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2004年05月20日

■モンサント社オーストラリアでのGMカノーラ油栽培計画も放棄する

■モンサント社オーストラリアでのGMカノーラ油栽培計画も放棄する

 国際的な薬品企業モンサント社が、遺伝子組み替えカノーラ油をオーストラリアに導入する計画を放棄した。これは、消費者の懐疑と環境への懸念が理由で、各州が研究と販売を効果的に禁止する事になった後に起きた事である。予算のためのキャンベラの会社代表たちは、火曜日の夜に、NSW州農民同盟、オーストラリア穀物協議会を含む重要関係者に、モンサントは、グリーンピースなどのようなグループによる反GM運動に押されて撤退せざるえなく成ったと告げた。昨日、モンサント社スポークスマン、マーク・バッキンガム氏は、同会社が、「各州を通じて直面している異なった規制システムのつぎはぎ体制があるので、2004年での[GMカノーラ油への]投資を中断するビジネス決定を行なった事を確認した。バッキンガム氏はこう言った。オーストラリア国では、どこでも、意義ある規模では、GMカノーラ油を栽培できない事を意味する様々なモラトリアムが、あまりにも大きな「商業上の不確実性」を生み出した。

 この決定は、ロンドンで同社がヨーロッパと米国での強い抵抗の後に遺伝子組み替え小麦を導入する計画を放棄するのを発表した2日後に、やってきた。モンサントは、この小麦作物を開発するのに数百万ドルを費やしていた。バッキンガム氏は、廃止されたオーストラリアでの投資からの資金は、「より高い程度の確実性がある地域での他のビジネス機会へ」転換されるだろう、と、述べた。ウエスタンオーストラリア、ビクトリア、サウスオーストラリア、タスマニアのすべての州は、GMカノーラ油が研究できる条件を制限した。西オーストラリアでのモラトリアムは、どのようなGM食用作物でも植えることを実効的に禁止した。NSW州は、オーストラリアでのGMカノーラ油の研究と販売のため最大の実験栽培に賛成したかのようにみえたのだが、後で結局、元の規模のホンの一部にトライアルの提案を縮小させてしまった。

 第一次産業省大臣、イアン・マクドナルド氏、は、モンサントの決定は、「遺伝子組み替えカノーラ油についての独立した、科学的根拠がある情報を望んでいる農民へは打撃である。」と、言った。モンサントは撤退したけれども、バイヤーCropScienceは、そのトライアルに関係していくことを続ける、とマクドナルド氏に言った。しかし、モンサントによって所有されているテクノロジーの利用なしでは、トライアルは90ヘクタール以下になりそうである。マクドナルド氏は、以前に、420ヘクタールをカバーしている3つの試験的なサイトの承認を与えていた。マクドナルド氏は、緑の党と国民党からくる誤報やネガティブなステーメントに関してのモンサントの決定を非難した。緑の党はGM作物に断固反対していたが、国民党は、農民が汚染と可能な訴訟から保護される条件で、トライアルをサポートしていた。

 環境保護活動家は今度の決定に歓喜していて、人民のパワーの勝利として掲げている。グリーンピースの運動家ジェレミー・タッガー氏はこう言った:「そのプログラムの死は消費者の莫大な勝利だけではなく、これは、オーストラリアでのバイヤー社のGMカノーラ油プログラムに対して、市場も消費者も歓迎しているテクノロジーではないことを告げる大変明確なメッセージでもある。」NSW州緑の党議員、イアン・コーエン氏は、それが、「農民と消費者の上にGM作物を強制することの失敗の承認」になると、言った。しかし、穀物協議会会長、キース・ペレット氏、は、各州政府によるGMカノーラ禁止の効果的な決定は、緑派の票を捕らえるための「古い手口」であった:「それは科学によってではなく、政治的な都合によって、推進されたものである。」、といった。NSW州農民協会穀物委員会のアンガス・マクニール会長は、農民がこの新しいテクノロジーを使うことができないのは、市場競争での不利になる、と、言った。

参考資料
Monsanto abandons its plans for canola ?
Environment - www.smh.com.auWelcome to
Sydney Morning Herald Online.
By Stephanie Peatling, Environment Reporter
May 13, 2004
Copyright 2004. The Sydney Morning Herald.

Author:事務局 : 2004年05月20日 10:47