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2004年08月20日

■インドでの遺伝子操作米と食物安全性の現状

■インドでの遺伝子操作米と食物安全性の現状
 栄養補強米の栽培は遠い夢になっている

 環境破壊と食物安全の怖れが、インドの栄養不良問題のいくつかを解決できるとする遺伝子組み替え(GM)栄養強化米品種を開発するインドの計画を保留せてきた。マニラに本拠がある国際米穀調査協会(IRRI)のスワッパン・K・ダッタ氏は、こう述べている:「ビタミンA強化ゴールデン米だけでなく、塩分や干ばつに耐性がある米のような商品が開発されてきたけれども、私達は、実地栽培試験を進める緑のシグナルを貰っていない。」と言った。

 GM農産物の食物安全性についての恐れは、害虫、塩分、旱魃のような問題の解決にとって主要な障害になったままである、と、彼は主張する。ダッタ氏はIANSにこう話をした。「フィールドテストのために提案されている米の種類には、ゴールデン米(その色にちなんだ名)、害虫に抵抗力があるBt米、鉄分強化米、塩分耐性と干ばつに抵抗力がある米が出ている。」彼は、高レヴェルビタミンAを持っているゴールデン米を栽培実験する許可申請は、インド、米国、フィリピンで、出されている。

 この植物バイオテク科学者はこう言った。「米国は許可を与えているが、インドとフィリッピンではまだ待っている」。もしインド政府が承認を与えるならば、IRRIは、インドが、義務的なフィールドトライアルを完成する3年から5年後にはゴールデン米を農民に提供できることを期待している。「 農民の実地試験に認定される作物は、どれほど迅速に政府が認可を与えるかにかかっている。どんな作物でも、農民の商業用栽培にリリースするには、最低で3年の実地試験が必要である。」と、ダッタは述べた。IRRIは、インド、中国、フィリピンですでに多地域実験栽培が首尾よく実行された葉枯れ耐性Bt米の承認も待っている。「これまでに、中国だけが、茎を食う害虫に抵抗力があるBt米の商業用栽培を考慮することに合意した。中国は来年Bt米の商業用栽培を始めるかもしれない。」と、ダット、は、述べた。

 インドは、2020年までに4億トンまでその食用穀物生産を二倍にしようとしているので、研究は、IRRIや半乾燥地帯国際作物研究所(ICRISAT)のような国有組織による遺伝子転移作物の開発が進行中である。ICRISATは、アンドラ・プラデシ・センター理事長のウイリアム・D・ダーによると、インドの150種類の高品質作物をリリースしている。「私達は、現在、干ばつ耐性作物だけでなく、多雨地域での栽培のための早熟や短期栽培種を探している。私達は、現在農民へのフィールドトライアルに向けた3つの遺伝子転移作物も持っている、と、ウイリアム・D・ダー、は、述べている。

 彼は、来年2種類のピーナツとハトエンドウのフィールドトライアルが実施されることを期待している。インドが、食用であれ医療用であれ生物工学プロジェクトの早期承認のため単一窓口規制システムを企画しているが、科学者達は、よりよい食物安全査定システムの必要性を強調した。ダッタはこう述べている:「すべての人々の懸念が消えて、遺伝子素材が安全に自由に使われうるように、うまく作られた食物安全評価システムがインドでは必要である。」ダー氏は、単一窓口規制システムが、「GM作物の継続的な監視と査定を保証する一方で、承認期間を早くするだろう」、と、感じている。

参考資料
Enriched rice a distant dream for India : HindustanTimes.com
New Delhi, August 14

Author:事務局 : 2004年08月20日 10:37