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2003年08月25日

■ブレア英国首相はイラク戦争強行、政府情報顧問科学者の自殺で民意が離反するなかで、GM作物導入計画の規模を縮小せざるをえなくなってきた

■ブレア英国首相はイラク戦争強行、政府情報顧問科学者の自殺で民意が離反するなかで、GM作物導入計画の規模を縮小せざるをえなくなってきた

INDEPENDENT NEWS HEADLINES

Blair forced to scale back his plan to introduce GM farming
By Geoffrey Lean and Jo Dillon
24 August 2003

 ブレア首相はGM農業導入計画の規模を縮小せざるをえなくなった。トニー・ブレア首相は、ハットン査問会(永久注?ブレア内閣のイラク開戦に関する情報操作問題で自殺した科学者の真相追及独立調査委員会)の後塵を受けて、英国でGM農業を導入する計画の大幅な規模縮小をすすめている、と、インディペンデント紙は、日曜に明かした。
 
 この問題の中枢にいる政府高官は、首相が、大衆の反対を冒して、GM作物の広範囲な商業用栽培を強制することが政治的に「危険すぎる」ことを容認したと、是認した。これは、イラク戦争とデイビッド・ケリー博士の明白な自殺のあとでの国民の信頼の壊滅的な崩壊に続いている。当局筋の言によれば、GMテクノロジーについての政府の来月に予定されている正式な決定は、「早くても」年末前には行なわれない。そして、大臣達と官吏達は、首相がGMの件では、無理押しをしないことをわざわざ強く主張している。でも首相個人のGM熱心と、GM懐疑者達を「反科学」として攻撃する事があいまって、政府の立場を長い間に渡って既定させていた事実がある。

 総理大臣は今週木曜日のハットン査問会への証言登場に備えて、地方首相官邸にいた。ハットン査問会がブレア政府の内面の動向をあからさまにしていく中で生まれる強いプレッシャーに応じて、首相は彼の戦術を変更しつつある。彼の新しい計画は、関係筋の言では、いくつかのGM作物の制限された、強く規制された導入を確保することである―これは、後でのGM拡張を見込んでいた一括承認の予定を見送っての事である。しかし、政府中央部では、これでさえ達成不可能であるかもしれないという懸念が出ている。各大臣と上級官吏達は、最近数ヶ月間での、政府のGM「大衆討論」で明らかにされた大衆の反対の規模にショックをうけている。政府のGM「大衆討論」は批判者達がインチキだとして元は非難していたのだが、それは、実際には、英国全体で600以上の活発な大衆のミーティングを開催させる事になり、その討論用ウェブサイトには、36,000人の人々が見解を登録する結果になった。

 大衆の反応の詳細はこれから発表されることになっているけれども、GM作物と食物に対する広い範囲の反発を示していると思われている、さらに、政府、生物工学産業、さらに主としてGM是認科学者達が英国人を納得させることにあからさまに失敗したことを示していると、思われている。彼等の主張も、また、政府の中心部から先月出された2つのリポートによって、根拠を崩されてしまった。
それらのレポートは、大臣達が、GMに青信号を与えるだろうと、予想していたものである。その第1番目は、内閣オフィスからのもので、GM作物を栽培する事は、消費者にも経済にも直接の恩恵をもたらさない、という結論をだして、経済的に必須であるという首相が繰り返した強い主張を打ち砕いてしまった。

 第2番目は、政府主任サイエンティスト、デイビッド・キング博士によって主導された科学パネルによって出されたもので、GM作物を有機産物を汚染しないで、栽培する事は不可能であるという結論を出した。大臣達は、GM導入が、化学薬品無し食物を選択する急増している消費者を離反させる事を怖れていたが、その恐れが補強されることになった。他方、政府の主張の三番手、GM作物は世界の飢餓をなくすのを助けるという主張は、飢餓の最前線で問題に取り組んでいる、「Oxfam」、「Action Aid」、「Christian Aid」および他の慈善団体によって、否定されて、その主張の根拠を損なわれてしまっている。


24 August 2003 09:41
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Author:事務局 : 2003年08月25日 10:12