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2005年03月23日

■世界最大の英国GM作物野外比較実験栽培

■世界最大の英国GM作物野外比較実験栽培
  冬期菜種油でも悪害が出るという最終裁定がでる

主要な研究がGM作物への否定的な採決を出す
 ガーディアン紙環境記者報告:ポールブラウンとデイビッド・ガウ

 英国での最大収穫作物、冬期油菜種GM栽培実験への長い間待たれていた最終調査結果が出て、以下の事を明らかにした。もしGM菜種作物が栽培されれば、野生生物と環境は被害を被る。これは実際には、予知できる未来にこのGM種を導入するバイオテクノロジー産業の希望を終わらせる調査裁定である。GM作物を導入することを切望していた英国政府は、現在世界で最も総括的なGM作物の研究調査の結果を受けた事になる。その調査研究は、現在申し出されているGM種が田舎の地域へ有害である事を証明させた。バイヤークロップサイエンス社、このGM菜種特許を所有して今回のテストを受けた会社、は、この発表の後で、こう述べている:ヨーロッパでこの作物を栽培する申請を進めないだろう。

 この結果は月曜日に英国学士院により公表された。その対象である実験栽培は先の選挙の前に始められたものだが、当時GM作物を導入したい政府計画に対する国民の反発に政府筋は呆然とさせられた。マイケル・ミーチャ、当時の環境大臣、は、以下の提案をして政府の苦境を救おうとした。蜜蜂、チョウ、虫、雑草、その他の農地野生生物へのGM作物の効果をテストするために、GMと非GM作物の二つの平行栽培体制のもとで、広範な実験栽培をする計画を考え出した。複数の大きな実験栽培地では、その半分にGMとあとの半分に従来作物が植えられて、比較栽培された。除草剤を従来作物より少なく使用するGM栽培体制が野生生物にはよいだろうと広く予測されていたが、テストされたGMの4作物のうち3つにその反対の結果がでた。

 今週でたこの結果は、特に意義ぶかいものである。なぜなら冬期栽培用油菜種は、330,000ヘクタールの英国の畑地を占めていて、最も大きな単一の作物であり、また農民が最も収入を上げる作物であるからだ。主要な発見事項は以下のごとくになる:野鳥が餌に多く依存しているハコベ類のような広葉雑草は、従来の作物畑地に比べて、GM実験栽培地で、ずっと少なくなった。この科学調査の結果は、野生生物に有害なのは、GM作物ではなく、付随散布される除草剤である事が、明らかになった。ヨーロッパ委員会は、今週、ヨーロッパでGM種子と植物が商業的に使われる事に進行許可をしぶしぶ与える事になっていて、さらに、オーストリア、リュクサンブール、フランス、ドイツ、およびギリシャが、国の栽培禁止を中止するように要求するだろう。同委員会の25人の委員は、ガーディアン紙が見た書類によると、その委員会決定が反発が生み、反対を受ける事を自覚しているが、こう述べている:同委員会は、「その法的な義務を果たし」、決定を推し進めざるをえない。なぜなら各国の科学専門家の規制委員会、さらには大臣達が多数決定に達する事ができていないからだ。

参照:
Major study issues damning verdict on GM crop
The Guardian Weekly 2005-03-25
Paul Brown and David Gow

The Guardian Weekly 2005-03-25, page 1

Author:事務局 : 2005年03月23日 16:23