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2004年01月29日

■南ア国・アフリカのバイオテク状況

■南ア国・アフリカのバイオテク状況
  GM大企業がアフリカに希望を託している

 アフリカ諸国は、国際的な種子会社から遺伝子組み替え(GM)食物を受容するように増大するプレッシャーを受けている、と、南アフリカの反GMロビーは述べている。SAFeAGE(南アフリカ遺伝子工学凍結同盟)のグレン・アシュトンはこう述べている。「アフリカはGM種子会社のための最後のチャンスであるので、GM企業が強い圧力をかけている。ヨーロッパの市場はこれらの会社へ扉を閉ざしてきている。[アメリカGM巨大企業]モンサントがヨーロッパのシリアル市場から撤退しているのを見ればそれはよくわかる。彼らはだからアフリカに期待しているのです。」 この組織は、GM食物の栽培・輸入・輸出無期禁止をサポートする130以上の地元の翼賛団体である。アシュトンはこう言う。「私達が必要なものは、食物多様性と、単一栽培でないGM産業モデルの延長でもない、小さい農夫の支持である。」

 最近までは、アフリカはGMに対して強い姿勢を維持しているようである。この抵抗は、テストをされていない食物(食物援助を含む)がアフリカに捨てられて、非GM作物が汚染されて、環境が損なわれ、国を越えた、国際貿易、特にヨーロッパ(GM食物が主に忌避されている)との貿易が妨げられる、というおそれで、強くなっていた。しかし、生物工学が、飢饉と食物安全の危機への万能薬である、またアフリカが現代開発の次の波に乗る切符であるこという見込みは、説得性がある売り込みであった。

 ナイジェリアとジンバブエで開催された政府と民間部門の重要な人物達のバイオテクと農業の会合は、国際的なGM支持組織の後援を昨年末享受していた。アフリカがもっと多くのお金を生物工学能力の開発に投資すること、またGMプロジェクトの公的なサポートを獲得するように督促されていることは明白であった。南アフリカ国はアフリカ大陸の主要なGMプレーヤーのうちの1人である。南アフリカは、人の消費のため白GMトウモロコシの栽培を進める世界最初の国のうちの1つになった。しかし、反GM環境保護活動家達は、このプロセスが十分に透明ではなく、南アフリカは強いGM支持の偏向を示していると言っている。

 環境保護行動グループの「バイオウォッチ」、エルフリーダ・プシュコーン・シュトラウス、は、こう述べている。「南アフリカ政府はずっとGM支持であった、そして並みはずれた自由をバイオ企業に与えてきた。」 しかし、彼女はGM食物への反対の高まりが強くなってきていると信じている。「 Fawu[食物と同盟労働者連合]Cosatu[南アフリカ労働組合協議会]などの組織は、GM問題を討論して、慎重なアプローチを取っている。それらの組織は特に食物主権への独占とインパクトについて心配している。」と彼女は言う。

 環境保護活動家達は、多くの南アフリカ人は、GM科学を理解し、事情を明かにされた決定ができ、討論に加わる、必要な情報と教育を受ける必要がある、と、言っている。しかし、政府は先へ進み続けている。農業と土地省の遺伝資源管理局長、アン・ジャフサ博士、によると、GMトウモロコシ、大豆、菜種、は南アフリカで植えられる事を承認されている。

 ジャフサはこう述べている:「アフリカは、検診研究所、現インフラストラクチャー維持、技術伝達の人的資源養成という形での生物工学への高い資金の投資を見ている。これらの努力は、干ばつなどの潜在的な負のインパクトを減らして農業生産を維持する事に向けられている。」南アフリカは、GM問題のガイドラインを進める「南アフリカ開発コミュニティ諮問委員会」の一部である。他のアフリカの科学者達はまた、南アフリカで訓練されている。ジャフサは「メール&ガーディアン紙」にこう述べている。:「南アフリカでは、GM製品は人の健康と環境への潜在的影響を決定するアセスメントを受けている。」しかし、現在では南アフリカとジンバブエだけがバイオ安全立法を持っている。これは、GM作物植え付けに青信号が与える前の認定されている国際バイオ安全プロトコル下での必要条件である。

 「AfricaBio」、南アフリカ生物工学プロモーション協会、の常勤取締役、ジョスリン・ウエブスター博士、は、こう述べている:「受容能力が増大して、アフリカの諸国がバイオ安全手段を導入するよう動いていると信じている。私達は、生物工学がアフリカの唯一の解決策であると言っているのではないけれども、それは、Nepad[アフリカ開発新経済パートナーシップ]の目的に合う戦略である。大GM種子会社がアフリカの市場を強制的に開き、搾取しようとしているという心配は妥当でない。彼等の市場は、中国、アルゼンチン、北米にある。アフリカでの種子の販売は比較すれば非常に小さい。南アフリカでは遺伝子組み替え有機体(GMOs)は安全で、完全にチェックされている。我々が問うべきことは、GMが従来の食物生産方法よりどれくらい危険なのか、である。」

  バイオウオッチはこう反論している。「しかし、長期間のGMの潜在的な否定的な効果が未知のままであり、GMを進めるのは時期尚早である。 アフリカは、遺伝子工学を突き進める、開発や研究所などといった事で能力を持っていない。しかし、私達は、アメリカの複数の会社が、アフリカの市場に入ることができるように立法化させるプロセスを早く押し進めているのが見える。」 消費者に親切なラベル付け義務の政府の否定と製品素性追跡メカニズムの欠落は、人、動物、環境へGM食品がもつ影響を監視するのを困難にしていると、バイオウオッチは、付言する。

 反GM活動家達は、昨年の終わりに2つの勝利をおさめた。現在立案されている「生物多様性法案」、に、政府が、GMOにを取り組む為の条項を復活させた。去年の11月には、南アフリカ政府は「生物安全国際カルタヘナ・プロトコル」に同意した。バイオウォッチはこう述べている:生物多様性法案には欠点もあるが、今度の条項の新採用は、環境観光省がGM問題に少なくともある程度の監視をする事を意味している。環境保護活動家達は、農業土地省がGMOの促進と規制の両方をすることには利害の対立があると、主張している。

 二月には、カルタヘナプロトコルの署名国が、マレーシアで会合を持つ。バイオウォッチはこう述べている:「 私達は、南アフリカ政府が「アフリカングループ」の立場をサポートするのを信用している。アフリカが1つの大陸として動く事が大切である。南アフリカ政府はしばしば態度があいまいになり、場合によっては、アフリカングループへ正面から反対することがる。」アフリカングループの主なスポークスマン、エチオピア人のTerwolde Berhan Egziabher、は、用心原則と全アフリカバイオ安全システムを標榜することを含む「アフリカ模範法原則」を遵守する事をアフリカ諸国に督促し続けている。


参考資料

allAfrica.com: PanAfrica [analysis]: GM Giants Pin Hopes On Africa

ANALYSIS
January 21, 2004

Posted to the web January 22, 2004
Ufrieda Ho

Relevant Links
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Science and Biotechnology
South Africa

Economy, Business and Finance

Author:事務局 : 2004年01月29日 16:12