不適当だとして除外された。その牛のテスト結果は5月18日までは入手可能ではなかった。なぜならその動物がBSEの徴候を示していなかったので、テストの遅い順番しか割り当てられなかったからである。カナダの政府役員は、雌牛が発病した所のアルバータ農場を直ちに隔離した。
英国のウエイブリッジにある「BSE世界症例参照研究所」は火曜日にBSEの存在を確認した。アン・ヴェネマン、米国農務長官はこう述べている:「米国は、BSE規制ガイドラインの下にカナダを置き、これからの調査しだいでは、どのような反芻動物または反芻動物由来の製品もカナダからは、受け入れない。」米国ではBSEの発症が一度も報告されたことがない。
 しかし、ヴェナマンとカナダの政府役員は、今度の発病が分離した事例であることを強調し、人の健康と他の動物へのリスクは低い、と述べている。彼らはこう述べている。発病がでたその群れのどれかが感染しているといけないから、現在の課題は、感染した雌牛の起源を追跡することである。

最大のリスク

 カナダが2000年に欧州委員会に提供したデータによると、今度の感染した雌牛が誕生した以前にあたる1990年以来は、BSEが出ていると知られている国からは、カナダは牛を全然輸入していない。欧州委員会の科学者は、そのアセスメントにおいて、土着のカナダ牛がBSEに感染している事を「除外できない」との結論をだした。その理由は、1990年の前にBSEに感染している11頭の牛が英国からおそらく輸入されていて、それらがBSEに対する用心なしで、カナダの牛飼料にリサイクルされたと思えるからである。同委員会は米国についても同様な結論に達している。この事情でカナダの雌牛に起きた伝染がリサイクルされて、拡大された可能性がある。それらの雌牛が牛の飼料に、1997年以前に、入れられているからだ。
 欧州委員会の科学者は、次の計測をだしている。前述の事情が1993年から1998年までに最大のリスクを生んだ、今度感染したアルバータの雌牛は1995年に誕生している。ほとんどの牛は、若い時期に(リサイクルタンパク)飼料によってBSEによって感染していると考えられる。

報告者: Kurt Kleiner and Debora MacKenzie

Author:事務局 : 2003年05月23日 11:53