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2005年09月06日

■狂牛病の原因に新逆説が出る

■狂牛病の原因に新逆説が出る
  脳炎神経症CJDで死んだ人間の死骸がインド亜大陸で動物飼料に
  混入されて牛に感染発病し狂牛病BSEになり、それを人が食べて
  「人狂病」vCJDになった

 TORONNTO発:主導的な医学ジャーナルが、狂牛病の起源について人心を騒がせる理論を発表している。その理論は、インド亜大陸からの人間の死骸が1960年代と1970年代の英国の牛飼料に混ぜられたので、狂牛病が生じたと述べている。この論文の執筆者達は、この慣行がまだ他の場所でも起こっているかもしれないと言って、こう付言している。他の国が、飼料工場に向けられた人の死骸に汚染された動物性の副産物を輸入しているか、どうかを発見することが重要である。感染性脳海綿劣化神経症(狂牛病)についてのカナダの主要なエキスパートは、この人心を騒がせる仮説は正確であるかもしれないと述べている。「この時点で私が言える事は、それはもっともらしいという事である。(It's not out to lunch.意味未確定)。しかしこの仮説が真実であるかどうかは不明である、また真実であってもテストする事はできない」と、ブリティッシュ・コロンビア大学神経学部で教えているニール・キャッシュマン博士は4日にバンクーバーで述べた。

 カナダ政府のスポークスマンはこう述べている:人の死骸を含んでいる動物副産物がこの国へ入ってきたという証拠はない。アラン・シャレット、カナダ食物検査局メディア関係役員はこう述べた。「私達には、牛の素材-肉骨粉-を世界のその地域(インド亜大陸)から輸入した事がない事を知っている。私達は、その地域とは動物性病気があるため、貿易経路を持っていない。カナダ食物検査局は最古の1980年まで遡って、英国から肉骨粉を輸入したかどうか、記録をチェックした。私達は、これまでそれがカナダに入ったことがあるという事を示すものは何もない。肉骨粉で私達が取引した唯一の国は合衆国である」

 これまでは次ぎのように考えられていた。脳を破壊する狂牛病、牛脳海綿劣化神経症は牛に感染した。その感染経路は狂牛病に相当する羊スクラピー病に感染した羊の残骸飼料が牛の飼料に加えられた事による。この以前から広く信じられた理論では、狂牛病に罹った牛肉を食べた人がBSEの人型病を発病させたというものであり、そう信じ続けられている。それは、散発性のまたは家族に起きる古典的人型脳神経症と区別するために、異型クロイツフェルト-ヤコブ病、またはvCJDと呼ばれて知られている。しかし、英国のこの論文執筆者のチームはその逆のシナリオを示唆する:古典的CJDに感染した人間の残骸が牛に飼料で与えられて、その牛が人型の病気に起因する牛のバージョンで病気になってしまった。それらの感染した牛の残骸が処理されて、新しい飼料に混入されて、より多くの動物を感染させてしまった。やがてこの病気の新しいバージョンが人間に感染発症して、vCJDと呼ばれるようになった。BSEの最初の発病は英国で1986年に識別された。vCJDの最初の人間の発症は、同じ英国で1995年に診断された。英国は、vCJD疫病に襲われ、150人以上の患者をだした。この論文の著者達、ケント大学医学研究所のアラン・コルチェスター、そしてエジンバラ大学獣医学のナンシー・コルチェスター、は、彼等の提出した仮説が状況証拠を重ねたものに基づいている事を認めている。

参照:
World STORY

Feeding human remains to cows may have triggered BSE outbreak,
scientists say

Helen Branswell
Canadian Press
September 5, 2005
CanWest Interactive, a division of CanWest MediaWorksPublications

Author:事務局 : 2005年09月06日 10:05