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2005年11月10日

■世界的対応はどうすればよいのか

■世界的対応はどうすればよいのか:
  ジュネーブの世界対策頂上会議にむけて
  WHO、FAO、OIE、世界銀行、からの共同声明

 これまでの国際会合で確認された最重要事項:技術情報の持続的な共有、パンデミック・インフルエンザ・ワクチンと関連した仕事の国際的協力を強化し作業の重複化を回避する事、開発途上国のワクチン研究イニシアチブのサポート、科学を公衆衛生の中に同化させる事、である。

 共同報道発表:WHO/FAO/OIE/世界銀行/:
 鳥インフルエンザと人パンデミックに関する共同対策を開発する為のグローバルなミーティング

H5N1鳥インフルエンザウイルスはアジアの動物の間で確かり侵入してしまっていて、その範囲をヨーロッパへ拡大しはじめた。2005年11月7~9日の間、400人以上の動物と人の健康問題エキスパート達、上級政策立案担当官吏、エコノミスト、産業界代表者達、が、国内動物のウイルスをコントロールし、潜在的な人インフルエンザ大悪疫への準備をする戦略を考え出すために、ジュネーブに結集する事になっている。H5N1インフルエンザウイルスによって引き起こされた動物の病気は、この2年間に最低で1億5000万羽の鳥の抹殺処分を結果で生じさせた。H5N1はさしあたっては動物の病気であり続けているが、世界保健機構(WHO)は、H5N1が、人のインフルエンザパンデミック(大悪疫)を点火させる可能性を持っているウイルスであると警告した。

 誰も、次にインフルエンザ大悪疫が起きる時期も厳しさを予告する事はできないが、世界中の政府はその脅威を深刻に受け取っている。一連の国際的なミーティングがこの10週間にわたって続いたが、このジュネーブの会合で最高点に達するだろう。この会合は、WHO、食物農業組織(FAO)、動物健康世界組織(OIE)、世界銀行、によって共同で組織されている。ミーティングの目的は、動物のこの病気をコントロールする戦略を考え出し、同時に潜在的な人のパンデミックへの準備をする事である。

 ジュネーブの会合は、最初、どのように鳥のH5N1ウイルスを抑制するかを考慮するだろう。ジョセフ・ドメネッチ、FAOチーフ獣医役員はこう述べている:「まだ、動物においてそのウイルスを根源でコントロールする事で、H5N1から人パンデミックへ発展するリスクを実質的に減らす機会の窓口が開いている」FAOが、近い未来に鳥インフルエンザが中東とアフリカに到ることを予期しているので、グローバルなコミュニティと感染された国がこのウイルスと闘う多くの資源を駆り集めることが必須である。このウイルスは、新しい地域にはめ込まれる前に、一部は渡り鳥によって広められると考えられている。

 病気監視システムを世界的に強化することはまた、ジュネーブ会議での課題に高く挙げられている。早い検出と急速な対応のメカニズムは、H5N1ウイルスの発展を追跡するのに必要である。従って、代表者達は、どのようなH5N1発病--動物と人の--でも迅速に確認されるように獣医と人の公共保健医療サービスを強化する方法も議論されるだろう。バーナード・ヴァラット博士、動物健康世界組織(OIE)の理事長は、こう述べている:「これは、潜在的に人へ伝染する動物病気の出現に関連する未来のグローバルな危機の防止に決定的な役割を果たすだろう」

 動物コントロールへの努力が強化されるのと同時に、潜在的に人への病気に関連するいくつかの重要問題が解決されなければならない。最近の数ヶ月の会合によって、パンデミックに備えるためのいくつかの最重要事項がはっきりしてきた。例えば、多くの国は、抗ウイルス薬剤の入手不足と、人インフルエンザワクチンの古すぎる製造方法、について心配している。また一般大衆との意思の疎通は重要な問題である。これらと他のトピックがジュネーブ会議の議題にあがるだろう。

 この会合はパンデミック・インフルエンザ・ワクチンの開発を議論するために、ジュネーブ(2-3 2005年11月)で行われた最近の会合の後に来る。現在、10国の10社の人ワクチン開発者は、 第一にH5N1サブタイプに対するワクチンを開発し、査定するために、デモンストレーションプロジェクトを実行している。参加者達は以下の必要性を表明した:技術情報の持続的な共有、パンデミック・インフルエンザ・ワクチンと関連した仕事を国際的に協力強化して努力の重複化を回避する事、開発途上国のワクチン研究イニシアチブへのサポート、および科学を公衆衛生の中に同化させる事。

 ジェームズ・アダムズ、世界銀行政策実施と国家サービス部副部長、世界銀行鳥インフルエンザ特別実行斑主任、は、こう述べている:「もしパンデミック人インフルエンザの最悪ケースシナリオが起きれば、パンデミックへの準備が如何に重要か、その結果がどれほど世界全体にとってひどいものになるか、を、誇張してもし過ぎることはない」ジュネーブでの会合は、このグローバルな脅威に対応する為必要な国の参加と財源を集める機会をすべての国際的な参加者に提供する。

 パンデミックインフルエンザWHO総長、マーガレット・チェン博士、は、こう述べている:「人類の歴史で始めてパンデミックが来る前に、私達はそれに備えるチャンスがあるのです。いまこそ行動する事がグローバルなコミュニティにかかっているのです」

Author:事務局 : 2005年11月10日 09:35