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2005年11月16日

■中国地方農民の立場からの報告

■中国地方農民の立場からの報告
 鳥インフルエンザとヘイシャン郡鶏卵業者の苦境

鳥インフルエンザが鶏卵農民を攻撃する

(中国日報)2005-11-15 HEISHAN、リヤオニン

11月は北東中国の広大な地方の農夫にとってはかなり楽な月であった。そこの作物は収穫されて、春までは畑地は休閑させられる。Heishan郡Gengtunの 40歳になるZhou Guichun氏は、彼のトウモロコシの収穫を終えて、すべての注意は彼の1000匹以上の鶏に向けられていた。彼の家族の卵は1200ドル以上を稼ぎ、家族の年間収入の半分になっていた。

すべてが11月2日に変わった。それは、彼がめんどりに餌を与えるために起床した6時頃に起きた。詰め込まれている鶏がいつもと違って異常に静かで、ズー氏が朝の餌をやるために来てもいつものような騒がしい反応がなかった。彼は、少し不安になったが、決まったように餌を分け与えることを続けた。

彼は鶏舎の奥で数十羽の大事な鶏が中で死んでいるのを見つけた。彼は狼狽して、鳥小屋から死んだ鶏を引き抜いていった。彼は経験から、少数の鶏が死ぬのは予期しているが、こんなに多くの死んだ鶏を見て、現実におおきな問題がおきているのが察しられた。「 1、2羽のめんどりが死ぬのは通常だが、1日でそんなに多くのめんどりが死ぬのは非常に異常です」と、彼は述べた。

彼は自分で薬を何か買ってきて、自身で鶏の治療をやった。彼はこう言った。「私は、それで私の鶏をいくらか救うのに役立つかもしれないと思ったのです」。その日の午後、彼は、死んだ鶏の事を地元の村委員会に報告した。彼が翌朝餌を与えるために来た時には、100羽以上のめんどりが死んでいて、ずっと多くの鶏が病気に罹っていた。「私はすっかり狼狽してしまって、どうすればよいか分かりませんでした」と、彼は言った。彼が知らなかった事はヘイシャン郡の多くの他の農民も同じ経験をしていたという事だった

Heishan郡は、北京の300キロ北東に在り、リヤオニン州の主要な養鶏産地の1つである。公式な数字によると、この郡の農民の約90パーセントが養鶏に従事して、毎日1500万羽のめんどりが600トンの卵を群で生み出していた。中国で疫病が農夫の鶏を滅し始める時には、ズーのような農民が数万人に及び被害を蒙っている。リヤオニン地区動物保健局から役員が彼の所に来てこう告げた:彼の鶏は鳥インフルエンザにかかっているようで、勃発の拡大を止めるために処分されるだろう。彼の生き残っている鶏は約700羽になっていた。

その午後4時ごろに武装警官を含むチームが彼の農場に到着し、抹殺処分を実施した。ズー氏は、損失を受け入れようとしてこう述べた。「私は理解してます。この鶏がいっそう多くの損害を起こし、村民を危険にさらすかもしれない」ズー氏の鶏だけでなく、彼の農場から3キロ以内のすべての家禽が同様に処分された。また別のJiang Lianfu氏は、近くの村Yingfangの農場で約13000羽のめんどりを飼育していた。

Jiang氏の13000匹の鶏の場合には一羽も死んでいなかったし、または何も病気の兆候も示してはいなかった。だが、近くの農場でアヒルが死んでいたので、全てが処分された。「 私は、半年以上これらの鶏に餌をやってきました。私は鶏を自分の子供のように扱ってきました」と、彼は言った。しかし、彼は、悲しさを通じて、なぜ処分が必要であったかを理解していた。その夜は、Jiang氏の家族は鶏舎で静かに待っていた。Jiang氏は言った:「私達はそこで、鶏の首がねじられるのを、立ちすくんで見ていました」。

派遣されてきたチームは、すべてのめんどりを屠殺した後に、鶏舎を消毒し、閉鎖の封印をした。Zhou氏とJiang氏の鶏舎は、まだ、消毒剤の皮膜で覆われて、立ち入り禁止である。地区の保健当局は、11月4日と11月10日の間に600万羽の鳥を抹殺処分し、1390万羽に予防接種した。

農民の未来

1週間も経たない内に、Heishanは、リヤオニンでの最大の鶏卵生産地から、実際の鶏のゴーストタウンになってしまった。鳥インフルエンザ勃発前に、同郡の農民の平均的な年間収入は、約3800元(469米ドル)であった。現在、彼らにはその半分しか入らない。リヤオニン州政府は、郡に8350万元(1030万米ドル)を緊急事態災害基金で与えて、郡政府は家禽農夫を補償するために960万元(120万米ドル)を充てた。

Jiang氏は中国日報にこう述べた:彼は殺された1羽の鳥ごとに10元(1.2米ドル)受け取ったが、彼の投資をカバーするためには不十分であった。彼は、彼の鶏舎を建て、ひよこを購入するのに200000元(24661米ドル)を費やした。彼はその半分の資金を銀行から借りていた。彼はこう言った:「私は年末には貸付金を返済し、農場を拡張するためにもっと多くの資金を借りることを計画していました」

Zhou氏の状況もまた厳しい。彼はこう言った:「私達は生き残るだけならなんとかできるが、私達は、もう子供を学校にやる余裕はない」。Zhou氏には、2人の娘がいて、1人は高校に行き、後の1人は小学校に行っている。彼等の年間の教育費は約10000元(1233米ドル)になる。Zhou氏はこう言った。「私はこんな状況では、子供達の教育費を払う余裕がほとんどありません」。

Heishan政府から来た政府役人のスー氏は中国日報にこう言った。政府は農夫が養鶏だけでなく生産を多様化して、養豚、野菜栽培、または他の仕事を見つける事を手助けしようとしている。「私達は援助するためにベストをつくしています」とスー氏は言った。現在、地方自治体は農夫のための基金を起こして、救援計画に取り組んでいる。

Jiang氏は「私は他の農民達が何をするつもりか知らない。私は、めんどりを飼いたいのです」と述べている。
(China Daily 11/15/2005 page5)

Author:事務局 : 2005年11月16日 15:08