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2005年02月04日

■米国食品薬品局の安全改革計画に批判が高まる

■米国食品薬品局の安全改革計画に批判が高まる
 増大する危険な薬剤認可への国民の怒りを受け、米国薬品規制の独立監査機関の要求が強まる

 米国食品医薬品局は再び非難の集中砲火を浴びている

 米国薬品規制局は、一連のスキャンダルの後に、一般大衆の信頼を取り戻す努力をすべく、新しい安全担当局の計画を発表した。しかし、国民の関連諸団体と一部の立法府は、この安全担当局が及ぼす影響力については深く懐疑的である。マイク・リービット、米国保健福祉省の新しい長官、は、 彼の担当省庁の一つである傘下の食品医薬品局(FDA)の改革案を今週発表した。FDAは、危険である事が判明したVioxxなどのような薬品についての当初からの安全規定の防御にやっきになっていると、批判されている。リービットは、「薬品安全監視ボード」を作る計画で、これは「食品医薬品局委員会により任命されて、薬品査定研究センター(CDER)へ督促を行うとしている。同ボードは、CDER従業員と他の政府官吏から構成されて、薬品安全について一般大衆へ如何にまた何時情報提供をするかについて推奨をする事になる。食品医薬品局スポークスマンはこう言う。「それは、主要に、危機管理や情報伝達についての決定をする責務を持つ事になる。」

 食品医薬品局を批判している人達は、この動きで問題が解決されるとは思っていない。彼等は、CDERから切り離された、もしくは食品医薬品局から外にでた、薬品安全オフィスをずっと要求してきている。ニューヨーク人間研究保護連合会の会長、ベラ・シャーラーヴ、は、こう述べている:「これは、煙幕、鏡、ミュージカル的な役職で、彼等がやっている事は、問題を起こしている正しく同じ役員を使っている事である。」

 上院議員達が動きだす

 どのように薬が安全であるか、またどのように販売後にそれらが監視されるか、を、告知するための大きな変革はすぐ出ない。医学院、ワシントンにある全国アカデミー支部、による監査結果をこの機関が受け取るまで、待つ事になるだろう。食品医薬品局は2004年11月にその研究に委任したけれども、それはまだこれから始まる事であり、1年以上かかるかもしれない。それまでの間、アイオワの上院議員、チャック・グラスリー、コネチカットの民主党議員、クリス・ドッド、およびマサチューセッツ民主党上院議員、エドワードケネディ、は、食品医薬品局の構造を根本的に変革する立法を計画している。ドッドとケネディは、そのボードは正しい方向への一歩ではあるが、不十分であるという、声明を2月15日に出した。彼等は、薬品の安全検監査に取り組むためにもっと多くの資金を要求した。

 批判の矢面に立つエージェンシー

 この上院議員の宣言は、食品医薬品局が、安全ヒアリングと委員の仕事についての決定に直面している忙しい週の間に、発表された。食品医薬品局がCOX-2抑制剤と呼ばれる鎮痛剤の安全についての結果を隠蔽したという告発に関するヒアリングが、2月の16から18日まで、進行している。その問題の薬の1つはrofecoxibで、Vioxxという名前で大手薬品会社によって売られている。Vioxxは、薬品の危険を警告するデビッド・グレアムによってドラマチックな証言が出された後に、市場から急遽撤収された。彼は、CDERの役員が、彼が薬の危険についての情報を広げることを阻止しようとしたと主張した。(参照「隠蔽された研究が米国での薬品の欠陥規制の亡霊を生む。」)

 そして、2月14日に、ジョージ・W・ブッシュ大統領が、食品医薬品局の現職のコミッショナー、レスター・クローフォード、を、この監視機関の常任役に正式に任命した。様々な抗議が直ちに多くの公共の関係グループから出された。例えば、ニューヨークの米国家族計画連盟やワシントンの公共利益科学センター、等から異論が起きた。ワシントンにある全米女性保健ネットワークのプログラム・ディレクター、エイミー・アリナ、は、こう述べている:「クローフォード氏は、このエージェンシーが受けていた政治的なプレッシャーに立ち向かおうとしてこなかった。我々は食品医薬品局には強いコミッショナーが必要なのです。証拠に基づいた決定を下すことを本当に大切にする人が必要なのです。」

参照:
科学誌Nature:news @ Nature.com ?
FDA critics slam plan for safety reform ?
Calls grow for independent supervision of US drug regulation.

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Author:事務局 : 2005年02月04日 16:12