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2004年07月25日

■EU委員会は、メンバー国の農業大臣の会合で、GMトウモロコシ使用承認で多数決議を取れず。

■EU委員会は、メンバー国の農業大臣の会合で、GMトウモロコシ使用承認で多数決議を取れず。

前回はGMトウモロコシの動物飼料で、今回は人の食用に関する決定で連続して七回目の不成立である。

 ブラッセル、7月19日。EU農業大臣は、今日、米国の会社モンサントによって作られた遺伝子組み替え(GM)トウモロコシをEUに輸入する事を許す欧州委員会の提案を支持する決議ができなかった。これは、GM製品へのメンバー国の支持を得るのに委員会が失敗した連続七回目にあたる。地球の友はGM食物への委員会の立場を「維持できない」と呼んでいる。このトウモロコシ、NK603と呼ばれているもの、は、モンサント自身の除草剤(ラウンドアップレディと呼ばれる)に抵抗するように設計されている。先月、同委員会は、NK603を動物飼料として使うために必要とした多数決を取ることに失敗した。今日の票決は人間の食物として使用する事での票決であった。しかし、有効多数決が取れない事が明確になると、公式な票決がおこなわれなかったので、個々の国の立場の詳細は明かではない。

 地球の友は、モンサントのGMトウモロコシを以下の理由で排除するように各国の農業大臣に勧めている:人と動物の健康への短期的な影響の分析しかない。次の世代への長期的な影響と健康に敏感な消費者への影響の分析はこれまでにない。これは、EU規則178/2002、14 (4)条の違反にあたる。アレルゲン性には不適切な分析しかされていない。EFSAが、アレルゲンテストに使われた方法の適正さについていくつかのメンバー国により出された正当な懸念を退けたのは受け入れられない。EFSAは、このトウモロコシがアレルギー反応を起こすかもしれないことを証明する最近のOECDのリポートも無視している。

 地球の友ヨーロッパのエイドリアン・ベッブはこう言った:「 欧州委員会は、これで連続七回、新しい遺伝子組み替え食品承認に失敗した。その立場はますます維持できないものであり、ヨーロッパの市民と政府の希望とは明らかに相容れないものである。欧州委員会が、生物工学産業の利益の前にヨーロッパの一般大衆の福祉を先に置く時がずっと前からきているのだ。」

参考資
EU halts GM maize import
European Commission fails in 7th attempt
Press Release Monday 19th July 2004

Contact: Adrian Bebb +40 1609 490 1163 (mobile)
Notes For a detailed FoEE briefing on genetically modified maize
NK 603, see:
http://www.foeeurope.org/GMOs/pending/nk603briefing.pdf

Author:事務局 : 2004年07月25日 11:55