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2004年01月04日

■モンサントがインドの民族食チャパティの小麦パテントを収得し、怒りを引き起    こしている~小麦は幾世代もの献身的な農民が創造したものだ

■モンサントがインドの民族食チャパティの小麦パテントを収得し、怒りを引き起    こしている~小麦は幾世代もの献身的な農民が創造したものだ

 モンサント、世界最大の遺伝子組み替え種子会社、は、チャパティを作るために使われる小麦の特許を与えられた。チャパティは、北部インドの平らなパンの主食である。ナップ・ハルと言われるこの小麦種は、パリットしたパンを作るのに適している遺伝子配列を持っているもので、この米国多国籍企業がその専有的な所有権を得た。別の特許が、ヨーロッパで申請されていて、小麦粉、水、塩でつくるチャパティを作る小麦の使用権をモンサントに与える事になる。環境保護活動家達は、こう主張している。ナップ・ ハルの特質は、作物を異種交配をするのに何年も費やした何世代ものインドの農民が産んだ成果であり、共同体の努力によるもので、企業のものでない事が認められるべきである。

 モンサントは、活動家達が言うには、1998年に英国-オランダ食品大企業、ユニリーバ、のシリアル部門を買収した後に、特許出願権を引き継いだ。そして、その特許が新しいオーナーに与えられた。ユニリーバは、公的資金を受けた英国の植物遺伝子銀行から種子を獲得したものである。その科学者達がその遺伝子結合を確認して、それを「発明」として、特許を取ったものである。グリーンピースは、モンサントを「バイオ・海賊行為」として告発して、モンサントの特許を止めさせようとしている。グリーンピースの特許エキスパート、クリストフ・ゼン博士、は、デリーの欧州委員会とのミーティングの後にこう述べている:「これは、インドの農民夫によって培われた仕事の成果の窃盗である。私達はヨーロッパ特許オフィスがその決定を差し戻して欲しい。ヨーロッパの法律の下では、普通に栽培されている植物では、特許は出しえない。しかし、法には抜け穴がある。」

 インドのモンサントのスポークスマンは、いくつかのシリアルの市場から撤退していると言って、その特許を利用する計画があることを否定した。ランジャナ・スメターチェク、インドモンサントのパブリック・アフェア部長はこう言った。「 この特許はユニリーバのものであった。私達が会社を買取った時に、それを得たのだ。本当に、これは、私達が英国とヨーロッパのシリアルビジネスから撤退しているところで、全くアカデミックな事である。」インドの農民運動家達は、人々が、チャパティを作ることで、または売ることで特許使用料をモンサントに支払わされる事になりかねない懸念があると、言っている。デリーで「生物工学と食物保全フォーラム」を実施している、デヴィンダー・シャルマは、こう述べた。「商業上の関心事は、モンサントが、その小麦を使う人々から支払いを要求したり、またその販売から分け前を請求できると言う事である。」


参考資料
International News

The Guardian Weekly 20-4-0205

/ Monsanto's chapati patent stirs Indian anger /
Randeep Ramesh in New Delhi
Wheat was 'created by generations of dedicated farmers'

Author:事務局 : 2004年01月04日 16:29