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2005年10月06日

■ホンコンでイルカの不審死や漁獲被害が増大

■ホンコンでイルカの不審死や漁獲被害が増大し、
  高レヴェルの排泄物バクテリア、水銀、有毒殺虫剤が検出されている

  空港や新ディズニーランドによる大型開発による海洋汚染が指摘されている

 中国の白イルカは、香港のマスコットであるが、その死亡数が増大しているので、まもなく、記憶にしか残らない動物になるかもしれない。海洋生物専門家は、北ランタウ地域周辺の急速な開発に非難を向けている。シンシア・ヤウ、香港大学スワイア海洋科学研究所の助教授、は、こう述べている:「イルカの死は、イルカの生息地であるランタウで非常に多くの開発プロジェクトがあるので、だんだん大きな問題になろうとしている。この開発は増大する海上交通、海底浚渫、水面下騒音を生み、たとえそれらがイルカを直接殺さなくても、妨害し、ストレスを与え、よくない生息地に移動することを強制している」

 7月28日に、ランタウのマワン埠頭近くの海岸で3頭のイルカが死んでいるのが発見された。そして、9月半ばに、ブラザーズ島近くで、ロープにからんで傷ついたイルカが発見された。農業漁場保存省によってリリースされた最近の数字では、イルカの死亡率が上昇しているかもしれない事を示唆している。2000年から2004年までは、年に10以下の死亡数が報告された。今年はこれまでに13の死亡数が報告されている。

 環境保護活動家達は以下の査定を出している:香港水域には150頭のイルカが生息していて、それは主にランタウ地区の北部と西部にいて、パール川デルタには全体で1000頭のイルカが生息している。海洋公園保存財団ディレクター、イルカ研究者のトーマス・ジェファーソン、は、2000年に、香港のイルカの数を88から145頭が季節次第で生息していることを見積もっていた。地域の環境保護活動家達は1980年代遅くにイルカの調査をはじめたけれども、1990年までには公共の注意を集めていなかった。だが1990年に、チェクラップコックの新しい空港が主要なイルカ生息地の上に直接して建設されているのが露見した。この空港は、9キロ平方の開発を伴って、世界最大の単一開発計画の一つである。

 政府はその後北ランタウ近くに12kmの「イルカ聖域」を設定した。そこでは、高速フェリーとトローリング漁が禁止されている。しかし世界野生生物財団によると、香港のイルカ人口は、上海、シンガポール、ボンベイのような他の海域のイルカ人口に比べて、最も高い死亡率を出し続けている。過去の研究は、下水汚染が最大の脅威をイルカに与えていることを示している。地元の研究で、高いレヴェルの排泄物バクテリア、水銀、有毒殺虫剤DDT、が香港のイルカに発見されている。この発見は2004年にクリス・パーソンズによって発表された研究で明らかにされた。彼は、人々をイルカ見学に連れていく地域組織、「ホンコン・ドルフィン・ウオッチ」のイルカ研究者である。

 環境保護活動家達は以下の恐れを持っている:土着のイルカ生息地と接した地域で計画されている新しい建築プロジェクトの増大はイルカの生息を困難にする。ヤウ氏のような環境保護支持者はイルカ減少の理由は、ランタウの巨大建築プロジェクトが連続している事であると述べている。これには4月に新しく開かれたディズニーランドが含まれている。またこのテーマパークは地元の漁師の怒りを買っている。彼等はその第二期工事は、海の浮遊物量を増やし、販売額で約1500万香港ドルに値する200万の魚を殺している、と、主張している。(後略)

参照:
The Standard - China's Business Newspaper
Fears over rising dolphin deaths
The Chinese White Dolphin may soon be just a memory as the number of deaths of Hong Kong's very own mascot rises.

Staff reporter
Monday, October 03, 2005
2005 The Standard, Sing Tao Media Corporation.

Author:事務局 : 2005年10月06日 10:31