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2004年02月06日

■ベルギー政府がGM菜種栽培を否認する

■ベルギー政府がGM菜種栽培を否認する
 EU全体でのGM栽培禁止への道を開く可能性がでる

昨日ベルギーが、ドイツの会社バイヤーCropScienceによるEUでの利用を拒絶したので今後、多年の間EU全体で、遺伝子組み替え油菜種作物を阻止できるかもしれない。ベルギー政府は、他のEU諸国にベルギーに続くように求めている。他のEU諸国はそれに従いそうである。しかし、理論上では、その作物の利用がどの国によっても再開されうる。バイオ企業による激しい工作にもかかわらず、ベルギーの大臣達は、英国でのGM作物トライアルから出た数年の証拠を多く活用したベルギーのバイオ安全アドバイザーの助言に従った。この事は、除草剤耐性GM菜種が生物多様性を減少させることを、広く言って、示したものだ。英国の科学者達は、GM菜種は雑草と野生植物の不足のため、非GM作物よりも、蜜蜂とチョウが豊富ではない事を発見した。また雑草の種子も相当に少なかった。

 雑草の種子は、小さい哺乳動物と鳥にとって、特に冬の間は、食物の重要なソースである。「バイヤー・CropScience・ベルギー」のスポークスマン、、ヘンク・ジョーはこう言った:「私達は、ベルギー政府がこれを処理した方法について重大な懸念を持っている。私達は、この決定が、ベルギーの政治のために高く影響されたと信じている。エキスパート達は、いくつかの懸念を挙げているけれども、適切なコントロールを伴えば、環境への衝突なしにこの作物を栽培することが可能であることを述べていた。」今度の決定は、1種類だけの除草剤耐性GM菜種に適用されるけれども、ヨーロッパの緑派の諸グループは、それが、ヨーロッパでの同様な菜種作物の商業用生産を正当化することが困難になる重要な先例を作る事になると、述べた。カレン・シマル、グリーン・ピース・ベルギーのGM運動家はこう述べている:「 これは、バイオテク産業の顔への平手打ちであり、環境のための勝利である。ベルギー政府は、GM菜種を栽培する事が環境に有害であると認めたのである。」

 しかし、この決定は、GM菜種が輸入され、加工されるのは許すベルギー政府の決定によって軟化させられている。健康省のスポークスマン、カリム・イブルキ、は、人または動物性の消費用ではなく、燃料用に、輸入菜種が使われる、と言った。地球の友ヨーロッパのGM運動家、アリアン・ベッブはこう述べている:「 GM菜種は、環境を傷つけて、それがEUであれ、世界の他の場所であれ、どこで栽培されても、非GM農業を汚染する。栽培を禁止していて、輸入を許可するというのは、矛盾している。」ヨーロッパ諸国は今年GM会社からの多くの申請に裁定を下さなければならない。バイヤーCropScienceは、同様なGM菜種のための2つの申請をドイツ政府に出している。ベルギーとデンマークは、GM砂糖と飼料用甜菜を栽培するのを許すかどうか裁定しなければならない。その間、GMトウモロコシの異なった品種を育てるための様々なGM会社からEU諸国へ多数の申請が出されている。英国の団体、「Genewatch」のスー・メイヤーは、こう述べている:「ベルギーの決定は非常に重要である。 バイヤーはヨーロッパでGM菜種を育てるすべての残りの申請書を引き下げるべきである。科学と大衆の意見の動向は明らかにそれに反対している。これはバイオテク産業への更なるボディブローである。」

参考資料
Guardian Unlimited | The Guardian | EU on line to prohibit GM oilseed rape crops
EU on line to prohibit GM oilseed rape crops
Greens hail an environmental victory for biodiversity as Belgium rejects
Bayer application and urges all member states to follow suit.

John Vidal, environment editor

Tuesday February 3, 2004

Guardian Unlimited   Guardian Newspapers Limited 2004

Author:事務局 : 2004年02月06日 16:33