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2005年09月13日

■シンガポールでデング熱感染が広がり9,000人以上が感染

■シンガポールでデング熱感染が広がり9,000人以上が感染、
  8人が死亡し、最悪の健康危機に陥っている

 デング熱の勃発でシンガポールが健康危機に陥っている

 9月11日:シンガポールではデング熱病が勃発して、2003年のSARS以来最悪の健康危機に突入している。このため保健担当の官吏はこの蚊が媒介する病気の広がりを阻止するキャンペーンを加速しなければならなくなっている。清潔好きでよく知られているこの現代都市国家の公立病院は、緊急ではない手術を延期させて、シンガポールの人口420万人の内8人を殺し、9,000人以上を感染させたこの病気の勃発に対処している。これらは、昨年のデング熱による9,459人の発病と8人の死亡者の記録をすぐ凌ぐ勢いで、大衆の恐慌を起こしている。だがこの衰弱を引き起こすウイルスによる病気は風土的な固有性があるもので、一年中に渡る問題であるという事実がある。ある推計によれば、1日あたり100以上の新しい発病が報告されている。さらに、デング熱ワクチンがないので、蚊の根絶が唯一の解決策である。保健大臣カウ・ブーンワンは、シンガポールの公立病院の仕事を減らすため、豊胸手術や他の緊急性がない手術を延期するようにシンガポール国民に、勧告を出している。

 前回緊急性がない外科手術が回避されたのは、2003年の重症急性呼吸障害症候群(SARS)の健康危機が出た時であった。その時、33人のシンガポール人を殺し、旅行依存の経済を停滞させた。Khawは、デング熱の問題に対して、この病気感染を遮断する為の無妥協案キャンペーンに「SARSアプローチ」を要求している。政府のホットラインが設置されて、蚊が発生していそうな「ホットスポット」につての電話を受ける為である。これは首相のリー・フシェン・ルーンがこの状況は不安を起こすものだと述べて、全国民の助けを求めに応じたものである。

 市民、海外駐在員、保健衛生エキスパート達は、アジアの最も豊かな国の一つ、また最も衛生意識が高い国で、普通惨めな貧しい国に連想されるこの勃発が何故起きるのかを、怪訝に感じている。サンデイタイムズ紙は、「デング熱のミステリー」という社説でこう述べている:「健康的な条件を当然の事として考えているシンガポール人が、この疫病勃発が起こす彼等の尊厳への侮辱に、憤慨しているのは無理からぬことである」 ケビン・パーマー博士、マニラの世界保健機関(WHO)地域オフィスのデング熱専門家は、こう述べている:「シンガポールは過去に非常に優れたデング熱監視と防止システムを持っていたので、(この勃発は)理解することが困難である」

参照:
Dengue plunges Si’ore into health crisis
AFP, SINGAPORE

Author:事務局 : 2005年09月13日 09:26