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2004年04月30日

■EUで唯一GM商業栽培を許可していたスペインが、新政権下で、EU最大のGM作物、Syngenta社のコーン栽培を禁止する

■EUで唯一GM商業栽培を許可していたスペインが、新政権下で、EU最大のGM作物、Syngenta社のコーン栽培を禁止する

 4月29日(Bloomberg報道)--
 スペイン、唯一の欧州連合国内で遺伝子組み替え作物が商業的に栽培されている国、が、1月時点で、Syngenta 社のAGトウモロコシ種を植えるのを禁止する。AGトウモロコシ種が抗生物質への抵抗力を押し上げる事を危惧しての事とスペインは述べている。世界最大農薬メーカーSyngentaの飼料用トウモロコシBt176種、は「種蒔きされる事も、栽培される事ももはや許されない。」と、スペイン食物安全エージェンシーは、そのウェブサイトで述べている。Syngenta、スイス、バーゼル本拠、は、1998年以来スペインでトウモロコシを売ってきた。Bt176は、遺伝子変更作物に当てられたスペインの土地のうちの32000ヘクタール(79000エーカー)の内の約2/3を占めている。

 遺伝子修正食物と作物は、まだ、1998年以来商業使用をEUが承認していないヨーロッパでは、疑惑を引き起こしている。昨年の調査では、英国全人口のほんの2パーセンが遺伝子変更食物をたべてもよい、と、出ている。対照的に、そのような食物は、現在の世界最大のバイオテク生産国、米国では、普通であり、米国はジュネーブの国際貿易組織でEUの6年モラトリアムに挑戦している。米国農業部門統計によれば、米国で植えられた81パーセントの大豆は、除草剤耐性をつけるため遺伝子変更されていて、さらにトウモロコシ作物の4分の1は、害虫に抵抗力つけるために、遺伝子変更されている。

 マーカス・ペイアー、Syngentaスポークスマン、はこう述べている:「遺伝子変更された作物は、昨年の66億ドルのSyngentaの販売の3パーセントを占めている。『明らかに政治的である』マーカス・ペイアーは、電話インタビューにおいてこう言った。「私達は、透明性、栽培者と消費者に彼らが望んでいるものを選ぶ自由、を強く支持しています」。彼は、スペインの決定を「明らかに政治的である。」と言った。スペイン社会党は、同国の過去最悪のテロリスト攻撃の3日後に行なわれた選挙で国民党を破った約1ヶ月後、4月17日に政府のコントロールを掌握した。マドリッドの列車爆撃は最低191人の人々を殺し、1400人以上を負傷させた。

 スペインの食物安全エージェンシーは、ヨーロッパ食物安全局がバイオ設計植物に関する科学的なアドバイスを発表した後に、Bt176を禁止した、と、リカルド・ロペス・デハロ、「作物品種スペイン・オフィス」所長、は、インタビューにおいて、述べた。スペインの食物安全局はこう述べている:Syngentaのトウモロコシは、マーカー遺伝子を含み、これはEUエージェンシーが、アンピシリンに抵抗を与えるので、フィールドトライアルに限定されるべきであると、言ったものである。欧州委員会は、その助言に依拠した、どのような決定も、まだしていない。

 欧州委員会は、EUメンバー国から先週禁止を中止し、Syngenta社の遺伝子修正スイートコーン、Bt11の輸入を許す、権限を勝ち取った。ペイヤ―氏は、 Syngenta社が、EUでBt11を栽培する承認を申し込んだ、と、述べた。Bayer AG 社は、先月、英国でGM動物飼料ウモロコシChardon LL種を導入する計画を放棄し、こう述べた:総理大臣トニー・ブレアの政府がこの作物栽培につけようとしている条件では、それは金を儲けられないだろう。

参考資料
Bloomberg.com: Europe
Spain to Ban Syngenta Corn, EU's Biggest Biotech Crop
(Update1)
April 29 (Bloomberg)

To contact the reporter for this story:
Peter McGill in London on pmcgill1@bloomberg.net

Author:事務局 : 2004年04月30日 15:50