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2004年12月02日

■鳥インフルエンザ:

■鳥インフルエンザ:
  シベリア渡り鳥のウイルス感染情報について

 シベリアの渡り鳥インフルエンザ隔離データの誤解
 主要メディアの最近のリポートはこう述べていた:ロシアのノボシビルスク地域で渡り鳥から、鳥のインフルエンザA(H5N1)ウイルスが分離された。このリポートは科学データの間違いである。「ベクトル」ウイルス学研究所、生物工学研究所(ノボシビルスク、ロシア)、イワノフスキーウイルス研究所(モスクワ、ロシア)、および米国農務省(アテネ、ジョージア)の三者間で野生鳥の鳥インフルエンザ共同プロジェクトがあり、過去4年間に渡って、H5タイプインフルエンザウイルスを含むいくつかの鳥インフルエンザウイルスが、ロシアの渡り鳥から分離されていた。2003年に、H5鳥インフルエンザAウイルスが、「出現する人獣病調査と監視研究所」(ノボシビルスク、ロシア)によって分離された。それは、野生マガモからで、場所は西シベリア南部のチャヌイ湖で、アジアの家禽に出ている他のH5タイプ鳥インフルエンザAウイルスとの関連を決定するために遺伝子配列が調べられた。A/マガモ/チャヌイ/9/03鳥インフルエンザAウイルスとの関連はあったけれども、アジアの国内の家禽に巡っている現在の鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスとは同一のものではなかった。

 「 A/マガモ/チャヌイ/9/03」鳥インフルエンザウイルスは、90-95パーセント範囲で、血球凝固素遺伝子配列の類似性を、現在のアジアインフルエンザA(H5N1)ウイルスに対して持っていた。それは、他のユーラシアのH5タイプ鳥インフルエンザウイルスの遺伝子配列と同様であり、「A/アヒル/ポツダム/1402-6/86(H5N2)」と「A/七面鳥/イギリス/50-92/91(H5N1)」を含んでいる。これらのデータは、鳥インフルエンザウイルス検出で渡り鳥の監視を続けることの必要性を強調している。そしてそのようなウイルスの研究は、鳥インフルエンザウイルスのエコロジー、特に渡り鳥と国内の家禽間のそのようなウイルスの転移、に関する我々の理解を増大させるだろう。しかし、「A/マガモ/チャヌイ/9/03」鳥インフルエンザウイルスは、アジアのH5N1と同じウイルスではなく、7つの感染したアジアの国や地域外で移住する鳥による現在のアジアH5N1鳥インフルエンザウイルスの感染や拡散の証拠にはならない。

報告者:David E. Swayne, DVM, PhD 
      Laboratory Director
      Southeast Poultry Research Laboratory
      USDA/ARS
      934 College Station Road

参照:
Archive Number20041130.3201
Published Date30-NOV-2004
International Society for Infectious Diseases

Misinterpretation of Data on Isolation of Avian Influenza A
(H5N1) Virus
from Migratory Birds in Siberia
c2001 International Society for Infectious Diseases

Author:事務局 : 2004年12月02日 15:17