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2004年07月02日

■シンジェンタ社GM研究施設を英国から米国へ撤退させる

■シンジェンタ社GM研究施設を英国から米国へ撤退させる

 英国での遺伝子組み替え作物の大規模な市場調査が終わって、シンジェンタ社、英国-スイスの生物工学企業、は 水曜日に、バイオテクの貧しいビジネス展望のためその研究所を閉鎖すると、述べた。同社は、バークシャー州のジーロットヒルから、その研究計画をもっと好意的なビジネスと規制の気候がある米国のノースカロライナ州に移動する予定である。同会社はこう述べている:「これは生物工学への私達の関りを減らすのではない、だが、私達は、最も多くのインパクトがある所に人を配置しなければならない。それがノースカロライナにある。」ジーロットヒル研究センターは、千五百万ドルの新しい投資を受けて、農業用化学物質を開発し続けるだろう。しかし、すべてのバイオテクの仕事は、130人の仕事の損失を生んで、停止するだろう、と、同社は述べた。

 シンジェンタ社の動きは、タイムズ紙高等教育付録版で木曜日に報道されたが、英国中の科学者を当惑させた。彼等はこの決定を、アカデミックな研究にとって打撃だと思っている。シンジェンタ社は、モンサント、デュポン、バイヤークロップサイエンスの英国での撤退決定後に、英国でGM研究をしている最後のバイオ企業であった。シンジェンタ社は大学による多くの植物科学研究を支持してきた。マイケル・ウイルソン、ウォーリック大学の植物生物学教授は、タイムズ紙高等教育付録版にこう話した:「引退が近くない人達は皆この国を出るでしょう。我々は皆なこんな事やってどうなるんだ、と、感じている。」

 主導的な公的な植物科学センター、ジョン・イネス・センター、のマイク・ゲールは、驚かずにこう言った。シンジェンタ社は、この2年間その英国での関与を徐々に縮小させてきていた。「植物科学の状況は、以前ほど高くはない、だが、基本的な研究面では、私達はまだ強い立場にある。」

 シンジェンタ社は、英国からの撤退にあたって、その決定で政府の政策を非難することはしなかった。しかし、農業生物工学評議会は、同社も所属していたが、政府支持の不足が、今度の決定の背景の明らかな要素であると述べた。ジュリアン・リットゥル、同評議会スポークスマンはこう述べている:「産業界全体はシンジェンタ社の決定を理解している。英国は働くことが困難な場所である。」マーガレット・ベケット、環境長官、は、GM作物がケースバイケースの基礎において、考慮されると、励みになるステートメントをかってしている。しかし、これは行動によってはバックアップされて来なかった、と、彼は述べた。環境保護活動家達は今度のシンジェンタ社の撤退を歓迎している。

 地球の友のピート・ライリーはこう言った:「 この決定は、バイオテク産業が、英国とヨーロッパの市場を誤って判断をした事を明らかにしている。彼等は、米国へ撤退するのではなく、自分達が持続可能な農業に提供する産物を考え直すべきである。」

参考資料
Syngenta to move its labs to US
By John Mason, Food and Rural Affairs Correspondent
Financial Times, June 30 2004

Author:事務局 : 2004年07月02日 11:29