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　赤潮の毒素が海岸住民の肺に問題を起こしている

　フロリダ南西のビーチ沖からの大量赤潮がビーチ利用者に、ぜいぜい息と咳きの勃発を引き起こしている。そして新しい証拠は、潮が作り出し空気で運ばれる神経毒の効果は、以前に保健官吏が考えたよりずっと有害であるかもしれないことを示唆している。2005年の１月初め以来、サニベル島へのタンパ湾口から伸びている大きな藻類の異常繁茂が空中に無臭の毒素を放出している。これが陸に向かうあらゆる風によってビーチへ流れている。赤潮は毎年ほとんど起きているが、今年の異常繁茂は、海岸の水域で留まり消散せずに、異常に執拗である。毒素についての電話が、病院、医師のオフィス、毒剤中央制御室、で鳴り続けている。そして一部の医師は、最近の藻類の異常繁茂が、彼等が記憶しているどの赤潮よりも多くの健康問題のリポートを生み出していると言う。

　サラソータのリド・ビーチを訪問したマサチューセッツから来た夫婦は、こう述べている：「ひどいものです。息ができないんです。私達がここに到着するとすぐに私達はせきこみ始めたんです。」フロリダ観光役員は長い間赤潮が人の呼吸器へ与える効果を軽視してきた。その理由の一部は、露出が変移する風に左右され、毒素が人によってはその影響が違うからである。しかし5年かけた650万ドルの連邦資金による科学者達と保健官吏達による研究結果が来月発表される。それは、これらの出来事が深刻な健康問題を引き起こしているかもしれないという事を始めて表明している。この研究で検査された3ヶ月間2001件の赤潮で、サラソータ記念病院救急処置室への呼吸障害入院が、この海岸沿い住人と訪問者で54パーセント高くなっていた。この数字はその翌年の赤潮がなかった同時期との比較で出されたものである。同様な急上昇を見せる現象は内陸部のどこでもなかった。

　この研究はまた慢性の呼吸障害を持つ海浜利用者が短期の赤潮に曝されても肺活量を減らした事を文書に出している。もっともこの被害がどれくらい続くかは不明瞭である。バーバラ・カークパトリック、サラソータのモウト・マリン研究所の科学者、は、こう述べている：「何年間も私達はこれが起きているという逸話的な情報を持っていたけれども、これらの逸話に基づいては公共の政策を決めることができなかった。」彼女はこの研究の主導的な研究者の1人で、研究は、「環境健康パースペクティブ」に7つの連続論文で発表される。彼女は、フロリダ州と地地区の公務員に赤潮への警戒をビーチ訪問者に伝える、すぐ見て分かる警告体制を作り出してほしいと望んでいる。

　それでも、健康な人々は一時的な影響で留まっているようである。目が水っぽくなり、喉がいがいがするが、空調された部屋に入るか、ビーチを去ることで、治るようである。このフロリダ版の赤潮－－実際は赤というより緑茶色の潮－－は、ニューイングランド沿岸沖に出現する赤潮の元凶とされるものとは、違う有機体である。ニューイングランド沿岸沖のものは大気に毒素を出さないが、それに汚染された貝を食べると人に大変な危険を生じさせる。

　フロリダの赤潮は、最初1800年代に文書化されているが、自然に発生する単細胞有機体、学名「_Karenia brevis」によって起こされて、数十マイルの幅と長さで、広がっていく。モウトの研究者達によると、現在の異常繁茂は断片的に出ているけれども、南北に約50マイル広がっていて、いくつかの場所では岸から約20マイルまでに伸びている。よく理由は判らないが、この有機体はほとんど毎年メキシコ湾で増加し、溜まって、集結度が高まって、この微小植物の色素で海水を変色させてしまう。この脆弱な藻細胞が死ぬ時に神経毒がリリースされる－－またおそらく細胞が波で砕かれたときにも毒素が放出される。赤潮は普通フロリダのイースト・コーストでは発生しない。

　今年の勃発は数千匹の魚を死亡させて、シエスタ・キーとリド・ビーチに沿った海岸線が死骸で斑点状になって広がっているのが先週見られた。野生生物観察員によると、最低44種の絶滅危機にあるウミウシ類が、この藻類への露出のため死んだと信じられている。人がこの神経毒に汚染されたシーフードを食べると病気になるかもしれない。だが泳ぐことは許されていているが、ほとんどの人々は異常を訴えてはいない。観光が主要産業であるこの州の環境問題研究者達は、この藻の異常繁殖がさらに悪くなっているのか、またはより長く持続しているかについては議論中である。いくつかの研究によると、下水と他の排水の流出が問題の原因である事を示唆している。・・・・後略・・・・・・

参照：
RED TIDE - USA (FLORIDA): HUMAN DISEASE
International Society for Infectious Diseases

Date: 28 Mar 2005
From: ProMED-mail
Source: Boston Globe [edited]

Tide's toxins trouble lungs ashore

c2001 International Society for Infectious Diseases