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2005年09月13日

■ 小麦の黒さび病(stem rust disease)がケニアで蔓延

■ 小麦の黒さび病(stem rust disease)がケニアで蔓延している
  この病気がサウジアラビア半島、中東、南アジア、そして世界全体に
  広がるのは時間の問題である―コーネル大教授ロニィ・コフマン

 科学者達はケニア全土の作物を全滅させることができる破壊力が強い小麦の病気が勃発した事を発表した。この黒さび病(ステム・ラスト)はヌジョロ地区の農場を感染させ、速くまん延していく食糧不足の恐怖を引き起こしている。「グローバル黒さび病イニシアチブ」の下で働いているエキスパート達のパネルは、1999年にウガンダで最初に検出されたこの病気の脅威を査定する研究を受けて警鐘を鳴らしている。ケニア農業研究所を含んでいる、このイニシアチブ運動は、こう述べている:この病気は世界全体に広がっていく可能性を持っていて、グローバルな大災害になるかもしれない。Kariのディレクター、ロマーノ・キオメ博士はこう言った:「この脅威は非常に深刻で、現実的である。まだ全ての農場が感染されているわけではないが、その破壊力は高く、その犠牲はとても高い」

 これまで影響された農民のほとんどは小規模農民であり、この病気をコントロールする為の化学薬品を買う資力を持っていない。そのような農民は毎年ケニアの小麦作物の二割を生産している。このイニシアチブには、Kari、国際トウモロコシ・小麦改良センター、乾燥地帯農業研究国際センター、エチオピア農業研究組織、が、含まれている。このパネルに参加している人達には、ノーマン・ボーローグ博士を含み、彼は小麦病研究と食物生産の改良で1970年ノーベル平和賞を勝ち取った。米国コーネル大学教授ロニィ・コフマンは、この病気が、サウジアラビア半島、中東、南アジア、そして世界全体に広がるのは時間の問題である、と、述べた。

 この病気は、風によって運ばれるが、エチオピアにも拡大していった。ケニアは、1年あたり28万トンから34万トンの小麦を生産しているが、必要な生産高の72万トンには及ばない。この不足分は輸入されている。エキスパート達は、この病気が、トランスマラ、ウアシン、ギチュ、ナロック、さらには離れたマチャコス地区の他の小麦栽培地帯にも広がるかもしれない事を、心配している。ミリアム・キニュア博士、カリのヌジョロ・センター所長、は、また、大麦がこの病気によって感染させられている、と言った。「これはまた醸造業者にも懸念を生んでいる」、と、キニュア博士は述べた。科学者達は、各国の政府はこの病気をコントロールするため迅速に動かなければならないと言った。

参照:
News | Alarm over wheat disease outbreak
Friday September 9, 2005

Alarm over wheat disease outbreak

By Patrick Mathangani

Author:事務局 : 2005年09月13日 09:24